2013/06/30

想像力と創造力 / Ability to imagine and create

グルミマは猛暑が続いてます。最近は夜中でも35度を越える熱帯夜で、ここ2日間は暑さのためにあまり眠れませんでした。グルミマでの生活は大好きだけど、唯一嫌だと思うことはこの暑さかも、と思うくらいに、この暑さに参ってます・・・。

風がある日は窓を開けると風が入って来て気持ちいいですが、何しろここは砂漠の地。見えないくらい小さな砂が風に乗って窓から入ってきます。半日でも開けておけば机上を触ると砂塵でザラっとするくらい。だから、風がある日は逆に窓をあまり開けられず、家の中は蒸し風呂になる、というジレンマに悩まされている毎日です・・・。


さて、今週は先週からちょっとずつ動き始めていた新商品開発に更なる進展がありました。手芸が得意な女性たちが6〜7人集まって、私が開発したいと思っている商品の製作が始ったのです。でも実際に蓋を開けてみると、私が考えていたものと全然違ったり、頼んでもいないものが出来て来たりしています。。。私が先週ラバトに行っていた間に自分たちで積極的に材料を買って、作業を始めてくれたのは良かったんだけど・・・。

前から感じていたのが、やはり日本人が考える「可愛い」と、モロッコ人が考える「可愛い」は多少違うということ。それを今回再確信した気がします。「可愛い」という感覚の違いに加えて、生活習慣も違うから、もちろん日本人が有用として使うものと、モロッコ人が有用として使うものも違います。だから、日本人が買うだろうと思うものと、モロッコ人が買うだろうと思われるものももちろん違います。

そういった違いがあるので、私がやたらめったら「これは可愛いから売れる、これは可愛くないから売れない」と一生懸命商品を作って来た女性たちに言うのも気が引けます。正直、「これは観光客には売れないでしょ」と思うものも見せられましたが、それは逆にモロッコ人には売れるのかもしれない。今はまだ商品開発の段階だし、売るターゲットも外国人とモロッコ人の両方にしたいので、色々作って売ってみて、そこから人気の商品を分析して、更なる商品開発に今後つなげていけばいいのかなと思ってます。

今私が一緒に商品開発をしている女性たちは、私よりも年上で手芸のスキルは全然上だし、人生経験も豊富なのに、「AICHA(私のアラビア語名)、この作品どう思う?」と私に意見を求めてきます。本当に可愛いと思うものには「可愛いね!」とアラビア語で返答しますが、上記の理由もあって、イマイチの作品を持って来たとしても、とりあえず「うん、いいんじゃない」と言ってしまいます(たまに、これだけは譲れないということに対しては、はっきりNOと言いますが)。

ですが、私が全てに関して「良いね、可愛い」と言っているもんだから、時々「本当に?もし満足しないのならやり直すから言って」と言ってきます。そういってくれるのは、カウンターパートがおそらく「AICHAがリードして商品開発をするんだ」と女性たちに伝えているからもあるとは思うけど、彼女たちが私を信頼してくれているからもあるのかなと思って、嬉しくなります。



最近は新しい商品の色んなアイディアが浮かんできて、その度に試しに生地や糸を買ってみたりしているので、それらの材料を置いて作業をするために家のリビングを製作スペースに変更しました(笑)。今週は食費よりも制作費の方が上回るんじゃないかなー。
アトリエ(?)化した、うちのリビング
グルミマにあるこの小さな手芸屋さんには
ほぼ毎日通っているために、常連客になっている(笑)
カラフルな糸がいっぱい。
私にとって、「多彩=多様性」


アイディアは色々と浮かぶのですが、それに伴う手芸スキルが私には十分なかったりして、毎日布の使い方や縫い方などを想像かつ創造しながら、少しずつ作品の開発と製作活動を行っています。


これら製作活動を活動先団体で女性たちと行うときは、ほぼ全部アラビア語での会話となります。最近は、語学力というよりは、相手がおそらくこう言っているんだろうなということを文脈や身振り手振りで推測する「想像力」的部分が大分育ってきている気がします。でも、あくまでも理解力ではなくって「想像力」なので、時々相手が何を言っているか推測した内容が間違っていたりして、トンチンカンな回答をすることもよくありますが(笑)。でも、まあ最近はこの「想像力」を元に以前よりもアラビア語での会話が続くようになったと思います。

時々、作業をしている間に女性たちの間で意見が割れたりして、怒り気味の口調で喧嘩みたいになるときがあります(海外の人たちは日本人に比べて自己主張が強いので、喧嘩のように聞こえてても、別に大したことはないようで、モロッコ人も同様です)。そういうときは皆早口だし、多分ベルベル語も混ざっているので、もうさっぱり何を言っているかわかりません。その会話の中で「AICHA」が連呼されている時もありますが、会話の内容は何も分からないので、あまり気にしないことにしています。もうそんなことにも結構慣れました。おそらく私の悪口を言ったり、私が理由で気を悪くしているわけではないようなので。


そんな1週間でしたが、私が前から考えて自ら創ってきた新商品の試作品の一部が出来上がりました!ツーピースで1セットの作品で、あくまでもそのうちの1ピースの試作品が完成したというだけなので、まだここでは見せることができませんが、今後発表できることを願って、乞うご期待☆

そして余談ですが、今週は前から乗りたかった念願のロバくんに乗ることができました!

