2013/05/26

週末の過ごし方/ How I spend my weekends

最近は活動に関する記事しか書いてませんでしたが、「こいつ週末は何してんだ?」と思う人もいるかもしれないんで、グルミマに赴任してから週末にどんなことをしてきたか書こうと思います。

まあ週末だからと言って大したことをしているわけではないですが、土曜日は平日と同じように活動が午後からあるために平日と同じように過ごしてます。日曜日のみが終日お休みなので、日曜日は洗濯をしたり、時々ちゃんと料理したり(笑)、家の掃除をしたりしてます。

ただ、ここ最近は外出する日曜日が多かったです。

まず、2週間程前に行ったのはバラ祭り
先輩隊員がバラ祭りに行くと聞いて、急遽一緒に行かせてもらうことになりました!
行き先は、グルミマからバスで3時間程西に進んだKelaa Mgounaという町。この週末は、赴任してから初めてのお出かけだったのでとってもワクワクしました。

グルミマからKelaa Mgounaに向かう途中に一度Dadesという町で休憩があったのですが、またこの町の景色が綺麗なこと!
Dadesの町並み。砂漠の中にあるオアシスっていうところは
グルミマに似てるけど、明らかにこっちの方が町が大きい

そして無事にバラ祭りの会場に到着!本当は3日間あるこのお祭りも、私たちが行ったのは最終日だったようで、先輩隊員によると前日の方がもっと混んでいたそう。
バラ祭りの会場

バラ祭りとは言っても実際のバラを見れるわけではなく、バラを使った商品が大量に町全体に並んでいて、どこからもバラの匂いがほわ〜んと匂ってくるではないですか・・・。お祭りの会場にはテントがたくさんあって、ここでは地元の市民団体がたくさんブースを出して商品を売っていました。なんだか代々木公園とか日比谷公園であるグローバルフェスタとかそういったイベントのような感じでした。
生のバラの花びらのリング

先輩隊員の知り合いでバラ祭りの主催者の1人だというモロッコ人に会場内を案内してもらって、その後は彼のお家に招待してもらい、超大きなクスクスを頂きました!またもやモロッコ人のホスピタリティーに感謝!彼のお家の裏にある展望台のような所からはKelaa Mgounaの町が一望できるところがあり、綺麗な景色を堪能させてもらいました☆
お邪魔になったモロッコ人家庭にいた猫ちゃん☆


そして先週末は、知り合いになったピースコーボランティア2人と一緒にお出かけに行きました!

まずはピースコーの説明から。ピースコーとは「平和部隊」(Peace Corps)の名称で知られる米国版青年海外協力隊で、主にモロッコでは青少年活動をやっているようです。グルミマにはこのピースコーのボランティアが2人いて、ひょんなことから彼らと知り合うことができ、最近は仲良くしてもらってます。彼らは研修言語がダリジャだそうで、フランス語は話せないけど、ダリジャはペラペラ・・・。本当に羨ましい限りです・・・。
ピースコーボランティアの家の敷地内に住み着いている猫ちゃん。
可愛いよー!!

さて、この2人と行ったのはグルミマの郊外6kmくらい離れたところにあるティフナシン(Tifounassine)と呼ばれる、渓谷のようなところです。砂漠や岩山の間を渓流が流れていて、めっちゃ綺麗なところでした!ここではモロッコ人の若者たちが水浴びをしたりして気持ちよさそうでした。



そして今週末は、JICAモロッコの隊員全員が集まる隊員総会安全協議会があったので、首都ラバトまで上京してきました。グルミマ赴任後初めて行くラバトでしたが、やっぱりグルミマに比べると都会!(←当たり前ですが・・・)

総会と安全協議会で初めてモロッコで活動する先輩隊員たちのほぼ全員に会いましたが、やっぱり先輩たちの活動の話を聞いたりするのはとっても良い刺激になりました!

たまたまラバト滞在日の夜にはモロッコ最大の国際音楽フェスティバルのMAWAZINEというのが開かれていて、世界的にも有名なミュージシャンのRihannaが出演するコンサート会場に行くことになりました!ラバトの町中にある大きな公園の一角にステージが組まれていて、有料席のまわりに立ち見無料席(席というかスペース)があったので、背の高いモロッコ人たちの頭の合間から大型スクリーンに映し出されるRihannaの姿を見ることができました。本人はほとんど見えないくらい遠い距離で歌ってたけど、まあその場の雰囲気を味わうことができたので、大満足!モロッコ人が知っている曲が流れると、みんな手を空に挙げたり踊ったりしてノリノリ!音楽は全国共通のコミュニケーションツールですね。
満月の下、MAWAZINE音楽祭で歌うRihanna。
歌も踊りも上手くてカッコ良かった〜!

