ラマダン開始に合わせて、始めた活動先での英語授業。
対象はだいたい高校生〜大学生。
毎回15人くらいの生徒がやってきます。
いつも英語の授業では、その日にちなんだ出来事や行事をどうやって簡単な英語で表現するのか教えます。
今日は、8月6日。
広島に原爆が投下された日です。
【今日の授業の一コマ】
Aicha (私): What date is it today? (今日の日付は?)
生徒たち:August 6th. (8月6日です。)
Aicha: What happened on this day 68 years ago? (68年前のこの日には何が起こったの?)
生徒たち:............ (沈黙・・・)
Aicha: OK, I will give you a clue. What happened in Japan on this day? In a city called Hiroshima? (ヒントをあげる。日本ではこの日何が起こったの?「ヒロシマ」という町で?」
すると1人の生徒が "bomb"(爆弾)という単語を口にした。
思わず、「そう、"bomb"(爆弾)が落とされました。(Yes, a bomb was dropped.」と続け、68年前のこの日に、米国によって日本のヒロシマという町に原爆が投下されたということを簡単に英語で説明した。
モロッコの教育でも、ヒロシマとナガサキで原爆が投下されたということは教えられているようで、半分うろ覚えだった生徒たちも少しずつ昔歴史の授業で習った(と思われる)出来事を思い出していたようでした。生徒の中には、二発目の原爆はナガサキに投下されたことを覚えている子もいました。
英語の授業であったために、原爆投下に関する詳しい話はできませんでしたが、私がモロッコ滞在中にモロッコの歴史や文化を知ると同じように、モロッコの人たちにも少しでも日本の歴史や文化に触れる機会があれば、彼ら・彼女たちの視野もより広まるのではないかと思い、とっさに行った説明でした。
原爆によって多くの人が亡くなった、ということを説明し、もうこのような惨劇は繰り返してはいけないこと、そして戦争はいけない、ということをモロッコ人の生徒たちに説明し、平和のメッセージを訴えました。
説明しながら、前職のNGOピースボートの地球一周の船旅で一緒に世界を廻ったヒバクシャの方々の被爆証言を思い出しました。彼ら・彼女らの証言を聞いたり、世界各地で証言や平和のメッセージを通訳しながら、これまでに被爆したことによってどれだけ辛い思いをしてきたのかを思い出したら、何だか胸が熱くなりました。
(ちなみに、現在世界を旅している「ピースボート第80回地球一周の船旅」でも、ヒバクシャの方が乗船し、証言活動を世界各地で行い、平和のメッセージを訴えています。8月29日にはモロッコのカサブランカ港にも入港する予定です。)
本当はモロッコの人たちにももっと知ってもらいたい、日本が経験した原爆の恐ろしさ。そして戦争や核兵器の恐ろしさ。8月6日という今日、あまり多くの人には説明することができませんでしたが、あと残り20ヶ月の任期の間に、少しでも多くの人に知ってもらえたらいいなと思いました。
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