2014/08/30

石鹸作りとリサイクルペーパー作り実験 / Experiement on making soap and recycled papers

少し前の話になりますが、2週間程前にエルラシディアグループ派遣の参加ボランティアがうちに集まって、今年度のグループ派遣の活動計画について話し合いました。去年度は隊員が最大10人いたのですが、任期満了で活動を終えて帰国した隊員が何人かいるので、今年度はその半分くらいの人数でグループ派遣を続ける予定です。

暑い中、エルラシディア、エルフード、ティンジダッドから計5人が集まって、午前中は活動のミーティングをしました。とりあえず自分たちがやりたいと思っていることをブレインストーミングして、その後に分野別にわけて、具体的にいつ頃行いたいかなどを考えました。

そして午後は、私が以前から活動先アソシエーションから教えてほしいといわれていた石鹸作りの実験と、リサイクルペーパー(紙すき)の実験を行いました。石鹸作りは過去にグルミマの私と別の村にて活動していた先輩隊員が彼女の活動先の村で女性たちに教えていて、「うちの村でもやってほしい」などとリクエストが出る程人気があったそう。うまくいけば、女性たちが自分たちの使う体に優しい石鹸を作ったり、商品化して現金収入向上につなげることも出来るかもしれないと思ってます。

リサイクルペーパー作り(紙すき)は、グループ派遣で今までに行って来た環境教育のシリーズとして今後実施できるかもしれないし、女性グループにも教えればもしかしたら新商品とか商品のラベルなどに使えるかなと思っています。

早速、隊員たちと一緒にまずは石鹸作りから。誰も実際にやったことがなかったので、先輩隊員からもらった石鹸作りのパワポや、JICAに購入してもらった石鹸作りの本を見ながら、進めて行きました。
苛性ソーダとオリーブオイルをまぜまぜ・・・

20分程混ぜると少しずつ硬くなってくる

ちょうどいい硬さになったら、型に流し込む

24時間寝かせたら、石鹸を型から出して切る
(ちょっと切り方が汚くなってしまった・・・)

初めての石鹸作りでしたが、特に大きな問題もなく終了し、あとはこの後4〜6週間程乾くのを待つのみ!今うちのリビングにて石鹸を乾燥中です〜。

そしてリサイクルペーパー作り。これは以前やったことがあるという隊員もいたのでわりと気軽に出来ました。事前に用意した牛乳のパックを水につけたパルプを細かくちぎって、ミキサーにかけて、木の枠にドロドロになったパルプ水を流して、紙を漉きます。

ミキサーにかけて紙を細かくする

思ったよりもたらいが小さくて、枠が収まらなかった・・・(汗)

乾燥させるために壁につける

2〜3日経ってから剥がしたらこんな感じ・・・。
ちょっとあまりうまくいかなかったのか、
剥がす時に紙が破れたのが数枚ありました・・・。

こんな感じで和気あいあいで他の隊員と一緒に進められたので、1人で実験するよりも全然楽しかったです!

今後石鹸作りとリサイクルペーパー作りをどのように活用していくかはまだ未定の部分もありますが、できれば石鹸作りは女性からの関心も高いから早めに教えたいなーと思っています。リサイクルペーパーの方も、新学期が始まったら学校でやってみるのも面白いかもしれません。今後色々方法を考えていきます!

2014/08/18

グルミマフェスティバル 2014 / Goulmima Festival 2014

前々回の投稿でも書きましたが、モロッコでは今お祭りシーズンで、グルミマでも今年町で開かれるフェスティバルの中で一番大きいだろうと思われるフェスティバルが、4日間に渡って開催されています。

去年に続いて、今年も昼間〜夜はアソシエーションやコーペラティブ(組合)のブースが出展し、地元の特産品や手工芸品の展示・販売を行っています。私が活動するアソシエーション2つも出展しています!