そして昨日無事に任地グルミマに帰ってきました。帰って来てからお向かいさんのアフメッドじいさんに挨拶したら、相変わらず抜けた歯でフガフガしながら「お茶飲むかい?」と言って、笑顔で迎えてくれました。ラバトで買ったズボンのゴムが緩かったからじいさんに相談したら、ぱぱっとゴムを入れてちょうどいいサイズに直してくれました。じいちゃん、ありがとう・・・。やっぱり遠征もいいけど、グルミマが一番居心地がいい〜と感じる今日この頃です。
ただいまグルミマ〜。向かいにあるアフメッドじいさんの仕立て屋。
いつもここでお茶を頂いてます。

2013/05/22

参加型開発ワークショップ / Community Participation Workshop

前回のブログには、自分がどんな活動を求められているのか分からないと書きましたが、私が活動する地域がどんな問題を抱えていて、それに対してどんなアクションが適切なのか把握するために、先週末にちょっとした住民参加型開発ワークショップをやってみました。

村落開発普及員の技術補完研修でも、この住民参加型開発ワークショップのファシリテーションの練習をいくつかしたことがあったけど、実際に任地で地域の方を対象にやるのは初めてだったので、まずは活動先団体に通う女性たち全員ではなくて、団体の役員のみを対象にやってみました。

土曜日の夕方、識字教育の授業などが終わってからワークショップを開始したのでスタートが遅くなり、終了したのも夜9時くらいになってしまいましたが、役員のうち6割くらいの人がわざわざこのワークショップのために集まってくれました。残念ながら役員の中にいるわずかな数の女性がほとんど参加できなかったのが残念ですが、会長、副会長、書記、会計など、役員の中では重役の人たちは皆参加してくれたので、初めてのワークショップにしてはまずまずの参加率だったと思います。

私がつたないフランス語でやり方を説明し、時々英語も話せる役員一人に手助けしてもらいながら、なんとかうまくファシリテーションすることができました。みんな初めてやるワークショップだったにも関わらず、一生懸命取り組んでくれました!


それで、ワークショップをやって分かったのは、以下のこと。
【グルミマのグリス・スフリ村地域で抱える主な問題】
女性の現金収入不足
●住民が作る手工芸品の付加価値が低い
女性(女児を含む)の非識字率が高い
●学校に通えない子どもたちが多い
●インフラ整備が遅れている
●若者の人口流出
などなど

そして、これらの問題に対して私の活動先団体がどのような対策をとっているのか、そして私がどの側面で手助けできるか案を出して、テーマごとに表に整理していきました。

【活動先団体が行っている上記問題に対する活動、また今後行いたい活動(一部抜粋)】
●識字教育
●識字教育指導者用訓練
●手工芸品スキル向上
●商品の販路拡大
●新商品の開発
●スクールバス運営
その他、団体役員対象のプロジェクトマネージメント訓練、国内外の団体との連携など

そして団体が上記で述べたことに加えて、私が今後手助けできる分野は以下だと共有し、実際にこれらがニーズに合っているかどうかカウンターパートと確認しました(順不同)。
●新商品開発
●手工芸スキル向上
●販路拡大
●識字教育(企画運営補佐)
●文化交流(日本文化紹介など)
●生活改善向上(肥満の人が多いので、ちょっとした運動をするとか・・・)
●英語やフランス語授業
●NGOなどの市民団体や他の女性団体との連携
●物のリサイクル
など・・・
上記以外にも、日本の団体との連携や、役員のプロジェクト運営能力強化訓練を期待するなどの案が活動先からは出ました。
そしてニーズに応じて上記以外のことにも活動を広げたいと思ってます。

まあ実際にこれらアイディアを上手く実施できるかはわかりませんが、とりあえずワークショップをやったことによって、少しだけ今後の活動の展望が見えてきました。あとは引き続きコミュニティーにおけるフィールド調査を行いながらも、コミュニティーのニーズに合った今後の活動計画をカウンターパートと練って行くことが必要かと思います。あと、もっと具体的な調査をするためにも今後は女性たちを含めた参加型開発ワークショップも行いたいところですが、まずはそのために私のアラビア語がもっと上達しないといけないと痛感してます。。。

あ、ちなみに私が活動している団体のウェブサイトを最近発見しました。全部フランス語なのでフランス語できる人しか詳細は読めないし、管理者が忙しくて情報更新があまりされてないようですが、写真などもたくさんあってグルミマの雰囲気は伝わると思います。
http://wifakassociation.e-monsite.com

私は開発の専門家でも何でもないので、これからも試行錯誤の活動が続きそうですが、一ボランティアとして今後どういった活動ができるのかじっくりと考えて行きたいと思います!

