2013/11/27

エルラシディアのゴミ処理の現状 / The situation of waste disposal in Errachidia

昨日は、前に一度書いたエルラシディア県グループ型派遣の一環として行う予定になっている、「ゴミ拾いウォーキング」実施準備のためのミーティングで、エルラシディアに行ってきました。

このグループ型派遣は、JICAとエルラシディア県庁や、エルラシディア県内にて活動する隊員たちが所属する省庁である、教育省や保健省が協力して、エルラシディア地域の住民の生活を向上させるという取り組みです。

県庁とのミーティングのためにわざわざエルラシディアに行ったのですが、数日前に県庁の方が数名亡くなったために、ミーティングに出席予定だった県庁の関係者が葬儀に参列しているとのことで、彼なしに話が進められないため、結局ミーティングは延期になってしましました。

でも、私の配属先の教育省担当者のスアグさんの提案で、近日中に行う予定の「ゴミ拾いウォーキング」の参加者に、ゴミが人間や生態系に与える影響を考えてもらえるように、エルラシディア市内で収集されたゴミが焼却されるゴミ焼却場に行って、ゴミの現状を見て、その様子を写真に収めようということになりました。

スアグさんと他の隊員2人と一緒に車に乗って、エルラシディア市内から約10km、車で15分くらいグルミマ方面に向かった郊外に、そのゴミ焼却場はありました。辺りは一見雄大な砂漠の荒野が広がる自然の綺麗なところです。普段何度もエルラシディア〜グルミマ間を行き来しているけど、こんなところにゴミ焼却場があったとは全然知りませんでした。

私たちの車の前をちょうどゴミ収集車が走っていて、その車を追うようにして、私たちの車も、主要道路から舗装されていない荒野の道を進んで行きました。

しばらくすると、ゴミ焼却場と思われる場所が見えてきました。

茶色の荒野の中に小さく見えるのが、全部ゴミです。

そして、その奥には何だか黒いものが見えてきました。

これら、何だか分かりますか?

・・・・なんとヤギや羊の群れです!



ゴミの中から何か食べれるものを探しては、それを食しているようでした。

そして、その辺りには、ヤギや羊の群れの飼い主なのかわからないけど、男性や女性(中には赤ちゃんを抱えた女性まで!)がいるではないですか・・・。

スアグさんに聞いてみると、どうやら彼らはゴミの山の中から金目になるものを探し出しては回収し、それを仲介者に売っては生計を立てているようです。

そしてゴミ焼却場のすぐ近くには、ゴミの山を荒らしている人たちの住居なのか分からないけど、おそらくノマド(遊牧民)と思われる人たちのテントがありました。テントの素材は、もしかしたらゴミ焼却場で拾って来たのかもしれない古びたかなり簡易的なもの・・・。テントの脇では焚き火をして暖をとっている人も見えました。


この焼却場に持ってこられたものは、特に分別されることもなく、燃えるゴミも燃えないゴミも一緒に燃やされているようでした。

ゴミ収集の時に一切分別しないでゴミは持って行かれるので、多分そのまま焼却されているんだろうなとは思っていたけど、やっぱりそうだったのか・・・と、この現状を見て思いました。

ゴミを食べる動物たち、金目になるものを探してゴミの山をあさる人たち、そしてゴミ焼却場のすぐ横にテントを構えている遊牧民たち・・・。普段のモロッコ生活ではなかなか目にしない光景だったために、結構衝撃的でした。

スアグさんは、日本の技術を利用してどうにかしてこの状況を改善できないのか?のようなことを私たちに質問していたけど、私たちはゴミの専門知識はないし、1人や2人のボランティアがエルラシディアあるいはモロッコのゴミ処理の現状を変えるのは到底できないことです。

モロッコのゴミ処理事情は以前から気になっていたので、このような形でゴミ焼却場を見学出来たのはよかったなと思いましたが、じゃあ私たちが何ができるのか、ということを考えると、どうしたらいいのか戸惑ってしまいます。

日本のゴミ処理は少なくともエルラシディアのゴミ焼却場で見たものよりはいいはず。日本の知恵を何とかモロッコにも共有できればいいなと思ったと同時に、自国のゴミ処理についてもう少し知ってみようと思いました。

2013/11/21

ちょっとずつ活動は前進していく・・・ / Shweea b shweea, my work is moving forward...