夜は町の中心地に設けられた特設ステージにて音楽などのパフォーマンスが行われ、たくさんの地元の人たちが訪れます。ベルベル音楽やダンス、地元のテコンドー教室やカンフー、空手教室の技の披露などもありました(なぜか、モロッコはテコンドーとカンフー教室はどの町に行ってもあるのです)。
ベルベルのダンスと歌


フェスティバル中は毎日、ブース出展の手伝いのために朝から女性たちが商品を並べるのと手伝って、より良い見栄えになるようにアドバイスしたりしました。夜にたくさんの人がブースを訪れるので、どの商品を人々が手に取ったり、どの商品が売れるのか観察したりしてました。
私が活動するアソシエーションのブース①

私が活動するアソシエーションのブース②

ベルベル刺繍マント(タハルート)の新色

いろんなタハルートが並ぶ

夜はたくさんの人で賑わう

前々回の投稿にも書きましたが、やはりモロッコ人が手に取る商品と日本人など外国人が手に取る商品は多少違うので、思ったよりも私が開発に携わった商品はモロッコ人の客の興味を引かなかったのですが、写真①のアソシエーションでは、私が開発に携わったモロッコ国旗のポーチが人気で、在庫五個のうち3個は初日に売れ、2個が2日目に売れ、2日目でこのポーチは完売してしまいました!

そして、ちょうど去年の同じフェスティバルにて初登場した、ベルベル刺繍巾着や、ベルベル人女性がお茶を注いでいる姿のティーポットカバーもわりと好評で、2日目には巾着は完売(といっても在庫が元々少なかったのだけど・・・)、ティーポットカバーも7個程あったのが2日目の最後には在庫2個までとなりました!
好評だったティーポットカバー(手前)、
モロッコ国旗のポーチ(中央)、
ベルベル刺繍の巾着(右奥)

これら商品は全て私が開発に関わった商品なのですが(私が開発に携わっていない商品も多数ある)、このアソシエーションのブースで、なんとこれらの商品のみを購入しているモロッコ人女性を見つけました。彼女は、もう1つの私の活動先アソシエーションでも、私が開発したベルベル刺繍巾着を買って行きました。
私が開発・製作に携わったベルベル刺繍巾着

私は何も言っていないのに、彼女は見事に私が開発に携わった商品のみ購入していったので、本当にビックリ!外国人だったらなんとなく分かるけど、買ったのはモロッコ人中年女性。この人一体何者なんだ・・・!?と思い、気になったので、思いきって声を掛けてみました。

そうしたら、どうやらこの地域の様々なアソシエーションに商品開発などに関するアドバイスをするような人らしくて、ブース出展しているアソシエーション複数とも連携しているようでした。以前別の町にて活動していた私と同職種の隊員の活動先アソシエーションのことも知っていたし、「私はボランティアだ」と言うと、「JICAの?」と、なんとJICAの名まで知っていました!

色々話していると、彼女も私と同じような活動をしているらしく、アソシエーションの女性たちがどうやって新しい商品のアイディアが浮かぶか、どうやって販路を拡大できるかなどを模索しているようでした。私の知っている有益そうな情報を彼女に与えて、連絡先も交換することができました。

余談で、「ちなみにあなたが買った商品は全て私が開発に携わった商品なんだけど、ど知ってて買ったの?」と言ったら、彼女もビックリして「そうだったのね、それを知らないで買っただけよ。ただ可愛いし、アイディアが面白いと思ったから買ったのよ。そして他のアソシエーションの女性たちにもこんな商品があるんだよということを見せたいから、いくつか買って他の女性たちにも渡したの。」みたいなことを言っていました。彼女も商品開発や販路拡大のことに真剣に取り組んでいるのが分かって、こんなモロッコ人女性に会えてすごく嬉しくなりました。

フェスティバル3日目には、隣町からの隊員も来て、夜は彼女と一緒にフェスティバルに行きました。思いのほかに彼女は色んなブースで色んな商品を買い、前日私が出会った前述のモロッコ人女性が関わっているアソシエーションでは、なんと大きな手織りのブランケットまで買ってビックリ!(笑)。

