現在室内で36度を記録しているグルミマです。
数日前に投稿した記事では、「サマーキャンプ① 〜総集編〜」ということで、キャンプで感じたことなどを全体的に書きましたが、今回は「サマーキャンプ② 〜カルチャーショック〜編」と題して、サマーキャンプで感じたカルチャーショックに焦点を当てて話したいと思います。
今までモロッコに来て、実はそこまで大きなカルチャーショックというのは、深夜の夕食以外くらいだけで、あまりなかったのですが、今回のキャンプでは、普段の活動では見られなかったモロッコの生活習慣や文化を垣間みて、結構なカルチャーショックを受けました。
それでは、私がキャンプにて受けた4大カルチャーショックをお送りします!
【注】これは私がキャンプで体験したことであって、もしかしたらモロッコ全土には当てはまらない部分もあるかもしれないので、あくまでも一個人の経験したカルチャーショックということを念頭に読んでください。
モロッコ4大カルチャーショック@サマーキャンプ 2013
①国歌をやたらと歌う
②やたらに歌って踊る
③聖典「コーラン」の朗読
④修了式はお遊戯会?
①国歌をやたらと歌う
モロッコ人はよく自国の国歌を歌う。キャンプでは毎日、①朝一、②午前中のプログラムが終わるとき、③一日のプログラムが終わるとき、と1日になんと3回も歌っていた!
モロッコ国歌は、私が思うに異国情緒漂う短調で堂々としたダイナミックな曲。
この際、是非聞いてみましょう↓
今回このキャンプはピースコーボランティア数人がモロッコ人と協力して行ったために、モロッコ国歌に加えて米国の国歌も歌うことに。ピースコーボランティアたちが堂々と歌っていた。
そして日本のJICAボランティア(=私)もキャンプを手伝っていたために、まさかの日本国歌までも歌うことに・・・!おまけにマイクを渡されて、1人で・・・。
一応歌ったけど、「君が代」に関しては政治的・歴史的にセンシティブな背景もあるし、そもそも国歌をマイクを持って歌うのはカラオケとは違うんだから、さすがにマイクを通して大声で歌うのは勘弁させてもらった。
前述のように、キャンプ中は毎日1日3回国歌斉唱の時間があったから、結局「君が代」も1日に3回も歌う羽目に・・・。こんなに短い間に「君が代」を歌ったのは人生で初めてな気がする。。。
そもそも日本ではモロッコ程に国歌を歌わないし、国歌の持つ歴史的・政治的背景は、日本とモロッコじゃ違うから、モロッコ人にとって自国の国歌を歌うことは普通であっても、日本人の私にとって、こうった場面で日本の国歌を歌うことはなんだか凄く違和感を感じた。
②やたらに歌って踊る
歌は国歌斉唱だけにとどまらない!キャンプ中は歌の時間の方が実際のワークショップの時間を上回るくらいに、空き時間があればひたすらみんなで合唱をしていた!
今回キャンプの参加対象になったのは、グルミマ周辺の集落に住む15歳位〜20代前半の女の子たち約40人。だけど、小学生のキャンプのノリかと思うくらいに時間があればず〜っとマイクを話さずに歌っている!歌のジャンルは私はよく分からないけど、みんな一緒に大声で歌っていたから、日本で言う「かえるの歌」とか「上を向いて歩こう」とか「幸せなら手を叩こう」とかのように、誰もが知っている曲だと思われる。こういった曲を、空いた時間があればエンドレスに歌っていた。
ちなみにキャンプの1日目はこの歌のオンパレードがあまりにも凄かったために、本来ならば1〜2時間もあれば十分終わるアクティビティも、結局全て終わらせるのに4時間かかったという、このみんなの合唱好きの凄まじさ・・・。カラオケ好きなのは日本人だけじゃなかったのね。。。(ピースボートで言えば、まさにベトナムの青年との大交流コースみたいな感じ!)