最近は、「●●祭りに行ってきました!」のような記事が続いていたので、少し活動の進捗状況について書こうと思います。

現在、2つのアソシエーション(女性団体)で活動していて、1つの団体は赴任直後から関わっているけど、もう1つは私が関わり始めてからまだ2ヶ月程しか経っていないので、改めて地域のニーズを確認するためにも住民参加型ワークショップをやらせてもらいました。

男性グループと女性グループに分かれて、
1)地域の抱える問題
2)それら問題に対してアソシエーションが既に取り組んでいること
3)今後アソシエーションが取り組みたいこと
を考えて、洗い出して、それを1つの表にしてもらいました。
参加型ワークショップに取り組む男性たち。
他にも、女性たち10人くらいが参加してくれた。

ただ、全部アラビア語で書いてもらったので何が書いてあるかさっぱりわからず、後でフランス語に訳してもらいました(笑)。

そしてワークショップの結果を元にして現在取り組んでいる(あるいは今後取り組もうと思っている)ことは、以下の通りです。

1)手工芸品や地元特産品などの商品販売を通した現金収入向上
(現状把握、手芸グループの組織化、商品開発と製作、質の改善、販路拡大など)
2)識字教育や健康・生活向上のための啓発活動
(英会話レッスン、保健や環境教育、健康改善のためのアクティビティなど)
3)地域間の格差を軽減する
(集落間のアソシエーション連携を通した、脆弱なアソシエーションの組織運営強化など)
※上記は、赴任6ヶ月後にJICAに提出する「活動計画表」にも書いたこと


1)手工芸品や地元特産品などの商品販売を通した現金収入向上
手工芸品開発は、赴任してから3ヶ月程経った7月頃から、女性団体の1つで本格的に取り組んでいます。

団体設立が1998年で、長年の経験と所属する女性たちの手工芸スキルが高いこの団体団体(団体Wとする)では、他の協力隊員たちも認める程ベルベル刺繍の質が高くて、隊員や地元の人たちからも少しずつ注文が入るようになりました。

最近嬉しかったのは、以前は商品を作る時に型紙なんで一切使わずに適当な大きさで布を切っていた女性たちが、型紙を使って商品の布を切っている私の姿を見て、自分たちから型紙を用意し始めたことでした!

他にも、団体Wでは、手工芸グループの女性たち7人を手工芸の講師として立たせ、若い女の子たちに伝統的なベルベル刺繍のやり方やフェズ刺繍のやり方を教えてスキルを共有し、商品を作る過程に若者たちを巻き込むような動きが出てきています。この案は、元々私がもう少し後の段階で行おうと思っていたのに、団体Wの役員の1人であるモロッコ人男性が、この案を私よりも一歩先に自主的に取り入れてくれました。
手工芸グループの女性(中央)が先生となって、
若い女の子たちに編み物や刺繍を教え始めるようになった


また、「なんで型紙を使って布を切ることが大事なのかなど、理論の部分を女の子たちに教えてほしい」という依頼もきたりして、少しずつモロッコ人が中心となって積極的に動いてくれている姿に最近は感動しています。


一方で、まだ設立してから3年しか経っていない、集落のもっと奥にある女性団体Nの方では、ミシンが壊れていたり資材の不足などの理由で、なかなか商品開発に至るまで道のりは長そうで私もどうしようかなあと思っていたのですが、こちらの団体でも最近になって少しずつ動き始めました。

