しばらくの間、活動やらその他のことで忙しくってブログを更新できずにいましたが、今週末は家のすぐ真後ろで結婚式をやっていて、連日夜遅い時間まで爆音で音楽流して踊っているので到底眠れないので、ずっと書こうと思っていた記事をこの際書いちゃおうと思います。
そのタイトルこそ、「グルミマの楽しみ方」!
グルミマは特に観光地でもないし、特にすごく特別に見所があるわけでもないので、一般の旅行客は普通はマラケシュ〜砂漠(メルズーガ)間の移動では通過するところですが、この2年間に、モロッコ隊員やら海外からの友人、そして何かしらのご縁でこのブログをたまたま見つけ、グルミマを訪問したいと連絡して実際に訪問した見ず知らずの旅行客の方々など、何気に結構多くの方々に訪問頂いてます!
私のグルミマでの滞在期間もあと2ヶ月だし、後任ボランティアも来る予定はないので、今後私がグルミマを去ったら、しばらくの間は日本人は不在になります。
ということで、2年間過ごして来たグルミマの魅力をここに残しておこうと思います。
暇つぶしにでもガイドブック感覚で読んでみて下さい(笑)。
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【グルミマ】
グルミマは、首都ラバトから約550km、モロッコ南東部エルラシディアとティネリールの間に位置する小さな町。人口は2万人に満たない程度で、北アフリカの先住民ベルベル人が多く住むために、住民の多くはアラビア語モロッコ方言に加えてベルベル語を話す。内陸型乾燥気候で、乾燥した荒野の中にナツメヤシとオリーブの木の緑のオアシスが広大に広がる。主な産業は農業。
上の記事にある写真とかぶるけど、簡単にアショーラの様子の写真をアップすると、こんな感じ。
そのタイトルこそ、「グルミマの楽しみ方」!
グルミマは特に観光地でもないし、特にすごく特別に見所があるわけでもないので、一般の旅行客は普通はマラケシュ〜砂漠(メルズーガ)間の移動では通過するところですが、この2年間に、モロッコ隊員やら海外からの友人、そして何かしらのご縁でこのブログをたまたま見つけ、グルミマを訪問したいと連絡して実際に訪問した見ず知らずの旅行客の方々など、何気に結構多くの方々に訪問頂いてます!
私のグルミマでの滞在期間もあと2ヶ月だし、後任ボランティアも来る予定はないので、今後私がグルミマを去ったら、しばらくの間は日本人は不在になります。
ということで、2年間過ごして来たグルミマの魅力をここに残しておこうと思います。
暇つぶしにでもガイドブック感覚で読んでみて下さい(笑)。
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【グルミマ】
グルミマは、首都ラバトから約550km、モロッコ南東部エルラシディアとティネリールの間に位置する小さな町。人口は2万人に満たない程度で、北アフリカの先住民ベルベル人が多く住むために、住民の多くはアラビア語モロッコ方言に加えてベルベル語を話す。内陸型乾燥気候で、乾燥した荒野の中にナツメヤシとオリーブの木の緑のオアシスが広大に広がる。主な産業は農業。
グルミマの町(左の茶色部分と周囲に広がるオアシス) |
観光地マラケシュ、フェズなどに比べたらこれといった見所はないが、見るとすれば、ベルベル人の要塞化された村「クサル」。ワルザザードにあるアイトベンハッドウ程の規模はないけど、あれよりももう少し小さい土壁の集落がグルミマには郊外に約15程点在する。中にはまだ住人が住んでいるクサルもあるし、もう誰も住んでおらず、廃墟となっているクサルもある。
集落「アイト・ヘヤ」のクサル ここにはまだ人が住んでいる |
集落「グルミマン」のクサル このクサルがグルミマでは一番古いと言われている |
同じクサルの夜版。 ちょっと肝試しみたいで夜の雰囲気もまた良い(笑) |
クサルには共同の「駐ロバ場」/「駐牛場」がある。 荷物運びなどでロバが必要な場合は、 ロバを所有している人から借りれるとか。 |
集落「クリル」のクサル(私の活動先) こちらは今は誰も住んでおらず廃墟となっている。 (ロバなどの家畜が飼育されているのみ) |
