少し前の話になりますが、7月中旬に1週間ほどエジプトの首都カイロへ行ってきました。
渡航も目的は、American University in Cairoの難民・移住研究センターが主催する夏期短期コースの一環の、ジェンダーと移住に関するコースに参加するため。コースそのものは5日間だけど、その前後の週末を利用して、合計で10日間ほど滞在しました。
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American University in Cairoのタハリール・キャンパス内。
すぐ外には、ジャスミン革命の時に多くの民衆が集まった
タハリール広場がある。 |
余談ですが、JPOには毎年「研修・学習費用」として一定の金額を上限として費用を補填してもらえる制度があって(金額はJPO費用を負担する政府によって若干違う)、私はこの費用を利用しての参加でした。
カイロは、ピースボートで仕事をしていた時に、地球一周の船旅の航路にほぼ毎回含まれる寄港地だったので、実は過去に5回行ったことがありました(ピラミッドも5回既に見ている)。だけど、船で行った時は毎回ポートサイドというカイロから3時間くらいのところにある港に船を停泊し、そこからカイロへ車で移動だったので、今回研修でカイロに行ったのは6回目にして初めて空路での訪問となりました(笑)。
実はモロッコのUNDPで働いていた頃に、私と同時期にモロッコ首都ラバトの国連機関で働いてたイタリア人がいて、彼が現在はカイロで勤務していることもあり、この友人のお家に居候させてもらいました。この友人(Lさん)は、既にカイロに合計6年滞在しているので、彼に色々とカイロ市内を案内してもらいました。
最初、カイロに行く前にLさんには、「カイロは5回行ったことがあるから、今回はカイロじゃなくてアレキサンドリア(カイロから電車で3時間ほど離れたところにある地中海沿いの港町)に行ってみようかと思うんだけど。カイロではピラミッドも何度も見たし、ハン・ハリーリ(カイロの旧市街にある有名なスーク(市場)も2度行ったことがあるし。」と話して、すっかりカイロは既に色々と見た気分になってました。でも彼は「でもカイロはそれ以外にもいっぱい見所があるよ」と言っていたので、じゃあせっかくだからピラミッドとハン・ハリーリ以外のところでまだ見てないところを案内してもらうことにしました。
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過去の滞在で行ったことがあった、ハン・ハリーリ市場の中にある門。
ここはもう9年ほど前に来た時にも見て印象的だったのでよく覚えている。 |
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ハン・ハリーリ内にある門(上の写真の場所を別の場所から撮ったもの) |
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ハン・ハリーリ内にあるカフェが並ぶ小道。カフェに座る客に向けて、
いろんな商売人がものを売ろうと通りかかる。 |
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こういうランプ、よくモロッコにも売ってた。エジプトにも似たようなのがあった。 |
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夜になるととっても幻想的な雰囲気を醸し出してくれる。私も結局一つ買っちゃった! |
・・・で、結果から言うと、私は5回行ったことがあると言っても、これまでに全然カイロの見所を見ていなかったことがよくわかりました・・・。Lさんは6年も過去に住んでいたので、ガイドブックなしにほとんどの場所の行き方を知っていて、真夏のカイロ炎天下40度近い中、汗だくになりながら、いろんなところを案内してくれました。
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イブン・トゥールーン・モスク
カイロで現存するモスクでは一番古いモスクらしい。
左手の塔には登ることができて、一番上からの景色は素晴らしい! |
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モスクの中。カイロにはものすごい数のモスクがあって、
イスラム教徒でなくても中に入れるモスクが多いのが驚いた
(モロッコでは、カサブランカのハッサン2世モスクくらいしか入れない) |
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案内中のLさん。超暑い中色々とありがとう。 |
こちらは内装の壁が青いことから
通称ブルー・モスクと呼ばれるアクスンクール・モスク
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Amir al-Maridaniモスク。扇風機の下で中で人が何人か昼寝してた(笑)。
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教会の中なんだけど、装飾はかなりイスラム様式を 用いているのがすごく興味深かった。