2013/06/23

先輩隊員報告会 & 手芸心☆  

6月末はモロッコの学校の試験期間のために、今週は私の活動先団体には、自習しに来る学生や補習授業に参加する生徒などが出入りしていました。なんだかちょっと地域のコミュニティーセンターみたいだなと思いました。

一方で、試験が終わった学生は夏休みに入り、活動先団体の識字教育や非公式教育の授業もお休みとなるために、普段団体に足を運ぶ女の子や女性たちはほとんどいませんでした。

週の始めには、活動先の手芸の先生に招待され、ベルベル人集落の結婚式に参加してきました。ただ、この日は結婚式にゆっくり参加する時間があまりなかったので、ベルベル人の結婚式については別の機会にじっくりと味わった後にブログを書こうと思います。

今週の後半からは首都ラバトのJICA事務所にて、先輩隊員の中間/最終報告会と送別会が行われていたために、活動をお休みして参加してきました。

活動開始から1年が経った隊員の報告会と、2年間の活動を終え来週には帰国する隊員の最終報告を聞いたのですが、どの隊員の報告会もとっても良い刺激になる内容で、自分の今後の活動を考える良い機会となりました。

報告会後に行われた送別会では、幹事の隊員が手作りで企画し、とっても感動的な会となりました。思い出映像や美味しい食事も印象的だったけど、一番印象に残ったのは、任期を終えて来週には帰国する先輩隊員たちのメッセージ。どの隊員もこの2年間山あり谷ありの経験を振り返り、涙を流しながらそれぞれの活動終了に際する想いを語っていました。

中でも、私の任地の隣町に住み、私の配属時当初からお世話になった先輩隊員は、活動当初からフランス語に加えて、アラビア語とベルベル語という2つの言語を使って活動しなければならなかったことの難しさや、コミュニティーの人たちと一緒に過ごす時間の大切さを涙ながらに語っていて、思わずつられて私も泣いてしまったくらい感動的なメッセージでした。アラビア語に加えてベルベル語も学び、コミュニティーの人たちと分かち合うことの大切さを、彼のスピーチを聞いて改めて実感しました。


また、報告会後には私の職種である村落開発普及員の先輩隊員が活動する団体の女性たちの作品の販売会も行われていました。現在商品開発中の私にとって、他の隊員が活動する団体がどんな作品を作っているのか見るのは、いつもとても参考になります。
フェズ刺繍がとても可愛い
コースターとテーブルクロスセット

そして、世界遺産にも最近登録されたというラバトのメディナ(旧市街)では、先輩隊員から手芸のお店があると聞いて見に行ってきました。お店の中にはいろんなパーツやビーズなどがたくさん並んでいて、あまりにもたくさんあったので結局何を作ったら良いかわからずに適当に可愛かったパーツを買ってしまいました・・・。さて、何を作ろう。。。

また、布屋さんがたくさんあるところも先輩隊員に案内してもらいました。そこには狭い路地にたっくさんの布屋さんがあって、各店の中にはいろんな生地が並べらてれていました。あまりにもたくさんの生地があってここでも何を作ったいいか分からなかったけど、とりあえず可愛いサテン系の布を買ってみました。なんと1メートル10DH(約100円)ととってもお買い得!!ここには今後何度も立ち寄ることになりそうです。
生地のお店ではこんな風にお兄さん(?)たちが
生地の山の上に乗っかって売っていた!

ラバトではJICA事務所宛にお母さんから送ってもらった手芸(編み物)の本数冊が届いていました。電話で「編み物の本、何でもいいから適当に買って送って」とお願いしていたところ「家に私が使っていた昔の本なら家にあるけど」と言われたので、それを送ってもらいました。時代はちょっと前だけど、なかなか可愛い作品の作り方がたくさん載っている本だったので、活動の役に立ってくれそうです!
時代を感じる本の表紙・・・でも使えそう!
手前は私が試しに作ってみたコースター

そして、余談ですが、ラバトのメディナにて前から欲しいと思っていたモロッコのマルシェバッグをGET!お祈りの前の時間に店に立ち寄ったせいか、やったら急かすおじちゃん店長で、こちらもあまり値段交渉もしないまま買ってしまったけど、とっても可愛いデザインなので気に入ってます!
右側のバッグは斬新なデザインだけど、
裏と表で色が微妙に違って可愛い〜☆

このように、モロッコは可愛い雑貨ばっかりで、日頃から私の手芸心をくすぐっています。今後、活動先の女性団体にて商品開発をしていく際にも、何かとアイディアをくれそうです。

2013/06/17

新商品開発と販路拡大 / Developing new products & finding places to sell them

6月に入ってからグルミマでは毎日暑い日が続いてます。
最近では、室内でも毎晩30度を超え、日中は屋外は40度近くまで気温が上がるので、活動先まで自転車で通う時も超汗だくになって通ってます。