キャンプ最終日の前夜に関係者が呼ばれてお茶をしに行った家でも、みんなシラフなのにも関わらず、日本だったらここは宴会会場かと思うくらいに、みんなでまたもや大合唱・・・。
③聖典「コーラン」の朗読
そんな合唱好きのモロッコ人たちも、イスラム教の聖典「コーラン」の朗読の際は、あっという間に静まり返る。
金曜日はイスラム教徒にとって聖なる日。キャンプ中に一度迎えた金曜日も、プログラムの合間に大合唱していたのにも関わらず、参加者の女の子1人がコーランを鞄から取り出し朗読し始めたら、みんな一気に静まり返って朗読を聞き始めた。
このコーランの朗読の声は本当に綺麗。多くの人がコーランを暗記しているようで、時々朗読者がつっかえたりすると、横から指摘の声が上がったりすることもある。
日本だったら、例えば宴会中とかキャンプ中にいきなり宗教的な行いが始めたりしたら、ビックリするだろうけど、モロッコではこういった場面でコーランを朗読することも普通みたい。
今週からラマダン(断食)が始まればもっと実感するんだろうけど、イスラム教がモロッコ人の生活習慣や生き方を大きく左右しているんだなーと思った。
④修了式はお遊戯会?
キャンプ最終日は、全日程に参加した女性たちに修了証書を渡す、いわゆる「修了式」あるいは「閉会式」が行われるということで、午後4時に会場へ向かった。
でも、人はあまり集まっておらず、会場の設営はかろうじて終わっているような状態。修了証書も今から書くっていってモロッコ人とピースコーボランティアがパソコンに向かっていた。う〜ん、なんてゆる〜い状況。。。日本であれば修了証書は会の事前に用意して、会で授与するのに間に合わせるのが当たり前だけど、ここはモロッコ。多分こういったやり方が当たり前になっているのでしょうね。
結局、人が徐々に集まり始めたのが午後5時頃。集まってくる人たちは、参加者のみならず、参加もしていなかった地域住民(主に子ども、女性たち)もたくさんいた。椅子がたりなくなるくらいに人が集まり会場がパンパンになったので、椅子をどんどん足していく。多分最終的には、100人近くの人が会場に集まった!(多分そのうちの半分以下がキャンプ参加者。)
1週間のキャンプだったわりには(おまけに半分は歌で終わった・・・、一応終わらせるべきプログラムは全部やったけど)、結構しっかりと証書授与のための表彰台(ステージ)が用意されているんだなーと思ったら、このステージはその後分かったのは様々なパフォーマンス披露のために使われることが分かった・・・。
会が始まると、最初はやはり今回のキャンプに協力してくれた関係者に感謝の挨拶が団体の代表からあったりして、いちいちピースコーボランティア1人1人の名前を読み上げたり、私の名前も読み上げてくれては、会場が拍手に包まれた。あ、あとももちろん会の冒頭には、みんなのお気に入りの国歌斉唱もありましたよ!モロッコ、米国、日本の順番で・・・!
そこまではまあ普通だったんだけど、その後はキャンプ参加者がメインで、次々と歌やら演劇やら踊りやらと色んなパフォーマンスが繰り広げられる。・・・あれ?これってキャンプと一体どう関係あるんですか・・・・?って感じで、隣に座っていたピースコーボランティアに、「こういうことってモロッコではよくあるの?」って聞いたら、「うん、キャンプの後はいつもこんな感じ」と言っていた。
パフォーマンスの中には、今回キャンプで学んだことが演劇となって披露されたりしていたから、キャンプと全く関係ないわけではなかったようだが、キャンプ参加者じゃなくても地域住民がこの「修了式」に来ていた理由も、後から納得。。。
結局、午後6時くらいから始まったパフォーマンスは夜9時半頃まで続き、やっとお開き。っていうか、結局修了証書の授与もなかった(苦笑)。
こんな感じで、日本では絶対にあり得ないようなことがたくさんあり、私としてはイライラしたり、理解し難いところもたくさんありましたが、最終的には参加した女の子たちが、HIV/AIDSのことを学んだり、国や地域を越えた交流を楽しんだり、英語や異文化を学んだりして、何か得るものがあったら、それはそれでいいんじゃないかなと思いました。
数日前に投稿した記事では、「サマーキャンプ① 〜総集編〜」ということで、キャンプで感じたことなどを全体的に書きましたが、今回は「サマーキャンプ② 〜カルチャーショック〜編」と題して、サマーキャンプで感じたカルチャーショックに焦点を当てて話したいと思います。
今までモロッコに来て、実はそこまで大きなカルチャーショックというのは、深夜の夕食以外くらいだけで、あまりなかったのですが、今回のキャンプでは、普段の活動では見られなかったモロッコの生活習慣や文化を垣間みて、結構なカルチャーショックを受けました。
それでは、私がキャンプにて受けた4大カルチャーショックをお送りします!
