ラベル 手工芸 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 手工芸 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2017/08/27

母とのモロッコ旅行/ Travelling around Morocco with mum

久しぶりすぎる投稿ですが、ちゃんと生きております、ご安心を。
最後にブログを更新したのは今年の1月で、それ以降は仕事や勉強などでいろいろとバタバタしてて、ずっと更新できずにおりました。

今回は、もう数ヶ月前の事になりますが、今年4月に母がモロッコに旅行に来た時について書こうと思います。

母は今年3月に65歳で定年退職し、退職してから2週間後にモロッコに遊びに来ました。
私がモロッコで2013年〜2015年の間に青年海外協力隊で赴任していた時にも一度来る事を試みたのですが、その時は仕事の都合がつかずに、諦めたのでした。

なので、今回やっと叶ったモロッコ旅行。

発着はカサブランカだったので、カサブランカまで私が迎えに行って、ラバトまで連れてきて、ラバトで夕飯。泊まりは私のボロアパート。意外と時差ぼけもなく、ラバトについてからも数時間は観光する事ができました。

そしてそのあとの日程は、フェズ、シェウシャウエン、メルズーガ、グルミマ(隊員時代の任地)、トドラ渓谷、ワルザザード(アイトベンハッドウ)、マラケシュ、エッサウイラ、そしてカサブランカ、と、かなりの強行日程で移動。マラケシュ以外はどこも一泊のみの滞在です。笑。

フェズのリヤド。普段は大体安宿にしか泊まらないけど、
母が来た時はいいリヤドに泊まれるから嬉しい。笑。

フェズの神学校、Bou Inania。フェズには何度も行っているけど、ここに入ったのは今回が初めてだった。 

タイルワークと木工細工が素晴らしい。

神学校からスークを覗く

フェズの老舗の陶器屋さん。ブルーフェズで知られる青い陶器がたくさん飾られている。
この店は陶器も美しいんだけど、それに加えて上を見渡すと素晴らしい細工が施された
内装が凄い。

青の街、シェフシャウエンを丘の上から眺める。

シャウエンのメディナ付近にある扉

久しぶりのメルズーガ。この日は珍しく曇っていたのが残念。

典型的な写真だけど、やっぱり載っける。笑

私の隊員時代の任地グルミマの、元活動先アソシエーション。
まだ商品を自分たちできちんと作り続けていた。

元同僚の女性たちと一緒に、集落を通って彼女たちの家に向かう。

この村ではほとんどの人が家で羊などの家畜を飼っている。
現在住む都会ラバトでは、羊の姿を目にすることもほとんどない。

元活動先アソシエーション②。こちらもちゃんとまだ商品を作り続けていた。

トドラ渓谷にて、水汲みを手伝うロバ。

アイトベンハッドウが窓から見える可愛らしい宿。

アイトベンハッドウの中にある博物館。私にとっては、結構面白かった。
ベルベル人集落の典型的なお家。

猫が覗いてきた。

アイトベンハッドウの典型的な建築様式

おじちゃんが可愛らしい(けど、チップをすぐにねだる)

宿から見える朝のアイトベンハッドウ

ズームするとこんな感じ。朝焼けに照らされて綺麗。

そして全景はこちら。

こちらはマラケシュのリヤド。マラケシュは可愛らしいリヤドが多い。

内装が全て可愛らしくって、次回もこのリヤド利用したいと思ったくらい。

バヒア宮殿の内装(天井)

エッサウイラの旧市街。やっぱりここの街、好き。

お決まりのエッサウイラ旧市街風景

漁港にいた子猫。可愛すぎる。

エッサウイラ漁港

エッサウイラは猫があちこち。商品の上で出産・子育てしてて、おまけに餌までもらえてるのがすごい。

こういう街並みが好き

太った猫がよく堂々と商品の上で寝ているエッサウイラ

かなりの弾丸ツアーでモロッコ国内を一周し(おそらく総計3000kmくらいは移動した)、おまけに全ての移動は公共交通機関、時にはオンボロの相乗りタクシーで揺られたりしたにも関わらず、特に母は文句いうこともなく、むしろ楽しかった、と言っていたのは、さすが私の母だと思いました。笑

また、私と同様、モロッコの雑貨の可愛さにやられたのか、本人曰く、旅行先でここまでお金を遣ったのは初めてだ、と言うほど、爆買いをしていました。雑貨などの小物は諸々買っていましたが、それに加えて絨毯を二枚買ったのには、さすがに私もびっくりです。でも、実家にモロッコ雑貨がさらに増えるのは悪くない、むしろ嬉しいことなので、よかった、よかった。