11月初旬にグルミマに他の隊員たちが4人くらい遊びに来て、その時に私の活動する団体Nでベルベル刺繍を習ったのですが、それ以降、活動先の女性たちが積極的にベルベル刺繍をやるようになって、よく見てみると彼女たちの作る刺繍はなかなか質が高いことが分かりました。それを見て、「今度ラバトに行く時までに、質のいいベルベル刺繍の商品が出来上がったら、ラバトで販売してくるよ」と言ったら、今までは編み物ばっかりやっていた女性たちが、今日は来ていた女性たちほとんどが一斉にベルベル刺繍に取り組んでいました(笑)。(←もちろん、隊員向けのラバトでの販売会だけを頼りにしているわけにはいかないので、いずれは別の販路を開拓しなければいけないけど、最初は勢いをつけるためにも隊員向けの販売会は良い機会だと思っています。)



2)識字教育や健康・生活向上のための啓発活動
実は、2週間程前から活動先である2つのアソシエーションにて、英語の補習授業を行うようになりました。今担当しているのは全部で3つのクラス。2つは大体16歳〜18歳の学生を対象とした初級〜中級クラス(1時間半)、1つは大体14歳〜16歳の学生を対象とした初心者クラス(1時間)。

日本では塾で英語を個人レベルで教えたことはあったけど、数十人の生徒の前に立って英語を教えたことはモロッコに来るまではなかったので、どうしたらいいのか戸惑う部分もありますが、ニーズがあって英語を教えることになったので、地域の若者の教育のためにもできる限りのことはやろうと思っています。

授業そのものをやるのは結構楽しいのですが、その前に必ず必要なのが、レッスンプラン!これが結構時間がかかるし面倒くさかったりもする・・・。生徒のレベルや学校で教わっているカリキュラムに合った内容でやることが必要なので、実は授業よりもレッスンプランを作る方が時間がかかります(私にとっては)。

でも、生徒たちはやる気がある子ばっかりだし、英語を話す時は私も自分が自分らしくなれることが最近分かってきたので、楽しみながらやろうと思います。
教室を1つ借りて英語を教えている集落の小学校



そして、「活動計画表」にも書いた、保健や環境教育に関しては、実はまだほとんど進んでいません・・・。学校での活動の許可は取れたし、やる気のある先生がいるので、その先生と進めて行こうとは思っているのですが、上記の活動で最近私も忙しいし、先生も忙しかったりで、年末までに何か始めることができれば良い方かもしれません・・・。


3)地域間の格差を軽減する
(集落間のアソシエーション連携を通した、脆弱なアソシエーションの組織運営強化など)
これはなかなか難しい問題・・・。アソシエーション同士で仲が悪かったり、自分たちの成功の秘密を他の団体にシェアしたくなかったり、となかなかアソシエーション同士の連携は難しい・・・。そして、組織運営強化を後押しするとはいえど、モロッコのアソシエーションの運営方法の仕組みや法律などの理解がまだ浅い私には、まだまだなかなか役に立てていない気がします。

ただ、私ができるのかなと思うのは、アソシエーション同士の連携の架け橋になるということ。実際に、私が間に立って団体Wと別の団体でミーティングの場を持たせたことがきっかけに、団体Wの活動に勢いがついたという経験があるので、このようなアソシエーション同士の連携も、少しずつではあるけども後押ししていきたいと思っています。


いろいろ考えているうちに、今年も残すところあと1ヶ月とちょっと。年を越したら、もうその後はあっという間に赴任1年という節目を迎えることになる。もっとあの時こうしておけば良かったと後から後悔することないように、引き続き活動に力を入れていかないと!と思います。

2013/11/18

アショーラ祭りに行ってきました / The Festival of Ashoura

イスラム暦の元旦から10日(アラビア語で数字の10は「アーシャラ」)の日には、イスラムの宗教的なアショーラというお祭りがあります。イスラム暦によると、今年2013年は元旦が11月4日であり、その10日後である11月14日のアショーラの日の前後には、グルミマではアショーラ祭りというお祭りが開かれます。