先週は活動においてちょっとした進展がありました。

前から私が、「過去にJICAボランティアが活動していたグルミマの反対側にある女性団体(仮名M)を訪問してみたらいいんじゃないか」という提案をしていたのですが、その提案がやっと実現しました。他の女性団体を訪問して、作品を見せてもらったり、どうやってJICAボランティアが団体と活動してきたのか、どうやって販路拡大して商品を売って来たのか、など色々意見交換をすれば、私の活動している女性団体も色々参考になることを得られるのではないかと思ったからです。

女性団体Mを訪問したのは、私のカウンターパートでいつも面倒を見てくれているAさんと役員の男性もう1人、役員の女性1人、そして手芸の先生4人、プラス私。受け入れてくれた女性団体Mでは、会長の男性と主要メンバーの女性たちが5〜6人、そして遅れて若い女の子たち4人が参加してくれました。

ミーティングはなかなか白熱して、2時間くらいで終了。会話は全てベルベル語だったから話された内容は私にはほとんど分かりませんでした・・・(涙)。でも、後でフランス語も話せる役員の女性に内容を聞いたら、自己紹介から始まって、お互いの団体でどういった活動をしているのか、今抱えている課題は何か、そして今後どうやって2つの団体が協力し合えるかなどを話し合ったそうです。

ミーティング後に、「どうだった?役に立った?」と聞いたら、「うん、色々情報交換ができて良かった」と言ってくれたので、私も嬉しかったです。

過去に女性団体MにはJICAボランティアが数人交代で入っていたので、その時は彼女たちがモロッコ国内で販売会を行ったりして多少売り上げが伸びたみたいだけど、もうJICAボランティアの派遣が今年3月で終了したこの女性団体Mの今後の課題は、どうやって持続的に販路を確保・拡大していくかというところだそうです。

でも、やっぱりJICAボランティアが過去に入って商品開発していたこともあって、ここの女性団体の商品は他の団体に比べて可愛いのは間違いなし!私も商品の1つを買って帰りました☆



そして、女性団体Mで活動していた先輩隊員が商品を置かせてもらっているオーベルジュ(民宿)にも行ってきました。このオーベルジュは日本人女性が経営していて、近くにトドラ渓谷というグランドキャニオンみたいな岩山がそびえ立つ大きな渓谷がある観光地のために、多くの日本人や外国人旅行客が宿泊する所です。
オーベルジュの入り口の目印
オーベルジュのテラスからはトドラ渓谷の景色の一部が楽しめて綺麗☆
先輩隊員が活動していた女性団体の商品の一部


この日は一応、今後私が活動する団体の商品をオーベルジュに置かせてもらえるか相談するために行ったので、トドラ渓谷そのものはあまりゆっくり見る時間はなかったのですが、一緒に行った先輩隊員が気を使って下さって、渓谷の入り口付近まで歩いていくことになりました。渓谷は本当に壮大なスケールで、近くを流れる渓流では泳ぐ人がいたり洗濯する女性たちがいたり、渓谷の涼しい風が吹く日陰で休む人がいたりして、とても癒される場所でした。今度行くときは絶対にゆっくり見たい!
トドラ渓谷付近の景色

渓流が流れていて、飲める程水が綺麗なところもある


そして活動先にてトドラ渓谷の近くのオーベルジュで商品を置いてくれると成果を報告したところ、前日の女性団体Mとのミーティングからも良い刺激を受けたのか、早速カウンターパートが、「4つの作業グループを作って商品開発をしよう」と言い出し、4人の手芸の先生たちをそれぞれ別の種類の商品開発のリーダーとして立たせることを提案してきました。そして「明日には材料を買いに行こう」とまで言い出し、スイッチの入り具合には私もビックリ!
・・・でも、結局翌日は先生たちは忙しくて誰も来なくって、活動先団体の掃除を手伝って終わりました(笑)。まあこんな感じなので、売れる商品が開発できるまでは時間はかかりそうです。

ちなみに、今商品開発のためにベルベル人女性が身にまとう「タハルート」という生地の刺繍を習ってます。
これが「タハルート」。黒地にたくさんの色を
使った刺繍が施されてます。
ベルベル人女性はこんな感じで
「タハルート」を身にまとって道を歩いてます。


刺繍のやり方自体はそれほど難しくなさそうだけど、通常のタハルートはダブルベッドを覆うくらい大きいので、この刺繍を地道にやる女性たちの苦労は、実際にやってみて始めて分かった気がします。

今後はこのタハルートを利用したこの地域独特の手工芸品を開発していきたいと思っています。そしてそれを上手く販路拡大につなげられれば、少しは女性たちの現金収入向上につながるんじゃないかと思って、毎日試行錯誤で活動してます。まあ、そんなにすぐに成果が出るとは思っていないので、あせらずにぼちぼちやっていきたいと思います。


2013/06/11

先週の村落隊員の出来事ダイジェスト / Summary of the events last week

先週のグルミマ村落隊員の出来事ダイジェスト。
なんかまとまりが全然ない出来事ばっかですが、こんな出来事があるのかーとでも思いながら読んでもらえたらいいかと思います。