旅の後に、感想を聞いたところ、「Arataが色々と知っていてビックリした」と言っていました。どうやら、個人ガイドみたいな感じで、マラケシュやフェズのスークを案内したり、手工芸品のことや歴史・文化的説明などが聞けたりしたのが面白かったようです。

ということで、少しは親への恩返しができたかなあということで、よかったです。

2015/12/19

モロッコへの帰省④ ラバト〜ララシュ / Return to Morocco (4) Rabat to Larache

さて、いよいよ旅も終盤に入ってきた。

シェフシャウエンからは、今でもモロッコで活動している後輩隊員のKくんがいるララシュまで行く予定だった。Kくんは活動の関係で私がララシュまで行く前日までモロッコの北東部の街に出張していて、私がララシュに到着する時間と同じくらいのタイミングで出張から戻るとのことだった。彼と、シャウエンからララシュまでの行き方や到着する時間などを電話で確認していたところだった。

なんだけど、実はシャウエンを出発してララシュへ行く日の朝、急遽ルートを変更し、首都ラバトへ向かうことになった。まだ詳細はここには書けないけど、ラバトでとある人物に会うことになったのだ。

直接ラバトに行く方法はあるけど、民営バスに乗って時間がかかるということだったので、ルート的には回り道だけど、時間的には早いという、テトゥアン経由ラバト行きのルートで行くことにした。


シャウエンからテトゥアンに行く道も結構な山道で、運良くテトゥアン行きの乗り合いタクシーが貸し切り状態になったので(料金は一人分しか払わなくって済んでラッキー!)、親切な運ちゃんは私が写真を撮ろうとするたびに車を徐行運転にしてくれたり、「車を停めようか?」と言ってくれたりして、優しかった。


 そしてテトゥアンでラバトへ向かう直行便バスに乗り換える際に、若干時間があったから、一度だけ過去に行ったことのあるテトゥアンの旧市街に入って、以前テトゥアンにいた隊員が他の隊員に紹介していた小さなバブーシュ(モロッコの革製スリッパ)のキーホルダーを作るおじさんに会いに行ったりしてみた。

ちなみに、テトゥアンの旧市街で15DH(約150円)で無地のかごバッグを売っていたので、それを買って、帰国後に、シャウエンでは確か150DH(約1500円)程度で売っていたポンポン付きのカゴバッグを自分で再現してみた。自分で作るのは時間かかったけど(2時間くらい)、実質大体10分の1で自分で再現できるのならばお得なもんだい!
これが買った時の状態(無地バージョン)
ポンポンとモロッコの国旗にある星を付けてみた
同上(だけどこっちの面の星は赤にしてみた)

 テトゥアンからラバトへの道のりまっすぐだけど長く、ラバトに着いたのはもう夕方。過去にラバトで隊員として活動し、今はフリーでラバトに戻ってきているCさんのお家に急遽お邪魔しました(Cさん、ありがとう〜!)


翌日は、前述の人物とも無事に会えて、用が済んだら元々シャウエンから直接行くはずだったララシュへ向かった。ララシュの隊員Kくんは夕方まで活動だってことだったので、ララシュを通り越して、先にアシラという街に立ち寄ってみることにした。


アシラは海岸に面した小さな街で、雰囲気としては、モロッコのもう少し南にある港町エッサウイラにも似ている、青と白が綺麗な街。毎年ここではアートフェスティバルが開かれて、アーティストたちが壁に絵を描いてこの街を彩る。





この絵がめちゃくちゃ可愛くて、持って帰りたいくらいだった・・・。

到着した時間がちょうど金曜日の午後ということもあって、お土産やさんなどお店の多くは閉まっていたのが若干残念だったけど、隊員時代には来れなかったアシラに来ることができて満足。

そしていよいよララシュへ。ララシュのタクシー乗り場に到着して、しばらく乗り場で待っていると、ララシュ隊員のKくんと、他の任地で活動してるけどわざわざララシュまで来ていたSくんが迎えに来てくれた。

「あ〜、あらたさん、どうも〜!」
「あ〜、Kくん、Sくん、久しぶり〜!」

私が日本に本帰国して以来会っていなかったこの二人だけど、実はまだ4ヶ月ぶり程度だったので、久しぶりっちゃ久しぶりなんだけど、3ヶ月毎にある帰国隊員の送別会などで首都にあるJICA事務所に上がらない限り、モロッコは国土が広いから3ヶ月以上遠い任地で暮らす隊員同士が会わないのは結構普通のこと。

「いや〜、あらたさん、(帰国せずに)フツーにグルミマにいたって感じですね、笑」

本当にその通りの感覚なのだ、笑。

そして、ララシュでは私のモロッコ同期隊員であるKちゃんにも会うことができた。実は彼女は任期満了後もモロッコの支援活動に携わっていて、彼女の出張先がなんとララシュだったのだ!

