青年海外協力隊に参加する前に、3年間程働いていた国際交流の船旅「ピースボート」が、モロッコのカサブランカに寄港しました!
今回、私がモロッコに赴任中にカサブランカに寄港するのは2回目。前回はモロッコに赴任してから半年程しか経っておらず、語学もあまりできなかったので、ただ単に船を訪問して、知っているスタッフと一緒にカサブランカの街を廻ったり食事をしただけでしたが、今回は赴任して一年経ち、必要最低限の日常会話はフランス語とアラビア語でできるようになったので、ピースボートのコーディネートするツアーに言語補佐ボランティアとして同行させてもらいました。
今回同行させてもらったツアーは、カサブランカにおけるストリートチルドレンを支援する団体を訪問し、ストリートチルドレンが置かれる現状や団体の活動を知るためのスタディーツアー。私も現役スタッフ時代には過去に2回カサブランカで観光やスタディーツアーに同行していますが、このツアーに同行するのは初めてでした。
訪問先は「Bayti」という非営利団体で、カサブランカの路上に暮らす子どもたちなどを保護し、現在60人程の子どもたちが暮らしている施設です。近くには、カサブランカで最大のスラム街があって、そこの路上で頼る身寄りもなく暮らしていた子どももこの施設で暮らしているようです。
まずは、カサブランカの港にてツアーバスと同行するスタッフに合流しました。この時点で、既に何人かの懐かしいスタッフにも再会!ですが、朝は参加者の誘導やらツアー同行などでスタッフは忙しいので、とりあえず最低限の挨拶に留めておいて、そしてツアーバスが港を出発。
ツアーリーダーのスタッフがバスの中で挨拶をして、ツアー行程を説明したり、同行スタッフを紹介したりして、「あ〜、自分もこんなことをやっていたな〜」と少し懐かしい気分に・・・。行きのバスの中では、施設に到着するまでに時間があったので、モロッコにおける自分の活動も簡単に紹介させてもらいました。
「Bayti」に到着してから、まずは代表の方から挨拶と団体や施設の説明を受けました。ここでは、約5〜18歳の子どもたちが暮らしており、①学校に通わせること、②家庭に戻すこと、③社会参画、の3つを、子どもたちに対する支援の主な内容としているそうです。住居と教育、精神的サポートを与えることで、子どもたちの将来を一緒に築いていこうとしているNGOです。
もともとストリートチルドレンとなる理由としては、家庭で問題があるため(離婚など)、子どもたちの搾取や田舎からの出稼ぎ(貧しい家庭が子どもを出稼ぎとして出すが、その先で虐待や暴力の対象となり、逃げ出してくるなど)、親の育児放棄、子どもの学校の成績が悪いため、など理由は様々なようです。
この団体は、カサブランカ以外にもモロッコ国内ではエッサウイラとケニトラにも施設を持っているそうで、これらの施設周辺には合計で320人程の子どもたちが住んでいますが、実際にはこれらの都市では合計約2万人程のストリートチルドレンが存在するようです。
説明を受けた後は、最近新しく出来た子どもたちの宿舎の清掃ボランティア活動をしました。子どもたちが早くこの新しい宿舎で寝れるようにと、ピースボート参加者とBaytiで暮らす子どもたちが一生懸命清掃したために、埃まみれだった宿舎もあっという間にピカピカに!
そしてその後は施設内の見学。子どもたちが現在寝泊まりする宿舎はプライバシーの尊重のために見学できなかったけど、子どもたちが勉強するスペースや運動する校庭、食堂などを見せてもらいました。
校庭の壁には、過去にこの施設を訪れた参加者たちが、Baytiの子どもたちと一緒に描いた素敵な作品を発見☆
お昼ご飯は、モロッコ定番のクスクス。この日は土曜日だったけど(通常は金曜日にクスクスを食べる)、ピースボートからの訪問者が来ているということで特別にクスクスを用意してくれたようです。参加者も美味しいクスクスには感動していたようでした!