【注】これは私がキャンプで体験したことであって、もしかしたらモロッコ全土には当てはまらない部分もあるかもしれないので、あくまでも一個人の経験したカルチャーショックということを念頭に読んでください。
モロッコ4大カルチャーショック@サマーキャンプ 2013
①国歌をやたらと歌う
②やたらに歌って踊る
③聖典「コーラン」の朗読
④修了式はお遊戯会?
①国歌をやたらと歌う
モロッコ人はよく自国の国歌を歌う。キャンプでは毎日、①朝一、②午前中のプログラムが終わるとき、③一日のプログラムが終わるとき、と1日になんと3回も歌っていた!
モロッコ国歌は、私が思うに異国情緒漂う短調で堂々としたダイナミックな曲。
この際、是非聞いてみましょう↓
今回このキャンプはピースコーボランティア数人がモロッコ人と協力して行ったために、モロッコ国歌に加えて米国の国歌も歌うことに。ピースコーボランティアたちが堂々と歌っていた。
そして日本のJICAボランティア(=私)もキャンプを手伝っていたために、まさかの日本国歌までも歌うことに・・・!おまけにマイクを渡されて、1人で・・・。
一応歌ったけど、「君が代」に関しては政治的・歴史的にセンシティブな背景もあるし、そもそも国歌をマイクを持って歌うのはカラオケとは違うんだから、さすがにマイクを通して大声で歌うのは勘弁させてもらった。
前述のように、キャンプ中は毎日1日3回国歌斉唱の時間があったから、結局「君が代」も1日に3回も歌う羽目に・・・。こんなに短い間に「君が代」を歌ったのは人生で初めてな気がする。。。
そもそも日本ではモロッコ程に国歌を歌わないし、国歌の持つ歴史的・政治的背景は、日本とモロッコじゃ違うから、モロッコ人にとって自国の国歌を歌うことは普通であっても、日本人の私にとって、こうった場面で日本の国歌を歌うことはなんだか凄く違和感を感じた。
②やたらに歌って踊る
歌は国歌斉唱だけにとどまらない!キャンプ中は歌の時間の方が実際のワークショップの時間を上回るくらいに、空き時間があればひたすらみんなで合唱をしていた!
今回キャンプの参加対象になったのは、グルミマ周辺の集落に住む15歳位〜20代前半の女の子たち約40人。だけど、小学生のキャンプのノリかと思うくらいに時間があればず〜っとマイクを話さずに歌っている!歌のジャンルは私はよく分からないけど、みんな一緒に大声で歌っていたから、日本で言う「かえるの歌」とか「上を向いて歩こう」とか「幸せなら手を叩こう」とかのように、誰もが知っている曲だと思われる。こういった曲を、空いた時間があればエンドレスに歌っていた。
こちらは踊り付きの歌の様子。 こんな感じで永遠と歌と踊りのオンパレードは続く・・・ |
ちなみにキャンプの1日目はこの歌のオンパレードがあまりにも凄かったために、本来ならば1〜2時間もあれば十分終わるアクティビティも、結局全て終わらせるのに4時間かかったという、このみんなの合唱好きの凄まじさ・・・。カラオケ好きなのは日本人だけじゃなかったのね。。。(ピースボートで言えば、まさにベトナムの青年との大交流コースみたいな感じ!)