複数のクサルが点在する中、中でも一番見所があるのは、最も古い「グルミマン」のクサル。まだ300程の世帯が住んでいて、保存状態も他のクサルより良い。グルミマ中心地から約1kmのところにある。
クサル・グルミマン |
この2つの塔の間に門があって、そこを通ると中に入れる。中は全部土壁の迷路のようになっていて、1人で周るにはちょっと勇気がいるかもしれないけど、小さな道に入りさえしなければ、わりと簡単にぐるーっと一周することができる。
ちなみにこのクサルは以前は多くのユダヤ人が住んでいた。イスラエル建国後にはユダヤ人は皆この地を去ってしまって今はユダヤ人は住んでいないけど、「先祖がグルミマという場所に住んでいた」という情報のみを頼りにわざわざイスラエルからこの地を訪れるユダヤ人もたまにいるらしい。
クサルの中を進んで行くと、そのうち左側に謎のドアを目にするだろう。
このドアは、ここでギャラリーを運営するベルベル人アーティストのアッディさんによるもの。彼のギャラリーの入り口なのだ(このギャラリーはクサルの中の昔のユダヤ人街に位置する)。
アッディさんのギャラリーの入り口 |
このギャラリー、最近はほとんどやっているのを見たことがないくらいに営業していないのだけど、中に入るとアッディさんが作った、木にリサイクルのボトルなどを詰め込んで出来た絵(?)などユニークな作品などを見ることができる。
このドアをよく見ると、「こんにちは」と書いてある(ドアの左横には「こんにちは」を練習した跡も残っている、笑)。よく見るとこのドアは興味深く、ベルベル人の歴史や自然、文化、言語などを描いている(詳しく述べると長くなるので、詳細はここを実際に訪れたら説明します、笑)。
ちなみに、いかにも旅行客っぽい感じでクサルに恐る恐る入って行こうとすると、もしかすると自称ガイドの中年男が近寄ってきて、「案内する」と言ってくるかもしれない。この男、「ラシッド」と言い、私がグルミマに赴任して間もない頃にこのクサルの写真を撮っていた所、「僕が案内する。100DH(約1000円)だ」(←めちゃくちゃ高い!)とふっかけてきた。「いや、私2年間ここに住むから大丈夫」と言ったら、「じゃあ20DH(約200円)でいい」と言って来た。この時はクサルには入らずにこのぼったくり自称ガイドの名前を覚えて「こいつには絶対に案内させない」と思ったが、その後よく道で会って仲良しになった(そうしたら実は良いヤツだということが分かった)。最近では観光客からお金をとらずに案内するようになったようで、私の友人が訪れた時も、何度も無料でクサルを案内してくれた(笑)。
収穫の時期にはクサル前広場にナツメヤシが広がる |
【見所① クサル(要塞化された村】
おススメ度:★★★★☆
アクセス容易度:★★★★☆
マニアック度:★★☆☆☆
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グルミマはエルラシディア方面から来ると良くわかるのだが、ちょっとした丘の麓に位置していて、この丘に上るとグルミマの町、周辺の集落、オアシスを一望することができる。もしこのグルミマの広大なパノラマビューを見たいのであれば、近い方の丘であれば1〜2時間もあれば余裕でこの丘に登ることができる(以下参照)。
登れる丘は主に2つあって、一つは電波等の立つわりと中心地から近い丘。グルミマ初心者にはこちらがおススメ。
グルミマを一望する |
もう一つの丘は、中心地からだとちょっとだけ前者よりも遠いために、時間のある人にはおススメ。ルートによっては、グルミマを流れる川(普段は乾いているが、雨が降ると川となる)を越えないといけない場合もある。私はこの丘を勝手に「テーブルマウンテン」と呼んでいる(上が平でテーブルマウンテンみたいだから)。
偶然にもテーブルマウンテンにかかる虹を写真に収めることができた! |
登る道はこんな感じ |
ちなみにこのテーブルマウンテンの上には、ポルトガル人が建てた見張り塔(?)の廃墟のようなものがあったり、グルミマの景色を上から一望することができて、これまた綺麗。
登った時は天気がイマイチだったので写真も残念な感じに・・・。 |
【見所② グルミマを一望できる丘】
おススメ度:★★★☆☆
アクセス容易度:★★☆☆☆
マニアック度:★★★☆☆