2013/05/17

モロッコ人のホスピタリティー / Hospitality of the Moroccans

最近、任地に赴任して活動を開始したばかりの同期隊員のFacebookやブログから、それぞれが活動で悩んだり、戸惑ったり、色々な発見があることが伺えます。

私も活動を開始して今日でちょうど2週間が経ちました。もしかしたら第1回目の活動スランプに入りつつあるかもしれません。。。

村落開発普及員の技術補完研修では、顧問の先生から「最初の3ヶ月間は現地の人々を知ること、関係性を築くこと、言語を習得すること、文化を理解すること、活動先を理解することなどに専念すればいいんだ。」みたいなことを言われていたので、あまり具体的なアクションは今までに起こしてこなかったのですが、最近活動先で一体どんな活動を求められているのか分からないときがあります。

最近毎日のように、「今日は何をやるんだい?」と団体役員の1人に聞かれるようになっりました。「そりゃこっちが聞きたい・・・!だって、まだどんな活動が求められているのかリサーチしている段階だから!」って感じですが、もちろん私だってリサーチばかりじゃなくて何か小さなアクティビティからでもいいからやりたい気持ちもあるのです。

もともと村落開発普及員(現在の職種名は「コミュニティ開発」)とは、専門的技術を教えたりする他の職種の隊員とは違って、ある意味「何でも屋」的な部分もあり、自発的に派遣先のコミュニティーでできることを探して、アクションを起こさなくてはいけないような職種です。もちろん合格時の「要請」(どんな活動が期待されるか書かれた用紙)はありますが、派遣された時には要請と全然違った活動を期待された、なんてこともあります。まぁある意味自由に活動できるし、逆に予期せぬことを活動としてやることになっても柔軟性を持って臨機応変に動ける必要があります。

私もこの「要請」によると、確かこんな活動が期待されてます。
●手工芸品や特産品開発や販路拡大を通して女性たちの現金収入を向上させる
●女性や子どもたちを対象とした識字教育や生活改善のための活動を行う
●その他、集落ごとの格差をなくすためにどんなアプローチができるか模索する

・・・っていう感じで、だいぶ大まかで、実際にこれらの目標を達成するための方法なんて書かれてません。JICAの事務所も教えてくれません!なので、自分で活動先団体と相談しながら共に模索して行動していかなければならないのです。

ある程度具体的にどんな活動をすればいいか頭にアイディアとしてあるものの、実際どうやってアクションに移していけば良いか分からなかったり、そもそも私はここで具体的にどんな活動を求められているのか知りたい、とカウンターパート(以下CP、受入先団体のこと)のAさんに相談してみました。

その時の会話の一コマ:
私:「私は外国人だから、モロッコ人とは異なる観点をコミュニティーにもたらすことができるんじゃないかと思う。」
Aさん:「ちょっと待って。君は『外国人』じゃないよ。君はこの団体の一員で、家族同様だよ。君は僕の妹同然だよ。だから、君が『私は外国人だから』なんて言うのは今回で最後にしてくれ。分かった?」

・・・じーん(涙)。。。Aさん、なんて良い人なんだ・・・!!

Aさんは私と同い年のモロッコ人男性で、私の活動のマネージャー的な存在です。彼は女性団体の役員の1人であり、時には女性たちの前で識字教育の授業を行ったり、団体の運営費を管理したりしている責任者の1人です。女性たちから見ると、先生であり、友達であり、お兄ちゃん的な存在です。そんな彼が「君は外国人じゃないよ、この団体の一員だから」と言ってくれて本当に嬉しい限りです。結局、近日中に私の今後の活動について役員と話し合う機会を設けてくれることになりました。

彼以外のモロッコ人もそうですが、皆本当に優しくって親切で、こっちはモロッコ人の手助けになれれば良いと思って活動に来ているのに、逆にこちらが助けられることが多いと感じる時も多々あります。

