2014/03/27

聖地ムーレイ・イドリスとヴォルビリス遺跡 / The holy town of Moulay Idriss and Volubilis

前回のブログ記事に書いた、ラバトのJICA事務所における活動中間報告後に、他の村落開発普及員が活動しているムーレイ・イドリスという町に行ってきました!

ムーレイ・イドリスとは、モロッコ初のイスラム王朝、イドリス朝の創始者イドリス一世が開いた町。今では聖地としてモロッコ各地から多くの信者が礼拝にくる町です。そんな歴史ある町に住み、郊外の集落にて活動する村落隊員のAICHAを訪問させてもらいました。

ラバトからメクネスを経由して、タクシーでムーレイ・イドリスへ。日頃、内陸の砂漠地帯に住み、茶褐色の岩山や砂漠の風景に囲まれて暮らす私にとって、まずメクネスやムーレイ周辺の風景の第一印象は、緑が多い!まるで、私が昔住んでいたイギリスの田園丘陵地帯みたい!

同じモロッコでも、国内でこれだけ景色が違うのだから、本当にモロッコの自然の多様性には驚かされます。

ムーレイ・イドリスに着いたら、まずはAICHAの家へ。とはいっても、山の上に立つムーレイの町は坂ばっかり!重いスーツケースを持った私は、AICHAの家に着いた頃は汗だく・・・。

そして、すぐにAICHAの活動する集落へ、タクシーを使って移動することに。タクシーに乗ってさらなる丘陵地帯をくねくね曲がって山の上の方に登って行き、着いたのは彼女が活動するアソシエーションの手芸グループのリーダーの女性の家。女性の家族と2匹の可愛いワンちゃんが温かく迎えてくれました☆

ここのアソシエーションでは、伝統的なフェズ刺繍商品を作っていて、毎回ラバトのJICA事務所でも多くのJICA関係者が商品を買ったり特注したりしています。私もここの商品はとても可愛くってとても好きです。
フェズ刺繍をあしらったスカーフ
お昼ご飯を頂いたあとは、女性たちが家で商品を作っている様子を見学させてもらったり、AICHAがJICA事務所の販売会で売れた商品の報告を女性リーダーにして、一緒に帳簿を付ける姿を見させてもらったりして、自分の活動にも参考になる部分がたくさんありました。

そして夕暮れ時に村を散歩しに行ったら、ちょうど丘陵地帯が夕日でオレンジ色に染まって行く様子が見えて素敵でした。


女性リーダーには、「うちへ泊まって行きなさい」と言われましたが、翌日は朝からムーレイの郊外にあるヴォルビリスという世界遺産の遺跡に行くことになっていたので、お泊まりは断って、村を後にしました。

AICHAの家に帰って来てからは、疲れてほとんど何もせずに爆睡・・・。

そしてムーレイ滞在2日目には、モロッコ南部アガディールの近くのインズガーンという町にて活動している体育隊員と、日体大とJICAの連携で一ヶ月間だけモロッコにボランティアに来ていた3人の学生さんたちが、ムーレイに来ました。そしてモハメディアで日本語講師をやっている隊員の教え子のモロッコ人男性も加わって、彼らと一緒に、ムーレイの町と世界遺産ヴォルビリス遺跡を見に行くことに。

でも、その前にムーレイではスーク(青空市場)がある日だったので、みんなで買い出しも兼ねてスークに行ってみました。スークのある広場では野菜や果物などが売られていたり、道端には多くの出店がでて日用品が売られていました。
スークでは多くの人で賑わっていた

美味しそうなイチゴちゃん

オレンジ屋のおやじ。笑顔が可愛かった。

そしてその後は、念願のムーレイの町散策!
でも、まずはAICHAの案内に従って、彼女の家の裏にある急な坂を下ってみることに。なんだか川の流れるような音がするなと思っていたら、なんと緑に覆われた谷の間には、せせらぎが流れているではないですか!
まるでアルプスのよう・・・

そしてその先を見ると、なんと天然のプールのようなところが・・・!
中で男の子たちが楽しそうに泳いでいる・・・。

水はあんまり綺麗ではなさそうだったけど、日差しが強くって少し初夏のような陽気だったためか、一緒にいた日体大の学生たちも、モロッコ人の男の子たちと一緒に泳ぐことに!

そして、引き続きムーレイ散策。アルプスの山々のような風景の中続く道を通って、途中でロバに乗る男の子たちに出くわしたりして・・・


そして、第一写真スポットに到着!ムーレイの町全体が見えます!

そして、また散策を続けます。

正直、日差しが強くって、登り坂が多くって、息が切れまくってましたが、グランドテラスと呼ばれる、ムーレイの町が一望できるところまでやっと到着!!

青春〜って感じの一枚

切れた息を取り直して、再び町の下の方まで下りて、お次は世界遺産のローマ遺跡、ヴォルビリスへ!

なんでモロッコにローマ帝国の遺跡があるの?って思うかもしれませんが、ローマ帝国は当時ヨーロッパだけでなくて、チュニジアやモロッコなど北アフリカにも勢力を及ぼしていたために、モロッコにもローマ時代の遺跡があるのです。
ヨーロッパでよく見るような支柱がここにもあった


ヴォルビリスの遺跡はムーレイの町からタクシーで10分程乗ったところにある、緑の豊かな田園丘陵地帯にありました。あたりは緑の丘が広がるばかりで、本当に砂漠地帯から来た人間からは別の国にしか見えません・・・。


AICHAはここの遺跡に何度も来たことがあるので、現地ガイド並み(あるいはそれ以上)にこの遺跡のことを知っていて、色々面白い情報を交えながら案内してくれました〜☆





しかし、以前ピースボートで働いていた時代に、ヨーロッパやトルコでのツアーでローマ帝国の遺跡を多数見て来たけど、ここモロッコでも同じような遺跡があるのを見ると、本当にローマ帝国は一つの大きな帝国だったんだなー、と実感。。。


遺跡内はたっぷり見学させてもらって、結局2時間くらいはいたと思います。AICHAの説明のおかげで、すごく勉強になる見学となりました!

日頃砂漠方面ではあまり見ないお花たちもたくさんあって、ここでは写真を撮るのも楽しかったです。




そして、暗くなる頃に私はムーレイを出発して、次の目的地のメクネスに移動したのでした。2日間お世話になったAICHAには感謝!おかげで本当に楽しく充実した滞在ができましたー!♥

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