【アザーン】
アザーンはイスラム教徒のお祈りの場所であるモスクから毎日5回お祈りの時間になると聞こえてくる、お祈りに来なさいよ〜という呼びかけの声。モスクの塔から拡声器を通して周辺の住宅や町中にこのアザーンが響き渡る。声は必ず肉声で、このアザーンを行う人をムアッジンと呼ぶ。

実はムアッジンにもいろんな声があるので、同じアザーンでも上手だったり下手だったりがあるらしい。確かに同じグルミマ市内でも、複数あるモスクからは異なる声でアザーンが聞こえてくる。
グルミマ中心地にあるモスクの金曜日の礼拝の様子。
モスクの中がいっぱいで、外でお祈りするときも。

昨日活動帰りに集落の中にある小さなモスクから聞こえて来たアザーンは、なんだか今までに聞いたことのあるアザーンとはちょっと違う。

「アッラアァァ〜〜〜〜〜・アクバアアァァ〜〜〜〜ル
(神はぁ〜〜〜〜〜偉大なりぃいい〜〜〜)」

という感じでやたらとエコーが効いているのだ。拡声器に異常があるのかなんだかよくわからんが、他のモスクから聞こえるアザーンとはちょっと音が違って、なんだかものすごく小節の利いた演歌みたい(笑)。非イスラム教徒の私が言うのは勝手な偏見なのかもしれないが、なんだか町中のモスクの方がアザーンが上手で、田舎に行けば行く程ちょっとイマイチのアザーンになるような気がする。。。今度録音でもしてみようかな。。。


【ピカラちゃん、パンク・・・】
乗り始めて1週間しか経ってないにも関わらず、ピカラちゃんの後輪がパンクした。実は乗り始めてから2日目にして左のペダルが故障し、新しいものに交換してもらっている。

今回パンクに気づいたタイミングが、商店が一斉にお昼休みに入っている時間帯で、開いている自転車屋を探していたら、近所の子どもたちにしつこくつきまとわれた。お菓子くれだとかお金くれだとかなんだか言っているからほとんど無視。家の在処がバレると今度は家まで来たりピンポンダッシュとかされる可能性もあると思って、ずっと家には帰らず近くをウロウロしてたら、どうやら子どもたちはピカラちゃんのパンクに気づいたようで、最寄りの自転車屋さんに連れて行ってくれた。

それでもまだ撤収しないからどうせ案内料金としてお金をせびってくるんだろうと思ったら、やっぱりそう。自転車屋のおじさんも「この子たちにお金やればいいんだ」みたいなことを言っているから、仕方なく小銭(20円程)をあげたら去って行った。

こんなことだと、どうせパンクしたタイヤの修理代も自転車屋に高く請求されるのかなと思っていたら、修理後におじさんは「支払いはいらない」という。「いや、いくら?」と聞いても、もう一度「支払いはいらないよ、タダ」って言っている。どうやらお金を受け取る気が本当にないようなので、「どうもありがとう」とたくさん言ってその場を去った。まさか無料で直してくれるとは思わなかったので、ビックリ。お金をせびってきた子どもたちとは対照的で、なんだか戸惑ってしまった。その後、あの子どもたちには本当はお金をやるべきではなかったのではないか…など色々考えてしまった。
こんな砂利道ばっかり走ってるからパンクしちゃったのかなー・・・


【交通事故】
活動先から約100mしか離れてないところで、死亡事故があった。活動先の横を通る道はわりと平和の田舎道だけど、カーブが多い。事故に遭ったのはバイクとトラックで、どうやらバイク運転手は年老いた近くに住む男性。元々目があまりよくなかったらしく、カーブで太陽の光に視界を遮られコントロールを失い、その瞬間に反対側から来たトラックと接触、転倒。私が駆けつけた時には既に被害者には白い布が被さっていて、死亡していたようだった。

亡くなった男性は、活動先の手芸の先生と私もよく知る女の子の親戚だったらしく、悲報を聞いた女の子はその場で泣き崩れていた。

普段は平和なグルミマだけど、やっぱり日本とは交通事情や医療事情も異なる任地では、自分の身は自分で守るしかないと実感したと同時に、命の大切さを改めて認識した気がする。



【活動は山あり谷あり】
赴任してもう1ヶ月が経ったけど、まだ現状把握段階にあるので実はまだ大した活動はできていない。

先週は識字教育の最終試験や非公式教育の試験、そしてその後の採点などでカウンターパート(CP、受入団体)の担当者が大忙しで、あまり活動の相談に乗ってもらえなかった。この前は、「今度ワークショップをやりたいけど、アラビア語ではできないから、手を貸してほしい」とフランス語が話せる同僚2人に相談したら、「僕忙しいから、XXにやってもらって」、「いや私も忙しいから●●にやってもらったらいいわ」みたいに、面倒なことを擦り付け合う感じになってしまうし、前から協力してほしいと言っている仕事も忙しくってつき合ってもらえなかった。