でも、このグルミマのアショーラ祭りは、モロッコ国内やその他イスラム圏でお祝いされるアショーラ祭りとはちょっと変わっているそうで、ハロウィンのように怖い仮装をした人たちがお祭りにたくさん集まって盛り上がると聞いていました。過去にこのお祭りを訪れた協力隊員たちは、「B級祭り」とも呼んでいて、一体どんなお祭りなんだと以前から楽しみにしていたお祭りでした。

このお祭りの2週間程前から、グルミマでは怖いマスクや仮装をした子どもたちが、楽器を持って市内や集落を廻っては、大人からお小遣いを求めていました(伝統的には、子どもたちに大人がお小遣いやらプレゼントを与える日でもあるそう)。

お祭り初日の11月13日には、隣町ティンジダッドや、グルミマと同じ県にあるエルフードから隊員2人がお祭りを見に来てくれ、彼女たちと一緒に、私の知り合いのモロッコ人の家にて、アショーラの日に食べる伝統的なクスクスを頂きました。この日食べるクスクスは、ちょうど一ヶ月前にあった羊の犠牲祭りの時に羊から取り出した腸を一旦乾燥させて、食べる日当日に水に浸してから調理したものがクスクスの上にのって出てきました。
大きなお皿にどーんとのったクスクス
左にあるのが羊の腸など
ちなみに、これは1ヶ月前の犠牲祭の時に羊から取り出された腸の写真

そして、夜8時半頃になっていよいよお祭りの会場であるクサル(要塞化された村)へ。隊員2人と、ピースコーボランティア1人と、クスクスを作ってくれた女性と彼女の家族と一緒に行きました。

会場にはまだあまり人が集まっていなかったけど、既に変な仮装をした子どもたちや若い男性たちがたくさんウロウロしていました。仮装せずに、お祭りの様子を見ようと、女性や子どもたちも徐々に集まって来ていました。

そして、9時半頃にはたくさんの人たちが集まって、仮装した音楽隊が会場である広場を練り歩いたりして、その場の雰囲気は盛り上がってきました。中には、結構過激な言葉を自分の体に書いて練り歩く人もいれば、なけなしの持ち運び可能なラジカセや携帯で音楽を流して歩く人がいたり、なぜか女装している男性や、火を使って場を盛り上げる人もいたりして、なかなか異様な雰囲気のお祭りでした・・・。

ロバを乗り回す人まで・・・



そして、お祭り2日目には近郊の町から6人の別の隊員たちがアショーラ祭りを見に来ました。その日の活動を終えた後、隊員たちと一緒に昨日と同じモロッコ人のお家に行って、カフェオレを頂いて、なぜかハフラ(パーティー)のように音楽かけて踊ったりして盛り上がって(笑)、そんなことをやっているうちにお祭りに行く時間になったので、再び会場であるクサルへいきました。

でも、会場へ行ってもまだちょっと早かったのか、前夜の騒ぎは嘘だったかのように人が少なかったので、まずは隊員たちにクサルの中を案内することに。クサルの中を歩いていたら、クサルの一角でベルベルの骨董品やら民芸品などのギャラリーを持っていて、アショーラ祭りの音楽隊のリーダーでもあるモロッコ人男性に遭遇!過去に一度彼のギャラリーを見せてもらったことがあったので、私のことを覚えていてくれたようで、「入りなさい」と言ってくれ、急遽出動直前の彼の音楽隊が潜む部屋へ通されました。

入ったのは、薄暗くてお香のような匂いがする秘密の隠れ家のような、なんとも怪しい雰囲気の漂うところ・・・。その中で、へんてこな仮装をした男たちが楽器を持って、出動する準備をしていたところでした。彼らはとっても温かく歓迎してくれて、音楽を演奏して踊り出したりして、なんだか不思議だったけど、すごく貴重な経験をしました。