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これまでの写真などを見ると、グルミマは乾いた荒野・砂漠というイメージが強いかもしれないが、実は郊外には「ティフナシン」と言う泉がある。「ティフナシン」とはベルベル語で「牛」(の複数形)を意味し、過去に家畜の牛がここで飼育されていたことから由来する(?)などと聞いたことがある。
ティフナシンは、娯楽の少ないグルミマ住民にとっては貴重(?)な憩いの場。春や夏にかけてはピクニックに来るモロッコ人も多い。先輩隊員の話だと、ここは地元の若者のデートスポットでもあるとか?!
ティフナシン。 天気が良いと遠くに山が見えて綺麗。 |
乾いたオアシスの中を水が潤す |
なんか宮殿の支柱のような岩もある |
天気が良ければ、おにぎりとか持ってピクニックすると気持ちいいかも!
ただ、あー水が湧き出てる!って感じの泉とはちょっとイメージが違うかもなので、あまり期待しない方がいいかも?
ちなみにティフナシンはグルミマ中心地から約10km程離れているので、車や自転車などの移動手段がないと行くのが難しいです。
【見所③ ティフナシン】
おススメ度:★★☆☆☆
アクセス容易度:★☆☆☆☆
マニアック度:★★★★☆
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グルミマを歩くと目に留まるのが、女性たちがまとう黒地に蛍光色の刺繍が施されたベルベルマント。これは「タハルート」と呼び、この地の多くのベルベル人女性が外出する時に使うもの。「タハルート」の詳細は別の記事を見てほしいのだけど、この手工芸品は全て女性たちの手作り。このようなベルベルの手工芸品を、女性たちは自宅(家族から)やアソシエーションと呼ばれる市民団体の施設などで他の女性から学んだりする。
伝統的なタハルート |
私が青年海外協力隊の村落開発普及員として活動しているのも、まさにこのアソシエーション。活動先は2つあって、両方のアソシエーションにて手工芸品の開発、製作、販売を通して女性たちの現金収入向上の支援活動を2年間行ってきた。
グルミマを訪れるモロッコ隊員の多くは、グルミマに来る理由としてアソシエーションの商品を見たり、女性たちが製作する姿を見たいからということで訪問する。
ブログを通して連絡してきてくれる見ず知らずの旅行客の人たちも、私のブログを読んでかアソシエーションの活動の見学に連れてくると興味深く見学してくれる。
刺繍は全部一つ一つ手縫い |
場合によっては、「ボシャルウィット」ラグの製作の 製作様子を見ることもできるかも? |
私がグルミマでの任期を終えた後だと、アソシエーションへの訪問はちょっと難しくなる(グルミマの郊外、約3kmと7km離れた集落にあるためタクシーに乗る必要があるなど、案内がないと難しい)けど、私がいるうちならば案内できるので、興味ある人は是非ー。
【見所④ アソシエーション訪問】
おススメ度:★★★☆☆
アクセス容易度:★☆☆☆☆
マニアック度:★★★★☆
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グルミマにはホテルが数件あるけど、旅行客はモロッコ滞在中は普通はホテル泊まりばかりだろうから、海外から友人が来たりすると、モロッコ人家庭にてお昼ご飯をごちそうになったりする。
実際にオランダ在中の日本人の友人夫妻がグルミマまでわざわざ来てくれた時には、グルミマの(特に何の特別でもない)レストランに案内するよりは、モロッコ人家庭の料理を味わってもらえた方が喜ぶだろうと思って、外国人の受入にも慣れている気さくなモロッコ人女性の友達の家族にお昼ご飯をごちそうになった。そうしたら2人とも「モロッコ人家庭を訪問するだなんて貴重な経験をさせてもらった!」、「交流ができて楽しかった!」と喜んでくれていた。
この家庭は中心地から1km程離れた郊外に住んでいて、周りにはナツメヤシのオアシスが広がる素敵な場所。可愛らしいベルベル人おばあちゃんが笑顔で迎え入れてくれる。
ちなみにこのお宅には、もう100歳程になる人間国宝級のベルベル人おばあちゃん(ひいおばあちゃん)も住んでいる。実際に人間国宝ではないけど、なぜ私がそう呼ぶかは本人に会ってから納得するだろう(?)