実はフェスティバルの2日目のお昼には、ブースに一日中いなくてはならない女性たちに差し入れを!と思って、おにぎりを作ってみました。前から日本食の何かを食べてもらえたらなーと思っていたので、今回良い機会かと思って作ってみました。

自分としてはまずまずの出来だったのですが、実際に女性たちに持って行ってみると、まずご飯を食べるのはサラダと一緒か、砂糖を加えて食べることしかしたことがない彼女たちにとって、おにぎりは不自然だったようで、躊躇しながらも一口二口とゆっくり食べてました。頑張って全部食べた人もいれば、ちょっと全部食べるのは難しかった人もいて、残念ながらおにぎりはあまりモロッコ人ウケしませんでした・・・。

特にゆかりご飯のおにぎりは、「この赤いのは何?赤キャベツ?」とか聞かれたけど、ゆかりのことをアラビア語では到底うまく説明できず、とりあえず自然のものだということは分かってもらえたようでした・・・。

結局、この日のお昼ご飯は金曜日だということもあったために、女性たちのうちの誰かの知り合いがクスクスの差し入れをしてくれて(モロッコでは金曜日は通常家族でクスクスを食べる日なので)、芝生の上でみんなでピクニック風にクスクスを食べました。さっきまでおにぎりでお腹一杯だった私も、結局クスクスの誘惑に負けてモリモリ食べちゃいました(笑)。
外で食べるクスクスも美味しい!


こうして無事にフェスティバルやブース出展は終了し、また今日から通常の活動に戻りそうです。新商品などのオーダーメイド注文がかなりたくさん入っているので、これからも女性たちと一緒に気合い入れて活動していきます!

2014/08/12

結婚式の季節 in Morocco / A season of wedding parties in Morocco

昨年と同様、モロッコではラマダン(断食の月)の後の結婚式ラッシュがピークを迎えています。毎日連日、通りを祝福のためにクラクションを鳴らした車が通っています。

私の活動しているアソシエーションでも、実はラマダン前に1人、そしてラマダン後に1人、計2人の女性が結婚しました。モロッコでは、結構普通に見知らぬ人から「明日うちで結婚式あるからいらっしゃい」とか声をかけられることがあるのですが(ここは田舎の町だし、私が外国人だからかもしれないが)、同じ結婚式でも、知っている人が新婦あるいは新郎だと、式に行く側としても気合いの入り方(?)が違ってきます(笑)。

モロッコの結婚式のスタイルについては、ちょうど去年の今頃にも書いたので詳細はそちらを見てほしいのですが、今回はその投稿に加えて新しい発見などを書こうと思います。

今回私が参加してきたアソシエーションの女性たちの結婚式は、通常大体3日間行われる結婚パーティーですが、2件とも2日のみでした。1日目は親族や友人、集落のご近所さんたちなどを多数集めて集団で食事をしたり、新婦が仲良しの女性たちとヘンナタトゥーをしたりするのですが、最後の晩のパーティーがやっぱり一番盛り上がるし、見ている側としても一番楽しいです☆

新郎と新婦が同じ集落や都市出身とは限らないので、新婦は新婦で自分の故郷で結婚パーティを行い、新郎は新郎で自分の故郷で結婚パーティを行うなど、場合によっては新郎あるいは新婦が不在のパーティーもあり、最後の晩に、新婦が新郎の故郷へやってくる、という場合もあります。またその逆で、新婦は故郷でパーティをやった後、故郷の人々に見送られながら、車に乗り込んで新郎の元へ出発するという光景も目にしたことがあります。まあ、新郎新婦の出身地や、家庭の裕福さ(特に新郎側、なぜなら新郎側の家庭が式の出費を全て負担するため)によっても、パーティーの盛大さやスタイル、日数、などが違ってくるそうですが。

