2013/09/22

イミルシルの婚約祭り / The Festival of Imilcil

今週末は、イミルシルの婚約祭りに行ってきました!

イミルシルというのは、アトラス山脈標高約2200mにある小さなベルベル人の村。この村では、異なる一族の男女が恋に落ちたが、親に結婚を反対され、絶望のあまりに泣き死んで湖ができたという伝説があります(※この伝説には他にも、湖に身を投げたなどの言い伝えもありますが、ここに書いているのはモロッコ人から聞いた話と、ネットで調べた伝説を書きます)。その後、異なる一族の男女同士でも結婚できるように、この地域に「縁結びのムッセム」というお祭りがイスラム暦の9月に毎年開かれるようになったそう。

このお祭りは、毎年直前にならないといつ開かれるか情報が入らなくて、私も前から行きたいと思っていたので、ずっとモロッコ人の知り合いを通して情報収集をしてました。うわさによると、今年は9月20〜22日の3日間だとか。

そんな中、先月結婚式に私も参加させてもらった新婚カップルのお隣さんが、「今週末イミルシルのお祭りに行くけど、一緒に行く?」と声を掛けてくれ、JICAボランティア7人とピースコーボランティア1人も一緒に行かせてもらうことに。

参加させてもらったのは、イミルシルのお祭りに日帰りで行く企画ツアー。大型観光バスは約40人のモロッコ人と私たち外国人ボランティア8人でいっぱい!招待してくれた新婚カップルの2人が医療関係者のために、2人の同僚(?)と思われる医療関係者やその他教育関係者などのモロッコ人がほとんどでした。

ツアーはエルラシディア(私の任地から60km離れたところにあるわりと大きな町)を出発して、Richというアトラス山脈の入り口の町を経由して、どんどん山道を進んで行く。途中、すごい渓谷のようなところをずーっと通っていって、モロッコの雄大な自然に改めて感激・・・。


なぜか道中に、休憩も兼ねてバスを止めては集合写真を撮ったり、みんなで円になって自己紹介をしたりして(笑)、いつイミルシルに着くんだ〜?って感じでしたが、これもモロッコ風の旅の楽しみ方なのかな?良い経験になりました。
なぜか円になって自己紹介タイム〜(笑)
これも縁結びの一部!?

旅の楽しみ方と言えば、バスの中でもモロッコ人はノリノリ!バスの中に楽器を持って来て演奏したり、お祝いの歌を歌ったりして、大盛り上がり!


さてさて、エルラシディアを朝7時半頃に出発して、途中休憩を2度とって、イミルシルのお祭り会場に着いたのは正午過ぎ。会場にはテントがたくさんあって、一見は週末にある青空市場(スーク)みたいな感じ。いろんな食べ物や衣服、ベルベル絨毯とかアクセサリーなども売られてました。




会場の奥に進んで行くと野外ステージがあって、ここで縁結びのお祭りが見れるのかな?と期待していたのですが、どうやら今日のイベントはもう終わってしまっていたようで、特にお祭りらしいことは残念ながら見れませんでした・・・。

でも、出店の間を歩いていると、白いウェディング用のブランケットを羽織った女性たちがいたり、この地域で女性たちが身にまとう紺色のブランケットを羽織った女性たちがいて、この地域独特の文化を目にすることができました。同じベルベル人でも、私の任地グルミマでは、ベルベル人女性たちはタハルートというまた全く異なる布をまとっているので、地域によってまとう生地が異なるって、興味深いですね。
紺色のブランケットをまとった女性たち
白地のウェディングブランケットをまとった女性たち

イミルシルは周囲をアトラス山脈に囲まれた秘境の村。周りを見渡すと、広い青空の下に険しい山々が見えて、本当に綺麗!景色だけでも十分に楽しめます。


一緒に来ていた隊員たちとピースコーの子と一緒に、モロッコ人ばっかりがいる屋台のようなお店でタジンを食べたり、出店で買い物をしたりした後は、お祭りの会場を出発して、伝説にある男女が泣いてできたといわれる湖に行くことに。

湖は2つあって、1つは花婿の湖(Isli)、そしてもう1つは花嫁の湖(Tislit)。2人の湖はイミルシルの街中から少し離れた所にあって、今回は花嫁の湖にのみ行ってきました。

なんかゴツゴツとした岩山が多いアトラス山脈の山の中の秘境に、こんな綺麗な湖があるとは不思議な感じ。なんとも神秘的なところ。前にここに来たことがある隊員は、前回来た時は湖がもっとエメラルドグリーンだったと言っていました。う〜ん、今回はそこまでエメラルドグリーンじゃなかったので、また別の機会に来てエメラルドグリーンなところを見てみたい・・・。

そして、帰りはまたもや長い山道を通ってエルラシディアへ。途中、夕暮れのアトラス山脈の村々や山肌が見えて、これはまた綺麗でした。

そして、無事グルミマ行きのバスに乗って任地へ戻りました。家に着いたのは夜12時近く。さすがにちょっと疲れましたが、今回も再びモロッコの魅力に魅せられるような旅でした。来年も行ってみたいくらいにイミルシルが好きになりました!次は是非縁結びの様子が見たいところです。

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