このお宅以外にも、モロッコ人は基本ホスピタリティー豊富な人たちなので、いつでもみな「うちに泊まって行きなさい!」と言ってくれる。もし私の同僚などのお宅に泊まる勇気のある人は、絶対に普通では体験できないくらい、素朴で素敵なベルベル人風カントリーライフをちょっとだけ味わえるだろう。
集落の家庭では必ず家の釜戸でパンを焼く |
例えば女性が釜戸でパンを焼く姿とか、朝早い時間からオアシスにロバに乗って出かけて畑仕事をするとか・・・。
そして集落のお家にはほぼ必ずといっていいほど、牛、羊、ロバなどたくさんの家畜がいる。家で出されるミルクは、家畜の牛の絞りたての乳だったりする。
【見所/体験⑤ ベルベル人家庭訪問】
おススメ度:★★★★☆
アクセス容易度:★★★☆☆(家庭による)
マニアック度:★★☆☆☆
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グルミマには、他の町に比べて謎のイベントが多い気がする。そのうちの一つは、なんといっても、B級祭りの「アショーラ祭り」。アショーラ祭りに関しては、過去2年とも詳細に渡って記事を書いているので、そちらを見て頂きたい。
上の記事にある写真とかぶるけど、簡単にアショーラの様子の写真をアップすると、こんな感じ。
・・・・・・・・えっとー、ええ、大分シュールで謎ですよね(笑)。でもそれが面白いんです。私はグルミマである行事の中で、アショーラ祭が一番好きと言っても良いくらいに、このお祭りが何気に好きなのだ。なんでそんなに好きなのかっていうのは、自分で体験して頂かないとわからないかと思う・・・。
ちなみにこのお祭りはイスラム暦に基づいて開催時期が決まるために、毎年直前にならないと分からない。場所はこのブログ記事の一番上にも書いた、「クサル・グルミマン」の前の広場。
【見所/体験⑥ アショーラ祭(お祭り期間のみの限定)】
おススメ度:★★★★☆
アクセス容易度:★★★★☆
マニアック度:★★★★☆
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いかがでしたでしょうか?
大分長い記事になってしまいましたが、以上が私が2年間で知り尽くした(?)グルミマの魅力的な見所や体験です。
この地をあと2ヶ月で去ると思うと名残惜しい部分もありますが、あとで振り返ってみると「いいところだったなー」と思えることは間違いないと思います。地味なところだけど、任地がグルミマで良かった。
大好きなロバとテーブルマウンテンの写真。 グルミマ滞在中のお気に入りの写真の一つ。 |
(ちなみに、この記事の冒頭で書いた近所の結婚式は、現在午前4時近いというのに未だに大音量で盛り上がっている。これじゃあ絶対に寝れない・・・。)