アソシエーションのメンバーだった女性が結婚するということで、今回はアソシエーションの有志たちでお金を出し合って、新婦の女性のためにプレゼントを買っていました。プレゼントはたいてい、新居で使うであろう毛布やパジャマ、靴、砂糖(モロッコでは冠婚葬祭の時に必ず贈り物として砂糖が渡される)、ランプなどの日用品。アソシエーションのメンバーがこれらのプレゼントを持って、ドラムなどの楽器の演奏とお祝いの歌で賑やかに新婦の家に向います。
(本当はもっといいビデオもあるのですが、自分の顔がネットに出るのを嫌がる女性もいるので、
後ろ姿バージョンのみアップします。)


アソシエーションを出発して、新婦の家まで周りの集落の人々も巻き込みながらご一行は歩いて行きます。
アソシエーションを出発して

集落を通って

狭い集落の道を通り、
オリーブやナツメヤシの木をくぐって

どんどんと人は増していく

そして新婦の家に到着

新婦の家の屋上には結婚パーティー用のテントが設置されていて、そこまでプレゼントを運び、新婦が赤いベールと緑のカフタン(モロッコのドレス)に身を包んで会場の端に座って、ゲストと写真を撮ったり、親しい女性が新婦にヘンナタトゥーをしたりしてました。
新婦が座る席(この写真はラマダン前に行った結婚パーティー会場。
彼女の家の場合はテントは張らずにリビングで開いていた)
両足にヘンナ

手にもヘンナ

新婦は両手足にヘンナをやりますが、実は新郎もヘンナを手足にやったりするようです(新婦のよりももっとシンプルですが)。

ちなみに、ヘンナの中に卵が置いてあるのを発見・・・。「この卵、何のためにあるの?」と聞いたところ、「これは、ヘンナを新郎新婦がやり終わった後に茹でて、2人に食べてもらうの。これで2人の縁が切れませんようにということを祈って。」とのような説明を同僚の女性がしてくれました(私のアラビア語の理解が正しければ・・・)。
ヘンナの中の卵

そしてテントの中では男性も女性も子どももみんな踊りだし、結婚を祝います。まあある意味のディスコタイムみたいな感じですね。モロッコでは西洋のディスコみたいのなんて大都市にしかないし、モロッコ人がディスコにいくなんて習慣はないので、普段はみんなこういった結婚式で踊るのが好きなようです。

それにしても、モロッコ人の女性たちの腰の振りは半端じゃない!!子どもの時から馴染んでいるせいか、過去にベリーダンスをやっていた私から見ても本当に凄いくらいに激しく、そして上手に腰を振って踊るのです!私も誘われてちょっとは踊ってみるけど、しばらく踊ってないせいもあって、モロッコ人女性と比べたら全然動かないし、なんだかあまろ踊れなくってむしろ恥ずかしい・・・(笑)。
男性も結構激しく腰振ったりして踊る!
参考までに、こちらは去年行った結婚式のテント内の様子。

踊り疲れた頃には陽も落ちて、この日はちょうどスーパームーンの日。集落のナツメヤシの森の影に浮かぶ満月があまりにも綺麗だったので、記念に撮影。

そしていつも結婚式やスボア(赤ちゃんの命名式)などでよく出るお決まりのメニュー(クスクスあるいはチキンの丸焼き→プルーンののった牛肉タジン→フルーツ)の食事が運ばれ(これはちょっと毎回だと飽きがくる・・・)、食事が終わると一旦休憩タイム。
この間に、新婦は服を結婚パーティー用に着替えたりしていました。

