2013/04/15

任地視察の旅/ Trip to Goulmima

2泊3日で自分が4月末から活動することになる任地を視察してきました!

任地はエルラシディア県グルミマというところで、モロッコ内陸部にあり、首都ラバトからは片道10時間離れたところにあります。

任地に行くために、初めてモロッコ国営長距離バスのCTMに乗りました!勝手がまだよくわからず少しテンパっていたら、隣に座ったおじいさんが色々助けてくれました。途中のストップでトイレの場所を教えてくれたり、昼食をおごってくれたり、車内では通過する場所の案内までしてくれて、「なんていい人なんだ!」と思っていたのですが、そのうちになんだか「次はいつ会える?」とか「エルラシディアに着いたら何するんだ?」とか段々しつこくなってきたので、先輩隊員に教わった方法(独身であっても、「私には婚約者がいる」とか嘘ついてでも「あなたには興味ない」と意思表示しておくこと)を使ってなんとかこのおじいさんを撃退(?)しました。

まず今回の旅でビックリしたのはモロッコの自然の多様性。ラバトを出発し古都メクネスまで行く間は、緑の草原が広がっていて、一瞬イギリスの田舎を連想させるような景色が広がっていました。

メクネスを抜けて南下していくと到着するのは、高地にあり冬には雪が降りスキーリゾート地でもあるイフラン。ヨーロッパのアルプスの町を連想させるようなコテージがたくさんありました。走り続けると、雪山が見え、雪解け水が流れる小川で洗濯をする女性の姿が見えたりして、アルプスの村のようでした。実はモロッコにはアトラス山脈という3000〜4000m級の山脈があり、一年中雪が積もっているところもあるそうです。

アトラス山脈の景色に見とれていると、その後姿を現したのは砂漠とオレンジ色の岩山!

そして、砂漠と岩山を抜けると今度見えて来たのはグランドキャニオンのような渓谷!



もう凄すぎて何がなんだかわからなくなるくらいに綺麗な景色が続いてました。道中これだけ多様で雄大な自然が見れると退屈しません。


そして、夜8時頃にやっと配属先県庁所在地にあたるエルラシディアに到着。予約してなかったけど、バスターミナルのすぐ裏にあり隊員がよく使うホテルにて部屋を確保して、やっと一息つけました。街をうろうろしていたら、JICAボランティアと思われる日本人を知るモロッコ人に声をかけられ、お茶をおごってもらい、1日目は無事終了・・・。
翌日の朝、ホテルから眺めたエルラシディアの街
エルラシディアのバスターミナルの表示。
上からアラビア語、ベルベル語、フランス語、英語。
さすがベルベル語が話される地域だけある・・・。

2日目の朝は、フランス語とアラビア語しか通じないと思っていた配属先団体の男性ではなく、彼の知り合いで英語がペラペラな人がエルラシディアまで私を迎えに来てくれました。そもそもこの任地視察の一番の目的は、住居選び。いい物件を事前に配属先の人に見つけておいてもらって、隊員がその物件を見てその中から第1〜3候補を選ぶことが求められます。フランス語とアラビア語しか通じない中で物件のことを話したりするのは相当きついと思っていたのですが、幸い英語が通じる人が来てくれて本当にほっとしました。この人につれられて、いざ任地のグルミマへ出発!

エルラシディアからグルミマまでは車で1時間くらいかかるのですが、またまたこの道中の自然の雄大さといったらすごいこと・・・。ずーっと砂漠と岩山が広がっています。そしてそんな砂漠の中に突然現れたのが、緑の木々に囲まれたオアシスのグルミマ。近くに町を一望できる岩山があったのでそこに案内してもらい、初めて目にした任地はこんな感じ・・・。
砂漠の中のオアシス、緑の部分が私の任地グルミマです。

グルミマの周囲の景色はこんな感じ・・・。とにかく凄い!
近くに住む先輩隊員がグルミマにて合流してくださり、ここでまた一安心。一緒に物件を見たり、彼が活動している村の女性たちに私を紹介してくださったりして、本当にお世話になりました。

お昼は彼やその他隊員がこれまで活動してきた村の女性のお家に招待してもらい、大きなクスクスを頂きました!もうお腹いっぱいなのに、もっと食べて!ともてなすのがモロッコの習慣なので、本当にお腹いっぱいになるまで食べました!

先輩隊員がこれまで活動してきた村では、女性団体が作った手工芸品を見せてもらったり村を案内してもらったりしました。のどかな田舎風景の中、子どもたちや女性たちが元気にたくましく暮らしている姿が印象的でした。


そして、自分が活動する予定の女性団体の一つも訪問しました!この日は販売会だったのか、団体が活動する建物の中には女性たちが作った手工芸品がたくさん並べられていて、どれも質が高いのにビックリしました!最初はシャイだった女性たちも、最後には一緒に写真撮ろうという流れになり、最後は撮影会みたいになってました(笑)。どうやら日本からボランティアが来るのをずっと待ってきたそう。正直、思っていたよりも商品の質が高くて、私に一体何ができるんだろうと思う程でしたが、どんな支援が必要なのかは実際に活動始めてからゆっくりと考えていきたいと思います。


黒地に色とりどりの刺繍が入ったショール。
ベルベル人女性がよく身にまとっています。

ラバトに戻って来て、任地視察は夢だったんだろうか?と思うくらいなんだか不思議な体験でしたが、いろいろな方に手を差し伸べてもらったおかげでスムーズにいった任地視察でした。任地で合流して下さり案内してくださった先輩隊員や、旅先で出会った人、現地で色々手助けしてくれたモロッコ人たち、そして事前に色々準備をして下さったJICAスタッフなどに感謝です!

明日からはまた通常のアラビア語授業やオリエンテーションの生活に戻りますが、任地で自分が何をできるのか考えながらあと2週間のラバト滞在を楽しみたいと思います。

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