2013/12/20

オリーブ狩りの季節 / The season of olives

私が住むモロッコ南東部では、オリーブ収穫の季節が訪れています。

モロッコとは言っても、国内によって気候が結構異なり、大西洋沿岸気候の大西洋側のモロッコ西部と、アトラス山脈を越えた内陸性乾燥地帯のモロッコ南東部では、気候が違えばやはり育つ作物や収穫の時期も異なります。

モロッコ南東部は、内陸性乾燥地帯の気候を活かして採れる美味しいナツメヤシで有名ですが、オリーブもわりと採れるようです。

私が活動している女性団体の女性たちは、ナツメヤシやオリーブなどの作物の収穫の時期が訪れると、普段の手工芸品製作活動は一旦お休みして(または家で行う)、収穫に専念します。

今週はちょうどオリーブの収穫の時期が訪れているので、ほとんどの女性が活動先には来なくなり、私の活動も一旦お休み。その分時間が出来たので、女性たちがオリーブの収穫をする様子を見学し、一緒に手伝わせてもらうことにしました。

普段活動している集落の方へ自転車で進むと、田園風景の中にオリーブ狩りを行っている様子が見えて来ました。

知らない家族だったけど、活動先団体のすぐ横の畑でオリーブを採っていたので、「ちょっと見学してもいい?」といったら、「どうぞ!」って言って快諾してくれました。ちょうど畑の中で遅いお昼ご飯を食べていたようで、残りのパンやタジンのお裾分けも頂きました。

オリーブ狩りは、家族一同で行うことが多いのか、この家族は、お母さん、お父さん、息子さん、娘さん(&娘さんの赤ちゃん?)で収穫に来ていました。

まずは、息子さんがオリーブの木に登って、高いところの枝についているオリーブを、ナツメヤシの木の枝(あるいは幹?)でできた棒を降って、たたき落とします。

そして、低い所にある枝についたオリーブは、女性たちが棒で叩いて落としていました。

落ちたオリーブをキャッチ(?)するために、小麦粉が入っていた袋を再利用したビニールシートのようなものを地面に敷きます。

それでも、全部のオリーブはシートの上には落ちないので、脇に落ちたオリーブを女性たちが拾って行きます。



そして、拾ったオリーブを、手作りのバスケットの中に入れます。

そして、収穫したオリーブの一部は自宅で食べるために持ち帰り、他は道でオリーブを販売する仲介者のところへ持っていったり、オリーブオイルを作る業者(?)のところへ持って行き、売るようです。
道端で売られるオリーブたち

たくさんとれたオリーブを持ち運ぶために、次はロバくんの出番!グルミマ郊外の集落では、必ずと言っていい程一家庭に一頭はロバくんがいます。
荷物がいっぱいで重そう・・・

その翌日には別の家庭に同行して、またオリーブ狩りに参加させてもらいました。
この家族では、なんと女性も高い木の上に登って、棒を振るってはオリーブを木から落としていました。

私もこの棒を降ってオリーブを枝から落とす作業に加わったのですが、これが結構疲れる!棒を降ってもなかなかオリーブは落ちないし、高いところは長い棒じゃないと届かないのでずっと棒を上にかざした状態でいなくちゃいけないし・・・。

そんな労働の後は、燦々と輝く太陽の下で、畑でピクニック!事前に女性が家で用意してきた温かいタジンとパンを中心に囲んで、お昼を楽しみました。太陽が暖かくって気持ちいいし、自然に囲まれてみんなで食べるお昼ご飯は美味しいし、最高でした☆


日本では普段東京という大都会で暮らしていたので、季節によって異なる作物を収穫するなんてことなかったけど、こうやって季節の変わり目を自然の中で感じて、自然の恵みを頂いて、自然と共存して生きる生活もいいなと思いました。

日頃から思うけど、モロッコの集落の家庭では、いろんな自然のものを上手に利用・再利用して生活している。そんな生活は、今まで都会に住んで来た私なんかが見習うところがたくさんあるなと思います。モロッコの田舎での生活の知恵は、また別途いつか書きたいと思います。


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