私が参加した一件のパーティーの方は、新婦が別の近くの町に住む新郎の家に向って出発するケースだったので、真っ白の西洋風ウェディングドレスに着替えていました(とはいっても過度な露出はイスラム圏では禁物なので、腕や首、髪の毛も全部隠れるようなドレスでした)。そして、ちょうど深夜12時頃に、皆が見送る中、ウェディングドレスに身を包んだ新婦が実家を出発し、親しい女性たちや家族が何人か付き添って、新郎がいる町へ車のクラクションを鳴らしながら出発していったのでした。どうやら、新郎の家族は家族で、彼の実家にて花嫁を迎えるために結婚パーティーをしているそうで、そこに新婦が車に乗って現れる、というシナリオだそうです。

そしてもう一件の方は、新郎はラバト出身だそうで、結婚パーティーのためにグルミマの新婦の実家に家族で来ていました。アソシエーションメンバーであり、ちょっとジュリア・ロバーツ似の美人でまだ20代前半の彼女なのですが、新郎は見た限り40代くらいのちょっと渋めで整った顔の男性。「どうやって知り合ったの?」と聞いたところ、「ネットで・・」とちょっと恥ずかしながら言っていました。モロッコの特に田舎に住む女性は、婚前に自分の生まれ育った集落を出て男性を自分で見つけることも簡単ではないようなので、親戚を通して知り合った人と結婚したり、こうやってネットを通して知り合った人と結婚することもあるようです。あと、モロッコでは男性の方がかなり年上の結婚も普通なようで、私の同僚の男性2人が冗談半分で「日本人の奥さんが欲しい」と言っていたから、「何歳くらいの?」と言ったら、「18歳〜20歳くらいの」と言っていました(ちなみに本人たちは、それぞれ25歳と30歳)。むしろそれくらい男性の方が年上の方が、安定した家庭を築けると思われているのかもしれません。

そして一旦の休憩中に、来客たち(特に女性)はもう少しフォーマルなドレスに着替えたり、化粧直しをしたりします(笑)。私も夕食までは普段活動で着るモロッコ風の服を着てましたが、休憩中にモロッコの女性のフォーマルドレスであるタキシータという2層のドレスに着替えることにしました。既に帰国した先輩隊員からもらったものなのですが、実はこの時初めてこのタキシータには袖を通したので、一緒に式に行った同僚に着せてもらいました(笑)。

そして、夜既に1時か2時をまわった頃に、再びパーティーの会場に戻り、今度は新郎新婦(というか主に新婦)による衣装のお披露目会が始まります。去年行ったパーティーでもそうだったけど、大体5着程のタキシータと白のウェディングドレスを交代で着て、来客たちにお披露目します。そして、新婦を日本で言う御神輿のようなウェディング用の台(うまく説明できない・・・)に乗せて4人の男性が持ち上げ、新婦は来客たちにお菓子たくさんをばらまきます。これがどうやら日本で言うブーケのような感じらしく、これをキャッチできると、自分も結婚できるとか・・・?同僚の女性たちはキャッチするので必死になってました(笑)。私はビデオと写真撮るので必死でそれどころじゃなかったけど・・・(笑)。

五着の衣装を披露する間に着替える時間がありますが、その間はゲストたちが音楽に合わせてよく踊ってます。私もちょっとだけ踊ったけど、30代にも突入すると、もう深夜過ぎは眠気に襲われ、疲労もたまってくるので、最後まで起きているのが精一杯でした(笑)。
4着目のタキシータ姿


そして、パーティーは無事に朝五時頃にお開き。最後は新郎新婦がゲストたちに手を振って会場を後にし、新婦と親しい女性たちは、彼女が村を出て行ってしまうことを悲しんでか、みんな涙目になっていました。

ちなみに、このお披露目パーティーの時の顔写真(特に新婦の写真)は、ネット上での掲載を嫌がる新郎新婦もいるので、ここでは控えておきます。でも、綺麗な写真がたくさん撮れたので、お祝いのプレゼントとして一部を現像し、新婦の家族に渡そうと思うのですが、この日初めてモロッコで写真現像ということをしました。露出とかホワイトバランスとか、ちょうどいい具合に全部事前にPCで調整してからUSBに移して写真屋に持って行ったのに、写真屋ではAdobe Photoshopを使ってなんだかグーンと露出を上げるもんだから、全部の写真がなんだか白っぽくなって現像されて、ショック・・・・。本当はもっと綺麗に撮れているのに・・・。しょうがないけど現像された写真を受け取って、あとは写真とビデオをDVDに焼いて、新婦に近日中にプレゼントとして渡しに行こうと思ってます。

