2014/04/30

モロッコ北部旅行③ 〜テトゥアン〜 / Trip to the northern Morocco (3) - Tetouan

スペイン領セウタを出国した後は、すぐにタクシーに乗って次の目的地の街テトゥアンへ。テトゥアンはセウタから約40kmほど南にいったところにあるモロッコ北部の街で、旧市街は世界遺産に認定されています。

テトゥアンに向かう途中、綺麗に舗装された海岸沿いの道を走っていると、青い海が横に綺麗に見えました。道沿いにはたくさんリゾート別荘のような立派でお洒落な建物が立っていて、私の暮らすモロッコ南部砂漠地帯とは全くの別世界でした。

そして、テトゥアンに着いてまず思ったのは、街が大きい!!てっきりもっと小さい街だと思っていたので、建物の多さや街の規模にまずビックリしました。まずはテトゥアンにて活動する隊員の家に荷物を置かせてもらい、彼の住む9階建てくらい(都会!)のマンションの屋上からテトゥアンや近くの山を一望しました。

そして、その隊員が知っているスペイン料理屋があるとのことなので、夕食はそこに行ってみることに。でもその前に、テトゥアンにて日本人アーティスト夫妻とモロッコ人アーティストたちがコラボしてできた作品の展覧会が開かれていて、この日が展覧会最終日とのことだったので、そこに立ち寄ってみることにしました。

展覧会の会場は一見普通のアパートの一室のようなところだったのですが、中に入ってみると10人近くのモロッコ人アーティストたちと日本人アーティストの夫妻がコラボして作った作品が数十点展示されていて、彼らが私たちを温かく迎えてくれました。

日本人夫妻のアーティストは、世界の色んなところを2ヶ月ごとに場所を変えて旅しているようで、各地にて現地アーティストとコラボしていろんな作品を生み出しているようでした。ここモロッコでは、たまたま美大卒業のモロッコ人アーティストのグループが、「お茶」を通したモロッコと日本の文化交流をテーマにした作品を前から作っていたようで、そこに偶然にも出会った夫妻が、このアーティストたちとコラボすることになったようです。

彼らの作品はどれも本当に素敵で、「お茶」という日本とモロッコの共通文化を元に、ここまで深い意味を持った作品ができるのか!と感動しました。

例えば、こちらの作品(↓)。これは、両端に描かれているモロッコ人(右)と日本人(左)がお互いにそれぞれのお茶を入れていたところ、偶然2人が出会い、お互いの入れたお茶を交換して飲むという、お茶を通した両国の交流をノスタルジックなタッチで描いた作品です。

また、この作品の一番上にあるロゴも大変興味深く、日本語の漢字「茶」と、アラビア文字の「チャイ」(お茶という意味)の一番最初の文字、そして英語の「T=(tea)」の要素が組合わさったロゴになっているのです。また、ロゴの形がモロッコのお茶を入れるポットの形にもなっていて、色んな要素が絶妙に融合された、とても素敵な作品です。

また、下の作品は前述のロゴと同じ形ですが、
よーーーく見ると、キャンバスにあるごげ茶の部分は、実はモロッコ茶の茶っ葉で、そして中央にある緑色っぽい部分は、緑茶の茶っ葉がちりばめれているのです!

このアイディアにもとても感動しましたが、さらにすごかったのは、なんと日本人アーティスト夫妻の奥様の方が、モロッコ人がよく着ている普段着のジェラバの生地を活用して、着物を作ったということでした!

薄緑の生地がジェラバで、帯はモロッコのリビングルーム(サロン)によく使われる分厚い生地が使われていて、本当に面白い発想だと思いました!

実は私もこのジェラバの着物を着せて頂きました!一見普通の着物に見えるくらいに絶妙にジェラバの生地やサロンの帯が似合っていて、素晴らしいモロッコ生地と日本の伝統服のコラボたと思いました!

他にもとても興味深い作品やモロッコ人アーティストによるリコーダー演奏の披露などもあり、時間はあっという間に過ぎてしまい、スペイン料理屋にやっと着いた時は、なんと既に閉まっていました・・・(笑)。

結局、かなり空腹だったので開いている店ならばどこでもいいから入ろう!ということになり、テトゥアン隊員の知っているモロッコ料理のお店に入って遅い夕飯を食べ、その日に泊まる場所を提供してくださるもう1人のテトゥアン隊員Mさんのところにお世話になりました。

翌日はテトゥアン観光ということで、まずは世界遺産の旧市街に行ってみることに。テトゥアン隊員に連れられて、私たちはメディナの迷路のような道をどんどん進んで行きました。テトゥアンをはじめとするモロッコ北部の女性が腰に巻く「メンディール」と呼ばれるしましまの布が欲しかったので、メディナの中で売っている場所を教えてもらい、ここで数枚GET!!
この日テトゥアンでGETした「メンディール」たちと、
プチバブーシュたち(以下参照)

そして、モロッコ国内で唯一テトゥアンしかないと言われている、プチバブーシュのお店に皆で連れて行ってもらいました。おじさん1人で小さなバブーシュのキーリングやピアスなどを作っていて、任地のモロッコ人のお土産として20個程購入させてもらいました。
プチバブーシュのキーリング

プチバブーシュは全部おじさんの手作り

その後は、テトゥアンのメディナを少し歩いて、ちょっとヨーロピアンな雰囲気の街並を味わって、観光客に対して使われるスペイン語の頻度にビックリして、
スペインが近いせいか、教会があった
メディナの近く。街並はちょっとヨーロッパみたいで綺麗。


そして、テトゥアン隊員じゃないのに何故かテトゥアンに美味しいイタリアン料理の店があると知っているエルラシディア隊員の提案を元に、みんなでイタリアンに行ってお昼を食べることになりました。

行き先は「Luigi」と呼ばれる、フェズにもお店を持つチェーン店でした。みんなで好きなのを注文してシェアして食べたのですが、どの食事もめっちゃ美味しい!!!



は〜、もう本当に極楽でした・・・。モロッコの田舎に住んでいると、なかなかイタリアンなんて食べられないので、本当に貴重でした!

そして、この日の午後は次の目的地であるシェフシャウエンに行くことになっていたので、イタリアンランチを終えてからは荷物をまとめて、シェフシャウエンに出発したのでした。

1日とかなり短い滞在だったけど、楽しませてくれたテトゥアン隊員のYくんと、泊まる場所を提供して下さった隊員Mさんに感謝です!おかげさまで楽しい時間を過ごすことができました。

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