でも、少しずつ練ってきた活動計画を今後どうやって実施していくかを配属先の教育省まで報告しに行ったり、カウンターパート(CP)の役員数人と意見をすり合せるためのミーティングを設けてもらうことになった。この問題にはこう対処していけばいいのではないかという私からの具体的な提案にも、「これはどういう風にやっていくんだ?」とか、CPからも色々質問してくれたりして、わりと実りのあるミーティングとなった。いくつかの計画は具体的に進めていく承認を得たので、実際に始められる計画は早くも実施していきたいなと思っている。
活動先の女性団体のメンバー数人が作った
グルミマのオアシスの恵みで作った商品の一部



【隊員歓送迎会】
6月末に任期を終え日本へ帰国する先輩隊員と、赴任して間もない私の歓送迎会を、隣町に住む先輩隊員たちが企画してくれた。

手作りの料理と久しぶりのお酒など、めっちゃ美味しかった!
予期せぬちょっとしたエンターテイメントもあって、盛りだくさんの夜でした。
企画してくれた先輩隊員たちに感謝です☆

2013/06/08

First month in Goulmima

任地グルミマにて活動を始めて1ヶ月が経ちました。
先月はモロッコに赴任してから1ヶ月間のことを英語で書いたので、今回はグルミマに赴任してからの1ヶ月間のことを英語で書こうと思います。
今後も月に一度はその月の活動をまとめる記事を書こうかなと思います。
そうでもしないと、せっかく覚えた英語も忘れてしまいそうなので!


1 month has passed since I have been posted to Goulmima. That means that 2 months have already passed since I came to Morocco. Time really flies!

<Work>
I have been posted to Goulmima as a rural community development officer. That is a very vague job title. Basically, as a rural community development officer, your role is to do anything to help the rural communities of your assigned area improve their living.

My expected activities in Goulmima are the following:
*increase the income of women by developing new handicrafts and exploring business opportunities
*provide literacy education and health education in order to raise the living standard
*explore the ways in which inequalities between rural communities and urban areas of Goulmima can be mitigated

So I started off working with one of the women's associations in the rural commune of Ghris Essoufli.

To be honest, since I have been posted here in Goulmima, I have not been doing much. I mean I have been doing some work but I would say that I am not making much difference in the community of Goulmima yet. If I understood correctly, I think I am officially the first JICA volunteer to be assigned to work in the rural commune of Ghriss Essoufli, which is located on the southeast of the central Goulmima (there  have been a few JICA volunteers assigned to the other side of Goulmima though). That means that I have to start almost from the scratch. I have to firstly spend sometime understanding the community well before deciding appropriate actions for the community.

I have conducted a community participation workshop once with the committee members of the women's association that I work with in order to understand the problems that the community is facing, and the actions that the association is taking to tackle the problems. Then I suggested some actions that I could take to help the association create a better community.
Committee members of the association doing
a community participation workshop
So now I have clearer ideas about what kind of problems the rural community of Ghriss Essoufli is facing and what kind of actions that I could take to mitigate the problems. But there are still a lot of things that I don't know about the community so I am going to spend a bit more time trying to understand the community better before implementing actions. That is what I meant by saying "I am not doing much". But hopefully I will be able to start taking some actions soon!


<Languages>
You might be wondering what language(s) I use when working in Goulmima. Goulmima is a Berber (Tamazight)-spoken area of Morocco so most of the local people speak Tamazight when communicating with each other. But I don't understand anything in Tamazight so I try to communicate with the local people in Darija (Moroccan Arabic) and French. My Darija is nowhere near sufficient to be able to communicate smoothly with the locals. Therefore for my work when I have to talk about complicated things more than just buying a fruit at a market, I use French with the committee members of the association. However, the women and girls who come to the association do not speak French as many of them dropped out of school for various reasons. That means I really have to use Darija (or even Tamazight) when communicating with them. This has been very tough but people around me have been very patient with me and I think I am gradually starting to understand Darija better...


<People>
People of Goulmima in general have been absolutely kind! Everyone is really friendly to me and often they invite me to come to their houses to eat couscous or tajine with their families.

It has become my habit to have some Moroccan tea with a grandpa called Ahmed who runs a little clothe shop as a tailor in front of my house everyday. It is actually really relaxing to have some tea with him and his friends, feeling the evening breeze in front of his shop. This is a really good way to get to know people and also learn a bit of Darija (and Tamazight) as a lot of people stop by at Ahmed's shop.
Grandpa Ahmed at work

People at the association that I work have also been amazing. The girls there are always very friendly and even though I really struggle to have communication with them in Darija or Tamazight, they always call "AICHA! Aji aji!" ("Aji" means "come" and Aicha is my Arabic name) and invite me to join what they are doing.


Also there are two American volunteers of Peace Corps in Goulmima and I have been hanging out with them from time to time. It has been great to be able to share our experience of Morocco and we are now working together to do a summer camp on how to prevent HIV/AIDS at the association at the beginning of July. They speak really good Darija and I am always really jealous of them when I see them speaking so fluently with the Moroccans! It gives me motivation to work harder on acquiring the language! When I am with them, I use English so sometimes my brain gets mixed up with switching the languages between French, English and Darija.... but I'm so glad to have the opportunities to practice English again.