最初に書いたけど、やっぱり知っている人の結婚式は感動や満足度が違います。今回は充実した結婚式に参加させてもらいました。彼女の新しい門出を応援したいと思います☆

2014/08/06

お祭りの季節 / A season of festivals

毎日日中は40度を越える気候が続いている任地グルミマです。夜も時には35度を下回らない程、私の部屋は暑いくらいで、常に汗をかき続けている今日この頃です。

さて、日本も今はちょうど夏祭りや花火大会の季節で盛り上がっているかと思いますが、地球の反対側のモロッコでも、ラマダン後のせいもあってかお祭りがたくさんあって盛り上がっています。お祭りと言っても、日本みたいに屋台がたくさん出て、食べ物や飲み物、遊びの屋台があるというわけではありません。モロッコのお祭り(フェスティバル)はどちらかというと、音楽などのステージパフォーマンスが中心で、その他周りに物産展のようなブースが出ているといった感じで、食べ物の屋台とかはほどんど出ません。

私の任地グルミマでも、ラマダン後には既に2つのお祭りがありました。
1つは活動先集落の隣にある集落のワッカというところ、ベルベル文化を促進するアソシエーションが主催するお祭り。そしてもう1つは、私の活動先アソシエーションが主催するお祭り。2つとも二晩連続で開かれました。

集落ワッカでのお祭りは結構レベルが高くって、地元のテレビ放送局のスポンサーもついているせいか、当日はテレビの取材が入ったり、ステージパフォーマンスのレベルも思ったより高くって、ビックリ。
ワッカのフェスティバルの会場。
普段は空き地で子どもたちがよくサッカーしてる。

パフォーマンスでは、子どもたちのダンスからベルベル音楽、詩の朗読(?)など色々あったけど、中でも印象的だったのは、地元グルミマ出身の若者たちによるラップ。何を歌っていたかは分からなかったけど、聞いた話によるとベルベル人の権利について歌ったりしているそうな。


そして私の活動先アソシエーションの1つが急遽ブース出展に参加することになって、展示のみということでこれまでに作った商品を並べることに。他にも地元のアソシエーションがいくつかブース出してました。

実は私の活動先のアソシエーションの女性が、来ていたTV取材でインタビュー受けてて、2日後の夜のニュースに映ったとか。

女性たちとブースで店番していたら、なぜか一緒に店番していた女性たちは家事があるせいか帰りだし、最後の方はなぜか私が1人で店番する羽目に・・・。おーい、私はあくまでも補佐役なわけで、あなたたちが売る主役なんですけどー・・・。でも私も帰らないと行けなかったので女性の1人に連絡して帰宅しました。


そして、もう1つ目のフェスティバル。
私の活動先アソシエーション主催のフェスティバルで、このフェスティバルにて行う販売会に出す商品の製作で、女性たちはラマダン中大忙しでした。そして子どもたちはステージで踊るダンスやら演劇などの練習のために、毎日アソシエーションに集まっていたのを覚えています。

私もフェスティバル開始の数時間前に行って、女性たちが商品を並べるののお手伝いをしたりしました。
活動先アソシエーションのブースはこんな感じ!

商品の中でも、今回私が開発を手助けしたベルベル刺繍巾着が初めて正式に販売される機会だったので、ついつい嬉しくなりました!

ここのフェスティバルはもう1つのワッカにてあったフェスティバルよりもこじんまりとした感じで、主に地元の住民やパフォーマンスをする子どもたちの保護者たちが主な来客者たちでした。

始まりはこれくらいの集客だったけど、
夜になったら会場が一杯になってた!