キャンプ最終日の前夜に関係者が呼ばれてお茶をしに行った家でも、みんなシラフなのにも関わらず、日本だったらここは宴会会場かと思うくらいに、みんなでまたもや大合唱・・・。
お茶の間でも大合唱! |
③聖典「コーラン」の朗読
そんな合唱好きのモロッコ人たちも、イスラム教の聖典「コーラン」の朗読の際は、あっという間に静まり返る。
金曜日はイスラム教徒にとって聖なる日。キャンプ中に一度迎えた金曜日も、プログラムの合間に大合唱していたのにも関わらず、参加者の女の子1人がコーランを鞄から取り出し朗読し始めたら、みんな一気に静まり返って朗読を聞き始めた。
このコーランの朗読の声は本当に綺麗。多くの人がコーランを暗記しているようで、時々朗読者がつっかえたりすると、横から指摘の声が上がったりすることもある。
朗読した女の子が持っていたポケットサイズの聖典「コーラン」。 この文字を読めるのも凄いと思うけど、これをほぼ全部暗記しているのも凄い。 |
日本だったら、例えば宴会中とかキャンプ中にいきなり宗教的な行いが始めたりしたら、ビックリするだろうけど、モロッコではこういった場面でコーランを朗読することも普通みたい。
今週からラマダン(断食)が始まればもっと実感するんだろうけど、イスラム教がモロッコ人の生活習慣や生き方を大きく左右しているんだなーと思った。
④修了式はお遊戯会?
キャンプ最終日は、全日程に参加した女性たちに修了証書を渡す、いわゆる「修了式」あるいは「閉会式」が行われるということで、午後4時に会場へ向かった。
でも、人はあまり集まっておらず、会場の設営はかろうじて終わっているような状態。修了証書も今から書くっていってモロッコ人とピースコーボランティアがパソコンに向かっていた。う〜ん、なんてゆる〜い状況。。。日本であれば修了証書は会の事前に用意して、会で授与するのに間に合わせるのが当たり前だけど、ここはモロッコ。多分こういったやり方が当たり前になっているのでしょうね。
結局、人が徐々に集まり始めたのが午後5時頃。集まってくる人たちは、参加者のみならず、参加もしていなかった地域住民(主に子ども、女性たち)もたくさんいた。椅子がたりなくなるくらいに人が集まり会場がパンパンになったので、椅子をどんどん足していく。多分最終的には、100人近くの人が会場に集まった!(多分そのうちの半分以下がキャンプ参加者。)
1週間のキャンプだったわりには(おまけに半分は歌で終わった・・・、一応終わらせるべきプログラムは全部やったけど)、結構しっかりと証書授与のための表彰台(ステージ)が用意されているんだなーと思ったら、このステージはその後分かったのは様々なパフォーマンス披露のために使われることが分かった・・・。
100席くらいある会場に設置された表彰台・・・ と思いきや、パフォーマンスステージだった |
そこまではまあ普通だったんだけど、その後はキャンプ参加者がメインで、次々と歌やら演劇やら踊りやらと色んなパフォーマンスが繰り広げられる。・・・あれ?これってキャンプと一体どう関係あるんですか・・・・?って感じで、隣に座っていたピースコーボランティアに、「こういうことってモロッコではよくあるの?」って聞いたら、「うん、キャンプの後はいつもこんな感じ」と言っていた。
演劇の一部。一体いつ準備していたんだ・・・。 |
歌のお兄さんたち。この2人、女の子たちを歌で盛り上げるのがとっても 上手だったけど、おかげでキャンプの半分は歌で終わったよ〜・・・。 |
パフォーマンスの中には、今回キャンプで学んだことが演劇となって披露されたりしていたから、キャンプと全く関係ないわけではなかったようだが、キャンプ参加者じゃなくても地域住民がこの「修了式」に来ていた理由も、後から納得。。。
結局、午後6時くらいから始まったパフォーマンスは夜9時半頃まで続き、やっとお開き。っていうか、結局修了証書の授与もなかった(苦笑)。
こんな感じで、日本では絶対にあり得ないようなことがたくさんあり、私としてはイライラしたり、理解し難いところもたくさんありましたが、最終的には参加した女の子たちが、HIV/AIDSのことを学んだり、国や地域を越えた交流を楽しんだり、英語や異文化を学んだりして、何か得るものがあったら、それはそれでいいんじゃないかなと思いました。
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