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カイロ滞在中に2度行った、近くの小さいレストラン。
細切れの麺が混ざった麺と、モロヘイヤのスープが絶妙に美味しかった! |
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カイロ歴史地区にある世界遺産、シタデル。 |
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中にあるモハメド・アリ・モスクが立派 |
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モハメド・アリ・モスクの外観 |
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スルタン・ハッサン・モスク と神学校の中 |
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スルタン・ハッサン・モスクと神学校の中 |
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Al-Rifaiモスクの中でお祈りする人たち |
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Al-Rifaiモスクの中。内部の装飾が厳かな雰囲気を出している。 |
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Al-Rifaiモスク内部 |
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場所の名前を忘れてしまったけど、植民地時代の西洋的な建物。
もう廃墟となり特に観光地化されてもいなかった。この近くには、ユダヤ教のシナゴーグもあった。 |
ちなみに、私が居候させてもらっていたLさんのアパートがあるのはZamalekという、カイロの中では裕福層の人たちが住む地域で、そこには植民地時代の様式の建物がまだたくさん残ってました。それと同時に、西洋的なホテルやバー・レストランもたくさんあって、滞在の最後の方にはコースを一緒に受けた人たちと何人かでオシャレ目なバーに行ってきました。ここからはナイル川と対岸の景色を見ながら、美味しい食事とお酒が飲めるので最高!
あとは、カイロではエジプトで唯一の
スーフィーダンスの舞踊団のパフォーマンスが観れるということなので、観てきました!もともとこのダンスは真っ白な衣装を纏ってその場で回転するトルコのダンスが有名ですが、エジプトではカラフルな衣装を纏って踊ってました。ちなみに、このブログの投稿の一つ前に書いた
世界難民の日のイベントで、シリア人難民が踊っていたのものこのスーフィーダンスで、彼らもエジプトと同じようなカラフルな衣装でした。
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実はこのスカートのようなものは二重になっている |
こんな感じで、かなり迫力満載です!場所は、ハン・ハリーリのすぐ近くのタンヌールという屋外劇場です。以前は無料だったそうですが、私たちが行った時は確か1人75ポンドくらいだったと思います。私たちは開演の30分以上前に行って、席を確保しました(自由席のため)。始まる頃には満席になってました。
昼のスークもいいけど私は夜のスークも大好き。中東独特の異国情緒を醸し出すというかなんというか、この雰囲気と色合いが大好きなんです。以下は22時〜23時頃にハン・ハリーリの後ろに広がるイスラミックカイロのスークの様子ですが、ライトアップされたモスクやスークの間に人がたっくさんいて、夜は特に若者で賑わっていました。
最後になりますが、コースもとっても面白くって、わざわざカイロまできた甲斐がありました。受講者は、エジプト、スーダン、イラク、リビア、シリア、アイルランド、スペイン、フランスなどからの出身で、中にはカイロ在住の難民の人もいました。理論や実践(グループワーク)などを交えて4日間ジェンダーと移住に関して理解を深めて、最後には受講者一人一人がコースで学んだことに関連のあることを用いて、自ら選んだテーマに関して15分間プレゼンをすることが求められました。私は移民や難民にまつわるコミュニケーション題材(写真・文章など)が、どのように無意識にジェンダーにおけるステレオタイプを強調するように発信しているか、そしてそれをできるだけ防ぐにはどうしればいいのかということを簡単にプレゼンさせてもらいました。
それにしても、スーダンのお隣の国なのに、カイロはハルツームに比べて全然発展しているし、美味しい食事もお酒も飲めるし、なんていいところなんだ!と思ってしまいました(日本から来るとそうは思わないかもしれませんが。。。排気ガスや騒音とかセクハラ問題とはあるし。。)ハルツームからは飛行機で3時間ほどでいけちゃうので、ハルツームから抜け出してちょっと素敵な食事とかお酒、買い物を楽しむにはもってこいの場所だなーって思ってしまいました!ということで、カイロにはまたお世話になろうと思います!
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