お昼の後は、毎月月末にこの施設で行われているという、その月に誕生日を迎える子どもたちの合同誕生日パーティー。4月は3人の子どもたちが誕生日を迎えたようで、ピースボート参加者たちが事前に用意した折り鶴のリースをバースデーボーイたちにプレゼントしました。
なんと会場にはDJまでいて、昼間からというのにガンガンにディスコ系の音楽がかかって、子どもたちや参加者もノリノリ!日頃ディスコとはには絶対にモロッコでは行く機会がないので、なんだか久しぶりにディスコにいった気分でした(笑)。
ちなみに、バースデーボーイズの一人であったアダムくん(5歳)は、数週間前に近くのスラム街の路上で発見されたそうで、Baytiの人たちがメディアの協力なども経て親を探したそうですが、見つからなかったので、彼を保護することにしたそうです。ちょっとシャイだけど、笑顔がとても可愛かったアダムくんがとても印象的でした。
また、会場にいた女の子の一人の腕には、大きな青あざのようなものがあり、もしかすると虐待を受けていたのかなと思いました。
罪の無い子どもたちが、大人の自分勝手な都合によって辛い思いをさせられていると思うと、とても複雑な気分になりました。任地グルミマではどんなに貧しくても家族同士が助け合って生きている姿しか見たことがなかったので、まだまだ私の知らないモロッコの暗い側面が存在するのだと思いました。
参加者と子どもたちの交流の後は、Baytiを後にして、再び港へ戻りました。途中、バスの中で私が感じるモロッコ国内の格差のことや社会問題などについて説明させてもらいました。
途中、モロッコ最大で世界で7番目に大きいハッサン2世モスクにて写真ストップ。ストップ中に、バスの中での私の話に興味を持ってくれた2人の中年の女性たちに声を掛けて頂き、モロッコにおける女性の地位などについて話す機会もありました。
港に戻った後は、ピースボートにビジターとして入って、ひたすら懐かしのスタッフとの再会の連続でした!なんと、色々な救援物資(=日本食)も頂きまして、感謝です。
船の出港時には、船で働いている間はなかなか見ることのできない貴重な出港シーンを見送って、ゆっくりとカサブランカ港の岸壁を離れて行く船に向かってバイバイ。
私の残りのモロッコ赴任期間にピースボートがモロッコに寄港するのは、これで最後。次にピースボートに会えるのはいつ、どこかだかはまだ分からないけど、世界を旅するピースボートと私なので、またどこかで近いうちに会えるのは間違いありません。
もともと私がモロッコに協力隊で来ようと決めるきっかけをくれたのは、2009年に初めてピースボートに乗船してモロッコを訪問した時。その後ピースボートのスタッフとして3年間程働いてから協力隊に応募したのだけど、おそらくピースボートでの経験がなかったら私は協力隊に受かっていなかったかもしれない。そう考えると、本当にピースボートでの経験には感謝の気持ちでいっぱいです。
あまり恩返しができていないけど、こうやってカサブランカに寄港するときに微力ではあるけどお手伝いができて良かったです。
今回、私がモロッコに赴任中にカサブランカに寄港するのは2回目。前回はモロッコに赴任してから半年程しか経っておらず、語学もあまりできなかったので、ただ単に船を訪問して、知っているスタッフと一緒にカサブランカの街を廻ったり食事をしただけでしたが、今回は赴任して一年経ち、必要最低限の日常会話はフランス語とアラビア語でできるようになったので、ピースボートのコーディネートするツアーに言語補佐ボランティアとして同行させてもらいました。
今回同行させてもらったツアーは、カサブランカにおけるストリートチルドレンを支援する団体を訪問し、ストリートチルドレンが置かれる現状や団体の活動を知るためのスタディーツアー。私も現役スタッフ時代には過去に2回カサブランカで観光やスタディーツアーに同行していますが、このツアーに同行するのは初めてでした。
訪問先は「Bayti」という非営利団体で、カサブランカの路上に暮らす子どもたちなどを保護し、現在60人程の子どもたちが暮らしている施設です。近くには、カサブランカで最大のスラム街があって、そこの路上で頼る身寄りもなく暮らしていた子どももこの施設で暮らしているようです。
まずは、カサブランカの港にてツアーバスと同行するスタッフに合流しました。この時点で、既に何人かの懐かしいスタッフにも再会!ですが、朝は参加者の誘導やらツアー同行などでスタッフは忙しいので、とりあえず最低限の挨拶に留めておいて、そしてツアーバスが港を出発。
ツアーリーダーのスタッフがバスの中で挨拶をして、ツアー行程を説明したり、同行スタッフを紹介したりして、「あ〜、自分もこんなことをやっていたな〜」と少し懐かしい気分に・・・。行きのバスの中では、施設に到着するまでに時間があったので、モロッコにおける自分の活動も簡単に紹介させてもらいました。
「Bayti」に到着してから、まずは代表の方から挨拶と団体や施設の説明を受けました。ここでは、約5〜18歳の子どもたちが暮らしており、①学校に通わせること、②家庭に戻すこと、③社会参画、の3つを、子どもたちに対する支援の主な内容としているそうです。住居と教育、精神的サポートを与えることで、子どもたちの将来を一緒に築いていこうとしているNGOです。
「Bayti」の入り口 |
もともとストリートチルドレンとなる理由としては、家庭で問題があるため(離婚など)、子どもたちの搾取や田舎からの出稼ぎ(貧しい家庭が子どもを出稼ぎとして出すが、その先で虐待や暴力の対象となり、逃げ出してくるなど)、親の育児放棄、子どもの学校の成績が悪いため、など理由は様々なようです。
この団体は、カサブランカ以外にもモロッコ国内ではエッサウイラとケニトラにも施設を持っているそうで、これらの施設周辺には合計で320人程の子どもたちが住んでいますが、実際にはこれらの都市では合計約2万人程のストリートチルドレンが存在するようです。
代表の方から説明を受ける。仏語>英語>日本語の 二重通訳だから大変だけど、スムーズに訳してました! 私も現役時代はボランティア通訳としてツアーに同行して、 こうやって通訳していたのが懐かしい。 |
説明を受けた後は、最近新しく出来た子どもたちの宿舎の清掃ボランティア活動をしました。子どもたちが早くこの新しい宿舎で寝れるようにと、ピースボート参加者とBaytiで暮らす子どもたちが一生懸命清掃したために、埃まみれだった宿舎もあっという間にピカピカに!