<Nature>
Last but not least - the nature of Goulmima.... Well, it's absolutely beautiful!!
Goulmima is in an oasis with palm and olive trees, surrounded by rocky bare mountains and deserts. I think it is a gorgeous little town with picturesque countryside. There are still a lot of beauties of Goulmima that I am yet to discover so I will keep posted on this blog and/or on Facebook.
An oasis  - a panoramic view of Goulmima from a nearby cliff
A view on the way to work
Tifounassine - outskirt of Goulmima
A view on the way to the souk (market)


Overall, the more time I spend in Goulmima, the happier I feel that I have been posted here. There are still a lot more to discover in this area and of course the rest of Morocco, and I look forward to spending two years here!
Berber culture -  an embroidery that women wear
when going out in Goulmima

2013/06/02

自転車のある暮らしと深夜の夕食 / Life with a bicycle and dinner after midnight

もう早くもグルミマに赴任してからちょうど1ヶ月が経ちました。早いものでなんだかあっという間に過ぎた1か月だなーと感じます。活動もまだ現地調査の段階なので、具体的なアクションに移せるにはまだもう少し時間がかかりそうです。

そんな中、数日前にやっとJICAから活動に必要な自転車が支給されました!
その名も「ピカラちゃん」!
「ピカラ」とはダリジャ(アラビア語モロッコ方言)で「自転車」という意味です。
なので、直訳すると「自転車ちゃん」みたいな感じですね(笑)。フランス語だったら「マドモワゼル・ピカラ」とかになるのかしら(笑)。

まあそれはどうでもいいとして、この自転車があるおかげで今は活動範囲や時間も前よりもフレキシブルになってきています。

なにしろ、赴任してから最初の一定期間は安全上の理由からモロッコでは自転車に乗らしてもらえなかったのです。だから、私もここ1ヶ月はずっとグルミマと郊外の村を巡回するスクールバスに乗せてもらい、子どもたちに紛れながら活動先団体まで通ってました。

しかし自転車があることによって、活動後に帰る時間を気にする必要もなくなったし(もちろん暗くなる前には帰りますが)、今までは行ったこともなかった小さな集落にも回れるようになりました。最近は集落の近くを自転車で走っていると、必ず誰かから「AICHA!」(私のアラビア語名)って声かけられます。

もともと私の職種は村落開発普及員なので、村落を巡回して村の人々のニーズを聞き出して彼らの要望に答えられるような活動をするのが役目の1つです。自転車があることによって、そんな村落開発普及員っぽい活動がやっとできるようになったのかな!?と期待したいところです!


さて、グルミマの町中から2、3キロ程離れたところには、毎週土曜日にスークと呼ばれる市場が開かれます。前から行ってみたかったけど、徒歩ではちょっと遠いので自転車が来たら行ってみようと思ってました。

そして今週末、ついにスークに行ってきました!

でもまずはスークに行くまでの道のりで見た光景を紹介。

自転車を漕いでいると、町の建物の数が徐々に少なくなり、グルミマの周辺の山々の景色が見えてきました。なんと綺麗なところなんだー!とグルミマの良さを再確認!

景色を写真に収めた後、引き続き「ピカラちゃん」に乗っていると、今度は何だかオジサンたちが羊の群れを車の荷台に乗せようとしている。。。おまけに車の屋根の上に。見ていたら、オジサンたちに抑えられてメエメエと鳴きながらもおとなしく羊たちがどんどん車の荷台に乗せられていってました。無事に全部の羊が乗っかったのを見届けてから、引き続きスークの方へ「ピカラちゃん」と進みました。

そしてやっとスークに到着!入り口はこんな感じ↓

入り口の手前から、植物やら食べ物やらいろんなものが売られていました。
そしていざ中に入ると、野菜、果物、日用品、洋服、工具、などを売る人たちと地元の買い物客で賑わっていました。
これはあんまり賑わっているところの写真じゃないですが(笑)、
雰囲気としてはこんな感じの青空市場
なんと、こんなに玉ねぎを高く積んだトラックが・・・
日本だったら絶対に処分されている
こんなオンボロの靴までが商品になっている・・・。

そして中でもビックリしたのは、市場の会場に羊や牛がいたこと。興味本位で羊飼いのおじさんに話しかけてみたところ、これら羊は食肉として売っているとのこと。おそらくスークに来る前に車の荷台に乗せられていた羊たちも、食肉として売られていくのだろう。。。
羊は一頭ずつ紐で足を繋がれながらもおとなしく待ってました
牛と羊が仲良く同じ小屋の中に入っている光景も
タハルート(ベルベル人女性がまとう刺繍の入ったマント)
をかぶって帰路に着く女性たち

やっぱりスークを覗くとその国の日常生活や人々の暮らしを垣間みることができて、とても楽しいです。


そして、この日は前から家の前の仕立て屋さんのアフメッドじいさんの家に行って、帰省している娘さんやその他家族と一緒にご飯を食べるという約束をしてました。もともとは夕食だけだったのに、なぜか昼ご飯も来なさいと言われ、1日に二食も頂くことに。

お昼の時は、アフメッドの奥さんが家にあるかまどでパンを焼いている姿を目撃!なるほど、こうやってホブス(モロッコ式の平たいパン)を焼いているのかーと感心。

モロッコの家は外は質素でも中は幾何学模様の
家具やタイルがあってとても綺麗。そしてでっかい!