そして、音楽隊たちが出動していく姿について行くように、私たちもクサルから会場に出て行って、音楽隊の演奏が広場で始まると、周りには多くの人が集まって、音楽隊を中心にどんどん盛り上がって行きました。

ちょうど盛り上がって来た頃だったのですが、翌日の朝には活動がある隊員たちはタクシーで帰らなくてはならなかったので、彼女たちを見送って、私は再び会場へ戻りました。その頃はもっと雰囲気が盛り上がっていて、音楽隊の演奏に合わせて踊る人もちらほら見られました。

音楽隊が去って行った後も、仮装している人たちと仮装していない人たちの間で、写真撮影会のような感じとなり、私のところにも日本人が珍しいからか、「君と一緒に写真撮らせてくれー!」というかのように、たくさんの仮装した男性たちが集まってきました。
かなりシュールなこの2人・・・。
楽器たたいて「日本人ようこそ〜!」
みたいな替え歌を演奏してくれた(笑)


前夜は、仮装した人たちの一部が調子に乗ってはしゃぎすぎたりして、ちょっと怖いと感じる部分もありましたが、2日目の夜は、「もし誰かが君を困らせるようなことをしてきたら、僕にすぐに言ってね!」みたいなことを、ちょっと怖い仮装をしたお兄さんが言って来たりして、とてもフレンドリーな雰囲気のお祭りでした(笑)。

来年もまた是非行きたいと思わせてくれる、地味だけどもちょっと不思議で怪しい雰囲気の、グルミマ独特のアショーラ祭りでした。

2013/11/11

ナツメヤシ祭りに行ってきました! / The Festival of the Dates

私が住んでいるモロッコ南東部は、内陸乾燥気候地帯で、9月下旬になるとナツメヤシの収穫が始まります。私の任地グルミマでも、この頃になるとヤシの木になっているナツメヤシの実が大きく熟し、木の枝がしなる程の重さになって実が垂れ下がる風景がたくさん見られました。
重そうに垂れ下がるナツメヤシたち
黄色いのがナツメヤシの実

9月下旬から10月にかけては収穫の時期を迎え、集落の人たちはあちこちに生っているナツメヤシの木に登っては(男性の仕事)、木からナツメヤシの実を採っていました。

そして採った実は、ロバくんたちによって運ばれます。



そして、集落の広場や家の屋根の上に数日間から1週間程天日干しにされます。そうすると甘みが増すだとか。

そして、ちょうどいい時期になったら、質や大きさごとに箱詰めされて、市場に出回ります。市場に出回らずに、家で消費されることもあります。

さて、そんなナツメヤシですが、モロッコ南東部はナツメヤシの名物なので、毎年10月下旬には、3〜4日間の国際的な(?)ナツメヤシの収穫祭があります。エルフードという、グルミマからは車で2時間半程離れたサハラ砂漠に近い町で開催されます。

せっかくなので、今回私もこのナツメヤシ祭りに行ってきました!

お祭りの最終日の日曜日に行こうと思って、土曜日の夜はエルフードに着いたのですが、お祭りのせいか凄い人のにぎわいでした。

エルフードには現在活動中の隊員が2人いるので、そのうちの1人のお家に泊めてもらいました。

日曜日に行ってみたら、近隣の町から出展しているアソシエーション(市民活動の団体)のブースが20個くらい出ていました。本当は私の活動しているアソシエーションも出展する予定だったのですが、今年は出展できる程の商品の在庫がないという理由もあって、出展しませんでした・・・。

エルフードの隊員によると、アソシエーションのブース以外にも、別会場にはナツメヤシしか売っていない特設会場もあったようですが、個人的にこんなナツメヤシばっかりある任地に住んでいながらもナツメヤシが好きじゃないので(笑)、そっちの会場には行きませんでした。
ナツメヤシたちとヤシのオイル?