KくんもSくんもKちゃんも私も皆、村落開発普及員(現:コミュニティ開発)という職種こともあって、ララシュにて奇跡の村落隊員の再会!Kくんの家で盛大(?)にディナーと酒盛りと最近のみんなの話題で盛り上がったのでした〜!

翌日は、ララシュの街を散策。私は同じモロッコ国内でもララシュからは遥か遠く、気候や自然、産業なども全く異なるララシュは新鮮だった。それに、私以外の3人が魚とかの魚介類のついて詳しいこと!さすがみんな漁業隊員〜!(私は同じ村落隊員だったけど、主に手工芸分野に携わっていたので、漁業についてはさっぱりわからない・・・)



みんなで過ごす時間もあっという間に過ぎて、Sくんと一緒にラバトへ向かって、その日の晩は、JICA事務所のスタッフさんやご家族も一緒に大人数で食事をいただきました〜。久しぶりに職員の方々ともお話ができて、楽しかったし、元気をもらいました!

その翌日は、ラバトからカサブランカへ向かって、カサブランカ空港からドーハ経由で日本に無事帰国したのでした。


帰国便では、映画「ミッション・インポシブル」の最新版が上映されていて、その舞台の一部がモロッコだと聞いていたから、観てみることにした。モロッコの懐かしいいろんな風景が出てきて、早速「はあ〜、またモロッコに戻りたい〜」とモロッコを出発してすぐに思ってしまう私・・・(笑)。やっぱり、モロッコが好きなんです。

ということで、あっという間に過ぎたモロッコへの2週間の旅でしたが、こうやって無事に過ごせたのも、現地で私を泊めてくれた現役隊員や過去隊員の皆さん、グルミマの女性たちやトドラ渓谷の典子さん、イミルシルのアジズなどのお陰です。

今回は日程の関係などで会うことができなかった隊員の皆さんやスタッフの皆さんにも、また近い将来会えることを願ってます!

またいつか近い将来、モロッコに行けることを願って・・・・。インシャッラー!

2015/12/16

モロッコへの帰省③ フェズ〜シェフシャウエン / Return to Morocco (3) Fez to Chefchauen

4日間の濃い日々をグルミマで過ごしたあとは、一気に北部にある世界遺産の古都フェズと、青い街シェフシャウエンに向かうために北上した。

フェズに向かう途中に、協力隊員時代に配属先であった国家教育省エルラシディア支局のボランティアコーディネーターのスアグさんに会って、彼の好きな金沢の日本酒を渡す。(モロッコ人はほとんどの人がイスラム教徒で、通常イスラム教徒はお酒は飲むことが禁止されているけど、ゆるい人は飲酒する人もいて、スアグさんもその一人、笑。)

そして久しぶりにエルラシディア➡︎フェズの夜行バスに乗って、急でくねくね道が続くアトラス山脈を超える。(本当はこの道は昼間便のバスに乗って通ったほうがいいくらいに壮大な景色が広がってすばらいいのだけど、ラシディア>>フェズ直行便は今の所夜行便しかない。)

早朝にフェズに着いてから、旧市街の中に予約していたホテルをやっとこさ見つけて、仮眠を取ってからフェズの街に繰り出してみることに。

フェズに来るのは隊員時代を含めると今回で4回目。観光名所のほとんどは既に見学したことがあったから、今回は前から興味があった、ゼリージュというタイルの装飾品を作る工房を見学することにした。

モロッコの至るところには、このゼリージュというタイルワークを駆使した美しいイスラムの幾何学模様の壁や、イスラム教徒がお祈り前に身を清めるための手洗い場などが沢山ある。

フェズの郊外に工房が幾つかあって観光客も見学が可能なので、工房を2つ見学してみた。工房には何人かの職人さんたちがタイルを金づちのようなもので叩いて型どったり、幾何学模様にタイルを並べたりしていた。
タイルが沢山並べられている 
タイルをカンカンと削って型どっていく

型どったタイルは一つ一つ裏返しにして、幾何学模様に並べていく。
どうやって色が裏返しの状態で模様がわかるんだと聞いたら、
「模様は全部職人の頭に入っているからだよ」と言っていた。
すごすぎる・・・。
完成品の一つであるテーブル。
模様通りに並べたら、セメントを流し込み固めるらしい。
めっちゃ可愛かった作品!
実際によくモロッコの旧市街で見かけるタイルワークを駆使した手洗い場。
これはフェズの旧市街で見かけたもの。


タイルワークのテーブルとかめっちゃ素敵で欲しかったけど、重いし送料が相当かかるために、それだけでもかなりの金額となるために、コースターに成るくらいの小さめのタイルだけGETして、工房をあとにした。それにしても、モロッコの職人の技は本当にすごい!この作業を見てからは、モロッコの至るところにあるタイルワークの見方が変わるなー・・・。