お昼はわりと平和に過ぎたのですが、夜に呼ばれた時はなんだかとても文化の違いを感じたので紹介したいと思います。。。

まず、私が活動後にお家にお邪魔したのが、夜9時過ぎ
日本では普通、もうこの時間では夕食は終わってますよね。でも、モロッコは大体夜7時頃に一度「グテ」と呼ばれるお茶やケーキを食べたりする時間があり、その数時間後の9時〜10時くらいに夕食をとるのが普通です。

前回アフメッドじいさんの家に夕食を食べに行ったときは、なんと夜11時半くらいから夕食が始まったので、また今回も遅くなることは覚悟してました。

9時過ぎにお家に行ってからは、奥さんの料理の支度を少し手伝ったり、親戚の子どもが来ていたので、その子たちに折り紙を教えたりして時間を過ごしてました。折り紙のカエル、鶴、ボールを作ったのですが、どうやら気に入ったようでずっと何度も折ってました。

そして夜11時45分頃。この時間までにグルミマ近辺に住む奥さん方の親戚がどんどん集まって来ていて、居間(こちらではサロンと呼び、モロッコ式のソファとクッションで敷き詰められた大きなお部屋)にたくさんの親戚たちや友達が集合。

・・・その人数、なんと総勢約20人
そりゃモロッコのサロンがやたらに大きい理由が分かるわ・・・と納得。。。

ちなみに、この時点でまだ夕食は始まってません

フランス語は話せる人が数人いたものの、親戚の10歳の子どもが私を気に入ったようで、ずっとダリジャで話しかけてくる・・・。嬉しいのだけど、ダリジャ本当に理解できないから疲れるし、お腹がかなり空いて胃が痛くなってくるし、眠くて目がしぱしぱしてくるし、気分は降下していく一方・・・。

夜12時過ぎてもまだ夕食は出てこない・・・。みんなサロンに座ってしゃべりながらミントティーをたしなみながらひたすら夕食を待っている・・・。かなり年をとっていると思われる親戚のおじいさんも疲れてしまってソファで横になって寝ている・・・。

本当に気分が悪くなってきたので、もう夕食は食べずに帰ろうかと思ったけど、そんなことしたら絶対に「なんで帰るの?!食べて行きなさい!」ってみんなから言われるだろうから、ひたすら我慢・・・。

そして、ついに夕食が出たのがなんと深夜0時35分!!
もうこれは夕食とは呼べないような時間帯・・・。親戚のヨボヨボのおじいさんもソファで寝ていたけども起き上がりました。

そして食事の前は、イスラム教の聖典の「コーラン」の一部を全員で読み上げる一種の宗教的儀式のようなものが始まりました。これが5分くらい続き、その後にやっと夕食が開始。ホームステイ先でも、他の家庭でもこの光景は見たことがなかったのでちょっとビックリしました。

これもこの夜初めて目にしたのですが、ここでは食事する時に男性と女性が別々のテーブルで食べていました。以前アフメッド宅にて夕食を食べた時はそんなことはなかったけど、今回は前よりも親戚の数が多いせいか、こうなっていたのかもしれません。ちなみに、確か前に本か何かで、モロッコの田舎では未だに男女別々に食事をするところがある、と読んだことがあります。

そして一旦食事が出ると、次から次へとどんどん違う皿が出て来て、フルーツまで食べ終えるまで約1時間。結局、お開きになったのは深夜1時30分頃でした。

食事が終わると結構あっけなくって、一斉に親戚たちが帰って行きました。みんなグルミマ郊外のわりと近いところに住んでいるので、ぞろぞろと徒歩で暗闇の道に散って行きました。

そしてなんといっても凄いなと思ったのは、食事を作った奥さん本人は、一切食事に加わらなかったこと、そして彼女が全ての食事をほぼ1人で用意したこと。娘さんと奥さんの妹さんは食事を運んだり、片付けたりするのを手伝っていたけど、それ以外の女性たちはずっとサロンに座っていただけでした。モロッコ人の奥さんって、大変なんだなあと思いました・・・。

という感じで、なんだかとても濃い土曜日を過ごしました。

でも、こうやってモロッコ人家庭に呼ばれることによって垣間みるモロッコ文化もとても面白いです。正直ちょっと疲れますが、相変わらず外国人をもてなすのが大好きなモロッコ人には、これからもお世話になりそうです。