夜にはパフォーマンスを見る人とアソシエーションの販売会に来る人たちで会場は人で溢れてました!

同任地のピースコーボランティアの子たち2人も来てくれて、早速新商品のベルベル刺繍巾着や、タハルート(ベルベル刺繍マント)を買ってくれました!

私も実は気に入ったタハルートがあったので買ってしまいました・・・。
彼女が作るタハルートは大胆かつ繊細なお花の模様が特徴的で、
個人的に大好きです☆

二日間あったこのフェスティバルで、ほぼずっと女性たちと一緒に店番していて思ったのは、以下のこと。

●地元の人たち(集落のモロッコ人たち)は、結婚式の季節だからか、結婚式用のもの(花嫁が持つバスケットのようなものや、ベルベル女性が頭に巻くスカーフ、お祝いのプレゼントとしても使える編み物のクッションなど)を手に取る人が多かった。 
      →季節的なこと?あるいはモロッコ人の好みがこれらなのか?

●私が開発に携わったベルベル刺繍巾着は、手に取るモロッコ人は多かったが、買うまでには至らなかった(でもピースコーの子は1枚買い、巾着のオーダーメイドの注文もしてくれた)。
      →モロッコ人と外国人では好むもののタイプが違う

●タハルート(ベルベル刺繍マント)は現在サイズ大は150DH、サイズ中は100DHで販売しているが、この値段は地元の人にとっては高いらしい。(※ただ、かなり手間をかけて女性たちが作るのは知っているし、私がこれまでずっと観察してきたタハルートの中でも、ここのアソシエーションの女性たちが作るものは他の物よりも良質だし可愛いので、妥当な気もするが・・・)。     
      →妥当な価格設定の難しさ    

●全体的に私が思ったよりもこのフェスティバルでは商品が売れなかった。(元々この集落はわりと貧困層が多いのも関係しているのかも。手に商品をとっても買うまでにはなかなか至らなかったことが多かった気がする) 
      →じゃあ他の場所で販売したらもっと売れるのだろうか・・・?               
                                   などなど。

上記の点を元に全体的に再認識したのは、やはりモロッコ人が良いと思う商品は、私個人的な日本人感覚から見ると、あまりいいとは思わない(正直言ってちょっとダサイと思ってしまう・・・)。逆に、もしかしたら私のような外国人が開発に携さわり、他のボランティアや日本の友達からは好評なベルベル刺繍巾着などは、モロッコ人から見たら、別にそこまで良いと思わないのかもしれない(同僚の女性たちは「可愛い、自分も欲しい」と言ってくれたりするけど)。

活動目標である「女性たちの現金収入の向上」の一環として、今まで行ってきた商品開発だが、やはりモロッコ人にウケる物と外国人にウケる物って、多少の違いはあるから、今後「現金収入向上」を達成するために、今後どの層をターゲットとしていくかによって、開発、製作、販売を進める商品は違ってくるのかな、とも思ったりしました。

私の任期もあと7ヶ月程で、後任も来ない予定だから、今後彼女たちが持続的に販売を続けられるような方法や市場を確立しなければ・・・。そんなことを毎日考えながら活動してます。

このフェスティバルの2日目には、夜帰宅が遅くなってしまうので集落に泊まることにしたのですが、なんと同じ集落にて結婚式がやっていて、アソシエーションの役員たちは、フェスティバル主催で疲れているだろうに、フェスティバル後の深夜頃から結婚式に参加してました(笑)。私もせっかくだからと思って1時間程いたけど、眠さに負けて途中で帰ることしました。いつもお世話になっている女性リーダーのお家にて、時々ふらふらっと遊びにくる猫ちゃんと一緒にちょっとだけ遊んで、寝させてもらいました〜。
いつも彼女のお宅に感謝です♥