モロッコ人のホスピタリティーを感じるエピソードはこれ以外にもたくさんあります。

例えば、この前あった出来事ですが、活動から帰る途中に、村の道端で8人くらいの老若男女が何かを囲んで座り込んでいるではないですか。よく見たらその人たちの真ん中にあったのは巨大なクスクスの皿!みんな道端でクスクスを一緒に食べていたのです。

それを見たCPの1人が、「食べて行く?」と言ったので、「え、でも私あの人たち全然知らないんだけど・・・」と戸惑いながら言ったら、「いいんだよ、来なさい」と言って、私をその人たちの輪の中に連れて行ってクスクスを食べ始めました。クスクスを作ったと思われる女性からスプーンを渡されたのでクスクスを食べ始めると、私以外にも道を通る人が次々に輪に入ってくるではないですか。。。20人分くらいはあると思われるクスクスもあっと言う間に終了!でっかいお皿のみが残りました。これ、全部無料です!
左上の人の足に注目。この足に対するこの皿は相当でかい!
大きなスプーンがティースプーンに見える・・・!

巨大な皿のクスクスを見知らぬ人に振る舞い、それを道端で囲んで食べてもらう・・・なんて、日本じゃなかなか考えられないことですね。CPによると、グルミマの村落ではこういった光景が結構あるそうです。


そして、最近は住んでいるアパートの目の前にある仕立て屋さんのおじいさんと仲良しになり、毎日仕事帰りに彼の店頭でお茶を頂いてから帰宅してます。モロッコ人は初めて会う人に対しても「お茶飲むかい?」と言ってミントティーを振る舞ってくれます。私がこのおじいさんに初めて会った時も、もうあまり残っていない歯を見せながら「お茶飲むかい?」と言ってくれました。それがきっかけで毎日立ち寄るようになり、最近じゃ行かない日があると「昨日は来なかったね。どうしたんだい?」と心配してくれる程。

この仕立て屋のアフメッドじいさんはもう80歳ですが、毎日元気に洋服の仕立てをしています。ただ、ミシンの使い過ぎのせいか足があまりよくないようで、最近はモスクに行かずに店の中でお祈りをしてます。今日も「お祈りの時間だ、ちょいと失礼するよ」と言って「アッラーアクバル(神は偉大なり)・・・」と私がいる真横でお祈りを始めました。

幼少期から中学生までじいちゃんに育てられたじいちゃんっ子の私にとっては、なんだかじいさんと一緒ににいると心が落ち着きます。(しかし、いくらじいさんといってもナンパじじいも時々いるので油断大敵・・・!)
歯が抜けているせいか、いつも笑っているように見えるアフメッドじいさん

アフメッドじいさんと一緒にお茶を飲みながら店番をしていると、グルミマのいろんな人と知り合いになれます。学校の先生、修理工、破れたズボンの繕いを依頼しにきた青年、店に立ち寄ったベルベル人女性・・・。

時々アフメッドじいさんとお客さんが値段交渉をしているのを見ると、「アフメッドじいさんが作った製品、少しでも高く売れたら良いな」と思う自分がいます。普段は買う側なのでより安く買えるように値段交渉しますが、こうやって店頭にいると店の人の立場を垣間みることができます。こうやって物事を違う視点から見るのも良い勉強になります。

今はじいさんたちとフランス語中心で会話してますが、いずれはダリジャのみで話せるようになりたいところです。ちなみに彼のところによくお茶を飲みにくるもう1人のじいさんはベルベル語しか話せないようで、私とはほぼコミュニケーションがとれません。。。
いつももモロッコ茶ばかりもらって申し訳ないから、
今度は緑茶でも作ろうかなー

という感じで、モロッコ人は見知らぬ人にもホスピタリティー目一杯に振る舞ってくれます。ちなみに、今日は三食中二食はモロッコ人家庭に招待されて頂いてきました☆

そんな優しいモロッコ人に対して何か貢献できることはないかと毎日模索しながら活動している今日この頃です。


2013/05/12

活動開始!はじめの1週間 / My first week at the association

グルミマに住み始めて早くももう10日が経ちました。

赴任した時はわりと過ごしやすい気候だったのですが、最近は毎日35度くらいまであがる日本の8月の猛暑のような気候で、昼間でも家の中にいるだけで汗をかくくらいの暑さです…。これが8月頃まで続くそうなので、今から気が重いです…、

さて、活動も開始して約1週間が経ちました!私の現在の活動先はグルミマの郊外にある女性団体です。今はまだJICAから自転車が支給されていないために、毎日グルミマの学校と郊外の村を巡回しているスクールバスに乗らせてもらいながら女性団体に通ってます。