2013/06/01

先輩隊員報告会と野外博物館 / Reports and outdoor museum

今週は、同じ県内に住む先輩隊員の報告会に行ってきました。

参加させてもらったのは、助産師隊員の中間報告会と、小学校教諭の最終報告会。
2人とも私とは職種は異なりますが、助産師の場合、私が一緒に活動しているのは女性たちだから、女性の健康にまつわる状況を理解する手助けとなるかもしれないし、小学校教諭の隊員は私と同じ教育省配属であり、彼の活動先も私の活動場所と比較的近いために、今後の自分の活動の参考になるかもと思って参加させてもらいました。

報告会の前に、助産師の隊員が週に一回ラジオ体操を教えている学校に同行させてもらい、彼女が小学生を対象にラジオ体操を教えている様子を見学させてもらいました。
助産師隊員とはいえど、モロッコの人たちの健康を守るために幅広く活動しているんだなーと感心しました。大勢の子どもたちに囲まれながら、円の中心でラジオ体操を教える先輩隊員、いかにも協力隊!って感じでカッコよかったです!


そして、メインの報告会。

まずは助産師隊員の中間報告会。ここ1年間で行ってきた活動を報告し、そして今後1年間の活動目標などを、配属先の省庁の方々やJICAのスタッフの前で発表していました。プレゼンを使って写真や図、ビデオまでも交えてこれまでやってきた活動を分かりやすくフランス語で伝えていて、助産師としてこれまでに多くのモロッコのお母さんたちや赤ちゃんたちの健康を支えてきたんだなぁと実感しました。
助産師隊員たちが共同で作り上げた
母親学級用の資料

そしてお次は、グルミマや隣町で活動をしてきた小学校教諭の先輩隊員の最終報告会。彼には私がグルミマに任地視察に来た時からお世話になっていたので、どんな報告会になるのか楽しみにしてました。報告では、彼が今までカウンターパートの学校の先生たちと、どんな工夫をしてより充実した小学校教育を進めて来たか説明されていて、彼と一緒に仕事をしてきた先生や、教えてきた子どもたちに対する熱い愛情を感じることができる、感動的な内容でした。


2人の報告会を聞いて、自分も先輩隊員たちみたいに早く実りのある活動をしたい!!と思うくらいにとっても良い刺激をもらいました!

☆〜☆〜☆〜☆

そしてその翌日には、グルミマの隣町ティンジダッドの郊外にある野外博物館のLalla Mimounaというところに行ってきました。ピースコーボランティアに誘われて行ったので、自分は全くこの博物館のことは知らなく、あんまり期待していなかったのですが、予想以上に素敵なところでビックリ!

まず博物館の立地。
博物館はティンジダッドの町から少し離れたところにあり、周りは砂漠の荒野以外何もないようなところ。こんなところに誰が来るの???といいたくなるような場所です。町から離れているのでタクシーなど車で来ないとなかなか行けない距離です。

でも、可愛らしい博物館の門が迎えてくれて、これをくぐると向こう側には、広い敷地内に遺跡のような建物が点々と存在し、その中には昔の民族衣装、音楽、農業機具などが飾られていました。遊牧民族が暮らしていたテントなども展示してあって、なかなか興味深い内容でした。


元々この博物館が建てられる前には、ここに天然の湧き水があったようで、それを保存するためにも、わざわざ町から離れた砂漠のど真ん中にこの博物館を建てたようです。今は湧き水がでる所はきちんと保護されており、博物館の中に点々と存在します。


展示品の中でも、私が一番気に入ったのは、前からオンラインのモロッコ雑貨店でも気になっていた、モロッコのアンティークラグの「ポ・シャラウィット」!アラビア語で「ボ」はお父さん、「シャラウィット」は布きれの事だそうで、モロッコの田舎の暮らしでは、何でもリサイクルすることが当たり前で、古着や古カーテンなどもう使わなくなった布ものは、丁寧に色分けしてこんなふうにラグに生まれ変わるようです。任地の近くでも、これを作っている女性たちがいるそうなので、絶対に行きたい!と思ってます。
鮮やかな彩りが可愛いポ・シャラウィット☆


そして、下の写真は何だかわかりますか?(手前のたらいに浮かぶお椀みたいなやつ)

これ、実は水時計だそうです!お椀の中央に小さな穴があり、空のお椀をたらいに沈めると水が穴から侵入し、お椀が沈むまで約6分かかるそう。沈んだら右にある藁の茎を一本玉結びにして、2コ玉結びができたら12分、10コできたら60分という計算となるそうです。

ここではモロッコではあまり見ない犬を飼っていて、なんと7匹もいるとか!訪れた日は2匹の仔犬がいて、めっちゃ可愛かったです!
う〜ん、つぶらな瞳が何とも言えない・・・♥

太陽が燦々と降り注ぐ大地に、砂漠の乾いた風が野外博物館の敷地内を吹いて、とっても気持ちいいところでした。

私にとってはなんだかモロッコの素敵な文化が凝縮された宝石箱のようなところでした。うまく説明できないけど、やっぱりモロッコ大好き!と思わせてくれるようなところだったのです。

ただ単に癒されるためにここに来るのもいいなーと思いました。また時間がある時にでも来ようと思います。