代表の方から掃除の説明を受ける |
清掃活動完了! |
そしてその後は施設内の見学。子どもたちが現在寝泊まりする宿舎はプライバシーの尊重のために見学できなかったけど、子どもたちが勉強するスペースや運動する校庭、食堂などを見せてもらいました。
古い電車を改良して、現在子どもたちの勉強スペースとして使われいてる |
電車の中でさらに説明を受ける |
校庭の壁には、過去にこの施設を訪れた参加者たちが、Baytiの子どもたちと一緒に描いた素敵な作品を発見☆
お昼ご飯は、モロッコ定番のクスクス。この日は土曜日だったけど(通常は金曜日にクスクスを食べる)、ピースボートからの訪問者が来ているということで特別にクスクスを用意してくれたようです。参加者も美味しいクスクスには感動していたようでした!
お昼の後は、毎月月末にこの施設で行われているという、その月に誕生日を迎える子どもたちの合同誕生日パーティー。4月は3人の子どもたちが誕生日を迎えたようで、ピースボート参加者たちが事前に用意した折り鶴のリースをバースデーボーイたちにプレゼントしました。
3人のバースデーボーイズ |
なんと会場にはDJまでいて、昼間からというのにガンガンにディスコ系の音楽がかかって、子どもたちや参加者もノリノリ!日頃ディスコとはには絶対にモロッコでは行く機会がないので、なんだか久しぶりにディスコにいった気分でした(笑)。
ちなみに、バースデーボーイズの一人であったアダムくん(5歳)は、数週間前に近くのスラム街の路上で発見されたそうで、Baytiの人たちがメディアの協力なども経て親を探したそうですが、見つからなかったので、彼を保護することにしたそうです。ちょっとシャイだけど、笑顔がとても可愛かったアダムくんがとても印象的でした。
また、会場にいた女の子の一人の腕には、大きな青あざのようなものがあり、もしかすると虐待を受けていたのかなと思いました。
罪の無い子どもたちが、大人の自分勝手な都合によって辛い思いをさせられていると思うと、とても複雑な気分になりました。任地グルミマではどんなに貧しくても家族同士が助け合って生きている姿しか見たことがなかったので、まだまだ私の知らないモロッコの暗い側面が存在するのだと思いました。
参加者と子どもたちの交流の後は、Baytiを後にして、再び港へ戻りました。途中、バスの中で私が感じるモロッコ国内の格差のことや社会問題などについて説明させてもらいました。
途中、モロッコ最大で世界で7番目に大きいハッサン2世モスクにて写真ストップ。ストップ中に、バスの中での私の話に興味を持ってくれた2人の中年の女性たちに声を掛けて頂き、モロッコにおける女性の地位などについて話す機会もありました。
港に戻った後は、ピースボートにビジターとして入って、ひたすら懐かしのスタッフとの再会の連続でした!なんと、色々な救援物資(=日本食)も頂きまして、感謝です。
船の出港時には、船で働いている間はなかなか見ることのできない貴重な出港シーンを見送って、ゆっくりとカサブランカ港の岸壁を離れて行く船に向かってバイバイ。
私の残りのモロッコ赴任期間にピースボートがモロッコに寄港するのは、これで最後。次にピースボートに会えるのはいつ、どこかだかはまだ分からないけど、世界を旅するピースボートと私なので、またどこかで近いうちに会えるのは間違いありません。
もともと私がモロッコに協力隊で来ようと決めるきっかけをくれたのは、2009年に初めてピースボートに乗船してモロッコを訪問した時。その後ピースボートのスタッフとして3年間程働いてから協力隊に応募したのだけど、おそらくピースボートでの経験がなかったら私は協力隊に受かっていなかったかもしれない。そう考えると、本当にピースボートでの経験には感謝の気持ちでいっぱいです。
あまり恩返しができていないけど、こうやってカサブランカに寄港するときに微力ではあるけどお手伝いができて良かったです。
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