そして、コセマというモロッコの今ではかなりレアな食器を買うために、王宮の近くにある陶器屋さんへ向かう。コセマ(Cocema)に関しては以前も過去にこのブログに書いたけど、簡単に述べると、イスラムの幾何学模様やフェズ刺繍の模様を用いた陶器メーカーで、モロッコの王室でも使われていたそう。しかし、フェズにある工場が爆発してからは会社が倒産、今市場に出回っているコセマの食器は、爆発事故で残ったものか、すでに市場に出ていたものの売れ残りで、メーカーのロゴである馬のマークが入ったコセマの陶器を現在見つけるのはなかなか難しい。(ちなみに、コセマのオーナーの親戚が始めたMARATERREという陶器メーカーはマラケシュに工場と販売店舗を持っており、コセマ時代に作っていた柄と似たものもたくさんある。)

私は既にコセマの食器を隊員時代に買って日本に持ち帰っては使っているけど、やっぱりせっかくフェズに行くならもう少しコセマが欲しい!と思って、さらに買ってしまったー!


フェズ滞在二日目は、グルミマで新たに習ってきたフェズ刺繍のスキルを使って何か自分でも作ってみたいって思っていたから、旧市街の中の手工芸屋さんとかがあるエリアなどを練り歩いて、糸などの材料を探したりすることに。
旧市街の中にある有名なブージュルード門

結局、糸は自分が欲しいようなのは買えなかったけど、今までには見たことのないような色合いのフェズ刺繍の作品とか見つけたので買ってみたり、アンティークのお店を見たりした。フェズ刺繍のアンティークの布とかは、なんと1000~3000DHほどするのもあってビックリ!さすがに手が出なかったけど、めっちゃ素敵で欲しかったなあー・・・。
アンティーク屋さんの店内。
すごく雰囲気が素敵。

そして、次の目的地シェフシャウエンに行くまでに少し時間があったから、フェズの旧市街を一望できる、ボルジュ・ノーという、今では軍事博物館になっている要塞に登ってみた。

ちなみに、ここから眺める景色は素晴らしいけど、それに何かプラスアルファなことが経験したい!という人にオススメなのは、この丘にアザーン(お祈りに来いよ〜とモスクから呼びかける声)がなる時間に登ること(近くにあるマリーン朝王族の墓地でも似たようが景色が味わえる)。一日にアザーンが5回なるうち、このフェズ旧市街を一望しながら、旧市街に約800はあるといわれるモスクから一斉にアザーンが聞こえて街中に響き渡る独特の雰囲気を味わえるのは、お昼ご飯の時間帯にあるお祈りと午後のお祈りの時の2回のみ(他の時間帯のアザーンだと、あたりは暗いし、人影が少ないので、安全上オススメできない。)私は午後のアザーンがなる時間を事前に把握していたので、この時間に合わせて登ってみたら、タイミングはドンピシャ!案の定、至るところからアザーンが聞こえてきて、町中がとても神秘的な雰囲気に包み込まれた。


この世界遺産の街フェズをたっぷりと堪能した後は、さらに北上してシェフシャウエンに向かったのでした。


シャウエンはフェズと同様、日本のガイドブックにも取り上げるほど知られている街。小さい街だけど、その青と白の街並みがとてもメルヘンチックで最近は観光客にも人気がある。

私がシャウエンに着いたのは夜で、早速予約済みのホテルに到着したら、すんごく可愛い部屋が待ち構えていた!
私が泊まった部屋。
一人で泊まるにはもったいないくらいに素敵だった!

シャウエンのホテル(リアド)のインテリアはどこも可愛い❤︎

シャウエンには過去に隊員時代に一度だけ来たことがあって、その時もその街の可愛さやホテルで使われている家具、お土産屋さんで売っている雑貨の可愛さがとっても印象的だったけど、やっぱりこの街にあるものは全て可愛い!


ゆっくりとシャウエンの街を回っていくとよく迷子になって、あっち行ったりこっち行ったりとどっちに進めばいいのかわからないことが多々あったけど、それで発見する風景やお店などがあって楽しい。












なんといってもシャウエンの良さは、この青い街並と、あとは可愛い雑貨と、青の街並に似合う猫ちゃんの数々ですかね。私が言葉で説明するよりも写真で見てみてもらった方が伝わると思うので、今回は特に写真たっぷりでお届けしました。

おまけ:今回買ったフェズ刺繍(下)とタイル(中央)と
メンディーナ(モロッコ北部)の女性がエプロンのように
下半身に巻く布(左上)。
あとはグルミマのアソシエーションのポーチやベルベル刺繍(右上)