2014/12/24

オリーブの季節 / A season of olives

去年も同じようなタイトルで書きましたが、私の住むモロッコ南東部では、毎年12月にオリーブ収穫の季節を迎えます。

今年は12月中旬に収穫の季節を迎えて、収穫の季節には家族総出でオリーブの収穫に行きます。オリーブの木をどれくらい所有しているか、そしてその年はどれくらい実が生ったかにもよりますが、収穫は2日〜1週間くらいで終わるようです。

収穫の季節になると、グルミマの集落では子どもから大人までが、長い棒を持ってオリーブの木を叩いて、木になっている実を落とす姿、そしてそれを必死に拾う姿が見られます。

そして収穫した実をオリーブオイルにするために、オイルを作る工場に持ち込んだり、この時だけ至る道端に出没するオリーブを買う業者(?)へ持って行って、お金にしているようです。

オリーブの海! 
オリーブを売買するおじさん。
オリーブの写真撮っていたら、オレも撮ってくれって言い出した、笑。 
こんな人たちがこの季節になると道端にたくさんいる

去年の投稿にも書きましたが、私の活動先近くにあるオリーブオイルを作っている工場は、今年もいろんな人がオリーブを持ち込んではそれをオイルにして・・・と忙しそうに稼働していました。
ここにオリーブを突っ込んで、ぐるぐるまわしてつぶして・・・
これで圧をかけてつぶして、再度上のグルグルの機械でつぶす
工場の裏庭。この黒いのは全部オリーブ!
こうやってみると、なんか可愛い☆

この季節は、一緒に活動している手芸グループの女性たちも収穫で忙しくなるので、アソシエーションには一時的に来なくなります。今年は私にとってオリーブ収穫を体験できる最後のチャンスなので、いつもお世話になっているリーダーのお家にいって、彼女たちの家族の収穫に半日だけ同行してきました。

去年と同様、長い棒を使ってオリーブの木を叩いて実を落とすのですが、高いところにある届きにくい実をとるには、主に男性や子どもが木に登って枝をゆすったり、枝を叩いて落とします。
こちらはムスタファくん。
器用に実を落としていきます。

私も参戦しなければ!と思って、棒を振ってオリーブを落とすけど、慣れない仕事なので、すぐに腕が痛くなるし、なかなかオリーブも落ちない・・・笑。

でも、天気はいいし、ちょうど夕暮れ前の弱くなったお陽さまがとっても綺麗で、それだけでもなんだかいい気分になります。

そして落ちた実を全部拾うんですが、これもずっと前屈みの作業なので若干疲れます・・・。みんなで協力して実を拾ったら、今度はオリーブを全部まとめるんですが、そのときに面白い光景を発見・・・。

なんと次男のムスタファが、ビニールシートを大きく広げた三女のマリアムに向ってオリーブを投げている・・・!そんなたいした距離じゃないのに、なんで手渡しせずに投げるんだろう・・・と不思議に思っていたら、どうやらこれはオリーブの実と一緒に拾ってしまった枝や葉っぱをとるための作業だということがわかりました・・!

重いオリーブは投げると飛びますが、軽い枝とか葉っぱは手前で落ちるので、それを利用して、投げられた実のみがビニールシートに落ちる、という仕組みなのです!
オリーブを投げるムスタファ!

それをキャッチするビニールシート

そして、作業が終わったら道具や収穫したオリーブを家庭用のロバくんに思いっきり乗っけて、家に帰ります。
ロバくんも大変だ・・・

お家に帰ったら、いつも通りに可愛いらしいボシャルウィットのラグに囲まれたリビングにて、温かいお茶(アタイ)を楽しんで、そして私は帰宅したのでした。

このような、家族総出での収穫の共同作業ってなかなか日本ではもう味わえなくなってますよね。改めて、モロッコの家族の絆の深さっていうか、家族の大切さを実感させてもらった日でした。

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