少しずつ日中の寒さは和らぎ、太陽が出るとポカポカとする日が続いているグルミマです。
前回の投稿では写真を交えて、モロッコ国内旅行で見てきたモロッコの自然の美しさを紹介しましたが、今回は少し活動に関することを書こうと思います。
ちょうど去年2014年の4月に、モロッコの生産者たちが仲介者を通さずに直接消費者に公正な価格で手工芸品を販売することを支援するフェアトレードサイト「Anou」を、活動先アソシエーションに紹介して、手工芸品を作る女性たちが研修を受けました(その時の詳細はこちら)。
それから数ヶ月後の同年9月に、研修を受けた活動先のAssociation El Wifakのプロフィールが完成して、女性たちはAnouで自分たちの商品を販売し始めました(その時の詳細はこちら)。
そして、2014年4月の研修の時に都合の関係でメンバーがあまり集まれなかったもう1つの活動先アソシエーション、Association Najahも、無事に2014年11月に研修を受けることができて、先月1月には同アソシエーションも同サイトで商品の販売を開始することができました!
晴れて、活動先の両アソシエーションともAnouで商品の販売を開始することができたのです。
ただ、商品の撮影をしたり、撮った写真をネットにアップロードするなどの作業は、学校を中退してアラビア語の読み書きができない女性たち(全員がそうではないけど)にとっては簡単なことではありません。
手工芸の女性グループの中には幸い読み書きや計算ができる人もいるので、商品の撮影をしたら、読み書きのできる女性たちと一緒にネットカフェに行って、写真のアップロード作業などの補佐をしてきました。
そして無事にサイトにアップされた商品は、数日後にはAnouのウェブサイトにて公開されます。
果たして本当に売れるのか・・・、と心配ではありましたが、最近になって注文がちょくちょく入るようになりました!
これまでに同サイトで商品が売れて発送した国は、両アソシエーション合わせて、フランス、スペイン、ポーランド、米国、そして日本・・・!(日本は私の友達からの注文なのですが、その他は一切知らない方からの注文です!)
そしてサイトを通して注文が入ったら、今度は発送の作業・・・。
でも、モロッコ国内はまだしも、海外になんて物を郵送したことがない女性たちばかりなので、どのように商品を梱包したらいいのか、どうやって書類を記入したらいいのかもわからないので、この作業も補佐するために私が同行します。
ちなみに、手芸グループの女性たちの中には、アラビア語の読み書きができない人もいれば、アラビア語は読み書きできるけど、フランス語(ローマ字)はよく知らないという人も多くいます。
海外に発送する時は宛先をローマ字で書く必要がありますが、多くの女性はローマ字が上手に書けないので、これまた一苦労です。。。
郵便局で郵送用の書類を記入する女性 |
ちなみに、上の写真の女性は小学校を中退したために、大人になって識字教育の授業に行くまでは、アラビア語の読み書きも出来ませんでした。だけど、最近になってまた識字教育の授業に通い始めて、今ではフランス語(ローマ字)や算数を意欲的に学んでいます。
彼女は最近なって私に言いました。「ローマ字や算数を勉強したら、Anouで注文が入った時にも宛先をローマ字で書けるようになるでしょ。それに商品のお金の計算もできるようになるし」。それを聞いて、なんだかとても嬉しくなりました。
初めて女性たちが日本にボシャルウィット(ラグ)を発送した時には、自分たちが作った商品が未知の国へ行くことにちょっとワクワクしていました(笑)。
日本にAnouを通して販売・発送したボシャルウィット(ラグ) |
ここ最近では、注文が立て続けに入ったために週1回のペースで郵便局に女性たちと行っていたら、郵便局のスタッフに「今度は何を送るの!?」と冗談半分に言われました(笑)。
女性たちもやる気が増したようで、この前は私が一週間程任地を留守している間に、自分たちだけで商品の写真撮影をして、ネットに写真をアップしていたのでビックリしました。
最近な商品の色のバラエティーも増えて来た |
そして先週末に、以前商品を試しに納品させてもらったエルフードのお土産屋さんに行く機会があったのですが、その店主は一ヶ月程米国に滞在して、モロッコ雑貨(主にラグ)の販売会を行ったりしたそうで、私が納品したタハルート(ベルベル刺繍マント)も売れたそうです!また同じような商品を持って来てほしいというニーズも現地であったそうなので、近いうちに店主がうちのアソシエーションまで追加で注文しに来てくれそうです!
そんな中、ちょっとしたご縁があって、JICAの広報誌である「mundi」の2015年2月号(アフリカ特集)に、私の活動先アソシエーションのベルベル刺繍商品が紹介されました!
「mundi」2月号のMONO語りに掲載されました! 冊子全体へのリンクはこちら |
この記事掲載のための商品を女性たちに作ってもらって、完成品を日本に送った時も、「私たちの商品が日本に送られるの??」と、グルミマ産商品が他の国に行くことがなんだか不思議のように私に話していました。
この記事の印刷版はまだ女性たちに見せられていないのですが、印刷したら女性たちに見せて、「あななたちが作った商品は、こんな風に日本の人たちにも紹介されているんだよ!!」と伝えてあげたいところです。
もう残すところ任期も4ヶ月。帰国する前にできるだけ女性たちに手工芸品製作や商品販売の作業を引き継いでいかないとなーと思う今日このごろです。
もう残すところ任期も4ヶ月。帰国する前にできるだけ女性たちに手工芸品製作や商品販売の作業を引き継いでいかないとなーと思う今日このごろです。