活動当初はまだそこまで暑くなかったので徒歩45分かけて活動先まで歩いてました。通勤途中の道はのどかな自然と小さなベルベル人の集落に囲まれていて、とてもステキなところです!時々、水路で洗濯をする女性の姿も見えます。
この道、風景は好きなんだけど日陰ないから夏はしんどい。。。
畑の中からロバくん、こんにちは〜
ヤシの木に囲まれた畑の中で、時々休憩している人を見かけることも
脱水症状予防のためか、よく道端に中央のような水タンクが置いてある。
どうやら誰でも無料で飲めるみたい。
私の通勤路のお気に入りの風景

女性団体には毎日20〜30人くらいの女学生や女性たちが通ってます。学校が終わった放課後が活動時間帯で、毎日午後4時30分頃から8時くらいまで女性たちでにぎわってます。活動内容は主に手芸(特に編み物)がメインですが、その他識字教育や英語、イスラム教、地理、理科、フランス語の授業も課外授業として行っているようです。

今日活動に行ったら、なんと無料で眼科検診をやっていました!その後は眼科医による目を大切にする方法のような課外授業もやってました。でも全部アラビア語だから、何言ってるかさっぱりわからない…。

団体の役員はほぼ皆男性で、多くの人たちは団体以外の場ではお医者さんや学校の先生をやっているようです。役員の中には女性も数名いて、1人は私と同い年の女性なので、最近仲良くしてもらってます。役員は皆フランス語が話せるので助かるのですが、女性たちはダリジャ(アラビア語モロッコ方言)とベルベル語しか話せない人がほとんどなので、コミュニケーションに苦戦してます…。

私は今のところ本当に片言のダリジャしか話せなくて、女性たちに質問されてもほぼ100%分からないから「え??」みたいな感じでほとんど会話にならないのに、女性たちは私が行くたびに毎回「AICHA!! AICHA!!」(←私のアラビア語名)と言って温かく迎え入れてくれます。これだけアラビア語しゃべれないと、いつかそのうち私見捨てられるんじゃないかなあ、、、なんて思いつつも、今のところ必ずと言っていい程みんな私の周りに寄って来てくれるからありがたい。。。ちなみに、活動2日目には折り紙をやったら大盛況で、25人〜30人くらいの女性たちが一気に集まってきました!
団体の女の子がヘナタトゥーをやってくれました!

この前は突然、「AICHA、英語の授業をやってくれ!」と冗談半分で役員の男性から言われて、即席で英語の授業をやりました。アルファベットの読み方と挨拶の仕方をやったのですが、意外と盛況で、以後ほぼ毎日女性たちから「AICHA, AICHA!!英語教えて!」と言われるので、時間があるときにちょくちょく英語を教えてます。

ちなみに、この前この辺りに住むベルベル人女性が外出する時に身にまとう「タハルート」という黒地にカラフルな刺繍が施された大きなマントのような布を買いました!ダブルベッドを覆うほどこの布は大きくって、頭からこの布をかぶる女性もいれば、頭だけ出して肩から羽織るという女性もいます。

これを身につければ今日から私もベルベル人!?と思って買ったのですが、これを着けて外出するのはちょっと勇気がいるので、最近は近所に買い物に行く時のみ、この布をまとって見てます(下に着ている服がパジャマだとばれないようにするためもあるけど、笑)。今後はこの伝統的な布を利用して商品開発できないかなーと思ってます。あと、純粋に可愛いとも思うので、最近はこの布をかけ布団代わりにして寝てます(笑)。

このタハルート、女性たちが一つ一つ手縫いで刺繍を加えていくそうで、よく見ると一つずつデザインが違ったりします。この前活動先でこれを作れるようになるために練習している女性がいて、彼女の作業を見ていたのですが、すごーく時間がかかりそうな細かい作業でした。でも可愛いから、2年間のうちに自分でも縫えるくらいになって、自分だけのオリジナルタハルートが作れたらいいのに!というちょっとした野望も生まれてきました(笑)。

という感じで、まだ活動開始とはいっても大したことは私自身行っていません。派遣前訓練から技術顧問の先生には、「最初の3ヶ月は現地の人や地域の様子を知ること、そして言語を身につけることに徹すればいい」と言われていたので、その言葉を信じて、毎日活動先の人と話したり、活動の様子を見学することをメインにやってます。

今週はその他いろいろ盛りだくさんに出来事があったのですが、長くなりそうなので今回はこの辺で終わりにします!