アソシエーションのブースには、各団体が作ったナツメヤシ商品や、手工芸品などが並んでいて、やっぱり他の団体の商品を見るのはとっても楽しい!色々勉強になります。
フェズ刺繍のテーブルクロス
ジェラバ(モロッコ人が着るワンピースのような普段着)
の飾りを利用したアクセサリー
ネックレスたち

そして出展ブースの中の1つには、過去に私と同職種の村落開発普及員が活動していたアソシエーションがありました。やっぱり過去に隊員が活動し、商品開発をしていた団体だけあって、商品のデザインや色は日本人好みな気がしました。
ベルベル刺繍のバッグ 
ベルベル刺繍のマット

ここのアソシエーションは、エルフードからさらに南の砂漠の方へ車で20分程進んだところにある南の果ての町、リッサニというところにある団体なのですが、同じベルベル刺繍でもグルミマのものとは微妙に刺繍が違って、興味深いです。

さらに、ここの団体は過去に隊員が羊毛を使ったフェルト商品を女性たちと開発したようで、その商品も売っていました。
フェルト商品①
フェルト商品②

 そうしたら、一緒にお祭りに行っていた隊員が、このアソシエーションの人と話をして、翌日リッサニにあるそのアソシエーションを見学させてもらえることになりました!

他のアソシエーション(特に隊員が活動している・していたところ)を視察させてもらうのは、毎回勉強になることが多いので、そんな機会をもらえてラッキーでした。


他の隊員3人と一緒に、翌日にリッサニに向かいました。リッサニの町で、ベルベルピザ(パン生地の中にひき肉とか野菜が入ったパン)を食べたり、スークを見たりしてのんびり行っていたら、リッサニの郊外の集落にあるこのアソシエーションに着いたのは、もう夕暮れ時でした。
この門をくぐってリッサニの町の中心地へ
細い路地の奥には、ベルベルピザを焼く釜戸が
そしてこれがベルベルピザ!
アソシエーションの建物

アソシエーションでは、団体の運営方法や活動内容、手工芸グループの女性たちへの収益の分配方法や商品開発に関して色々質問をさせてもらったり、商品のカタログを見せてもらったりして、随分と長居をさせてもらいました。
ベルベル刺繍のカタログ
ベルベル刺繍バッグ②
なんとリバーシブル!

そして、集落からリッサニへ帰ろうと思ってももう帰る足がなくなってしまったので、急遽アソシエーションの女性の家がある集落に、一緒に行った隊員全員(4人)で一泊させてもらうことになりました。

集落はグルミマと同じようにベルベル人コミュニティーなので、土でできたクサル(要塞化された村)がありました。でも、グルミマは近くにアトラス山脈のゴツゴツした岩山が見えるけど、リッサニは砂漠の平坦な土地にあるので、なんとなく見える風景も異なりました。

しばらく歩いて着いたお家は、なんだかちょっとした可愛いオーベルジュ(民宿)のよう!通されたリビングは、典型的なモロッコ風のリビングなんだけども、青と白のコントラストが綺麗で、ちょっとモロッコ北部を思い出させる部分もありました。

ここのリビングで、温かいベルベルクスクスを頂いて、アソシエーションの人たちやこの家の女性たちと色々話して、そして夜はお家の屋上に登って満点の星空を眺めました。集落で見る星空は、周りに遮る光とかがほどんどないから、天の川まできれいに見えて、本当に素敵な夜でした!☆★☆

そして、翌朝は再び家の屋上に登って、朝日に照らされたベルベル人集落を見渡しました。のどかな土の家の集落が砂漠の土地に広がっていて、なんとも言えない平和な田舎の風景が広がっていました。


温かいハリラ(スープ)とパンケーキの朝ご飯まで頂き、リッサニに戻るためのタクシーまで手配してもらい、無事にリッサニ中心地を経てエルフードへ。


エルフードで一時的に預けておいた荷物をまとめて、今度はみんなで私の任地グルミマへ。グルミマでの出来事は次回のブログにて。