2013/05/05

任地グルミマに赴任しました! / I have been posted to Goulmima!

報告が遅くなりましたが、先月4月30日に無事任地であるグルミマに赴任しました!

相変わらず首都ラバトからの道のりは長いですが、赴任時はJICAの車でスタッフと共に任地に行くので、前回任地視察に来たときよりもずっと早く到着しました。

私が赴任しているグルミマはエルラシディア県の統括のために、まずは配属先の国家教育省エルラシディア支局の担当者の方にご挨拶に行きました。

そして、グルミマに着いてからは配属先の女性団体の代表の方々に挨拶したり、住む家の大家さんと契約を交わしたり、公的書類の手続きなどを済ませて、そして無事新居に入居!

新居は快適で、1人で住むには少しもったいないくらいの家です。グルミマの町の中心地にあり、お店もすぐ近くにあるので便利です。窓を覗けば、いつ店が開店・閉店しているのか分かるし、人の動きも観察できるので、よく窓の外を覗いています(笑)。
家(アパート)の屋上から見た周囲の風景。
周辺の岩山が見えて綺麗!

しかし、初日から水漏れが発生・・・。「配水管から水漏れがしている」なんて難しいことはフランス語では説明できないので、とりあえず「家で水がたくさんあって問題がある!」みたいなよくわからないフランス語で大家さんに電話し、修理工に来てもらって直してもらいました。

グルミマについては過去のブログにも書いたことがありますが、首都から約500km以上離れたモロッコの南東内陸部にある人口約16000人の小さな町です。周りには砂漠と岩山が広がっていますが、グルミマは周囲をヤシの木やオリーブの木に囲まれたオアシスです。上から見ると下の写真のような感じで、とても素敵なところです。

グルミマではよく道でロバを見かけます。荷台に繋がれているロバは荷物を運ぶことが主な目的なようですが、時々おじいさんがロバに直接またがったり、荷台に人や羊を乗せている姿も見かけます。
荷台に羊を乗せて道を走るロバくん
道端でおとなしく待っているロバくん
民家の近くや畑につながれているロバくんもいる

グルミマは小さな町なのでスーパーはなく、町中にある市場や週に数回(?)開かれる市場で野菜などの食材が買えます。その他、肉屋さんや薬局、日用品を売っているお店などもあるので、基本大体の物は揃います。ちなみに、モロッコ全土で言えることかもしれませんが、午後2時頃〜5時頃まではシエスタ(昼休み)があり、ほぼ全ての商店が一時的に閉店します。この間は、町がひっそりと静まりかえります。
グルミマの町のメインストリート

実はグルミマは自転車社会で、老若男女自転車で町中や周辺の集落まで通勤・通学している人がほとんどです。通勤・通学時間は自転車の人がたくさん!まるで中国のようです。

昨日は買い物がてらにちょこっとだけ町を散策しました。モスクの前にいたらちょうどイスラム教徒のお祈りの時間になり、人々がモスクへやってきました。
そうしたら、中高年のおじさんが、若干ヨチヨチ姿の高齢のおじいさんの手を引いてモスクにお祈りにやってくるではないですか・・・。あまりにもその姿が可愛かったので、写真撮ってしまいました(笑)。

これも、グルミマだけに限らずモロッコ全土で言えることだとは思いますが、男性同士で手をつないで歩いている姿を時々見つけます。男性同士も女性同士も、初対面でもほっぺたにキスをして挨拶することもあります。ただ、イスラム圏のために男女の間ではかなり親しい相手同士でないとほっぺにキスをしたりすることはありません。通常は男女間は握手のみです。

町に買い物に行く時と、アジア人を見るのが珍しいためか、大体「シヌイーヤ」(中国人)と言われますが、中には過去にグルミマで活動していたJICAボランティアを知っている人も結構いて、その人たちの名前や活動団体まで知っている人もいます。現在グルミマに住んでいる協力隊員は私1人ですが、過去の先輩隊員たちのおかげで、日本のボランティアが来ることにはわりと慣れているような感じがします。

グルミマは人も良いし、自然も綺麗だし、2年間住みやすそうなところで良かったです!今は何もかもが珍しく新たな発見もたくさんあるので、随時ブログも更新していきたいと思います。

そして私の協力隊活動もついに数日前に始まりました!活動に関する詳細はまた後日書きたいと思います。