2013/12/27

モロッコでのクリスマス / Christmas in Morocco

今回初めてモロッコでクリスマスを過ごしました。
とは言っても、イスラム圏であるモロッコでは、観光客がたくさんいるような大都市でない限り、クリスマスらしい雰囲気は一切ありません。クリスマスだからと言って何か特別なことをする気配一切なし・・・。Facebookとかを通して伝わってくる、各地のクリスマスムードとは大分温度差があります。

クリスマスイブは普通に活動先に行って、オリーブ狩りが終わって一週間ぶりに活動先に戻って来た女性たちの姿がありました。最近は朝晩は冷えますが、日中陽が出ているとあったかいので、女性たちは日光浴をしながら手芸活動をしていました。

夜は家に帰って来てから、2ヶ月程前から作っているタハルートの制作活動を続けたのと、あと今までずっと作ろうと思っていたピアスとキーリングを作って満足・・・。自分へのクリスマスプレゼントかな・・・。


25日のクリスマスの日は、よく晴れた日だったし、集落の水路に水が通る日(11日に2日の周期で集落の水路に灌漑用の水が通る)だったので、水路で洗濯をする女性の姿でいっぱいでした。そんな中、屋根から干されたラグたちが集落を彩って綺麗でした。こんな集落の風景に癒されます。

活動後には、活動行く時に通る集落の道に、オリーブを加工してオリーブオイルを作っているところがあることを偶然見つけて、帰りに覗いてみました。

中を覗いてみると、大量のオリーブの山がたくさん!そして奥では、オリーブをつぶしてオリーブオイルを作っていました。中に入らせてもらって写真撮影。こんな感じでした。


上は、オリーブをぐちゃぐちゃにつぶす機械。中央にある部分がぐるぐる回転してオリーブをつぶすようです。そして下の写真は、オリーブを搾ってオイルを出す時にオリーブを入れる容器のようです。オリーブオイルを作る過程をそこにいたモロッコ人に説明してもらったのですが、いまいち良くわからなかったので、再度この場所を訪れて後日詳しい説明を書こうと思うので、今回は省略・・・。

あ、でもせっかくだったのでオリーブオイルを1リットル分買いました。値段は、40DH(約400円)。地元で採れたオリーブでできたオリーブオイルで料理できるなんて幸せですね。

そして、家に帰って来てご飯作って(気づいたらパスタがクリスマス色だった)、食後は再びタハルート製作活動の続きをやりました。

あとちょっとだけバッグをお洒落にしました。
某化粧品会社が、「XX円以上お買い上げで、バッグを1つプレゼント!」みたいなキャンペーンを去年の冬やっていて、モロッコ出発の前に大量買いしたので、このバッグがいくつもあったのですが、元々は写真のバッグにある金の飾りはなく、何も変哲もない感じだったので、モロッコらしい飾りを付け足しました。これだけで大分雰囲気が変わります。

まあこんな感じで、結局誰かとパーティーをやるとか何か特別なものを食べるとかは全くないクリスマスでした。せっかくモロッコにいるんだから、いっそのことモロッコらしいクリスマスを徹底したらいいんじゃん(つまり何も特別なことはしない)、みたいにある意味割り切ったクリスマスでした。

明日から、同期隊員たちがグルミマに来るので楽しみです。

そして年末年始はサハラ砂漠にて初日の出を迎える予定です!

2013/12/20

オリーブ狩りの季節 / The season of olives

私が住むモロッコ南東部では、オリーブ収穫の季節が訪れています。

モロッコとは言っても、国内によって気候が結構異なり、大西洋沿岸気候の大西洋側のモロッコ西部と、アトラス山脈を越えた内陸性乾燥地帯のモロッコ南東部では、気候が違えばやはり育つ作物や収穫の時期も異なります。

モロッコ南東部は、内陸性乾燥地帯の気候を活かして採れる美味しいナツメヤシで有名ですが、オリーブもわりと採れるようです。

私が活動している女性団体の女性たちは、ナツメヤシやオリーブなどの作物の収穫の時期が訪れると、普段の手工芸品製作活動は一旦お休みして(または家で行う)、収穫に専念します。

今週はちょうどオリーブの収穫の時期が訪れているので、ほとんどの女性が活動先には来なくなり、私の活動も一旦お休み。その分時間が出来たので、女性たちがオリーブの収穫をする様子を見学し、一緒に手伝わせてもらうことにしました。

普段活動している集落の方へ自転車で進むと、田園風景の中にオリーブ狩りを行っている様子が見えて来ました。

知らない家族だったけど、活動先団体のすぐ横の畑でオリーブを採っていたので、「ちょっと見学してもいい?」といったら、「どうぞ!」って言って快諾してくれました。ちょうど畑の中で遅いお昼ご飯を食べていたようで、残りのパンやタジンのお裾分けも頂きました。

オリーブ狩りは、家族一同で行うことが多いのか、この家族は、お母さん、お父さん、息子さん、娘さん(&娘さんの赤ちゃん?)で収穫に来ていました。

まずは、息子さんがオリーブの木に登って、高いところの枝についているオリーブを、ナツメヤシの木の枝(あるいは幹?)でできた棒を降って、たたき落とします。

そして、低い所にある枝についたオリーブは、女性たちが棒で叩いて落としていました。

落ちたオリーブをキャッチ(?)するために、小麦粉が入っていた袋を再利用したビニールシートのようなものを地面に敷きます。

それでも、全部のオリーブはシートの上には落ちないので、脇に落ちたオリーブを女性たちが拾って行きます。



そして、拾ったオリーブを、手作りのバスケットの中に入れます。

そして、収穫したオリーブの一部は自宅で食べるために持ち帰り、他は道でオリーブを販売する仲介者のところへ持っていったり、オリーブオイルを作る業者(?)のところへ持って行き、売るようです。
道端で売られるオリーブたち

たくさんとれたオリーブを持ち運ぶために、次はロバくんの出番!グルミマ郊外の集落では、必ずと言っていい程一家庭に一頭はロバくんがいます。
荷物がいっぱいで重そう・・・

その翌日には別の家庭に同行して、またオリーブ狩りに参加させてもらいました。
この家族では、なんと女性も高い木の上に登って、棒を振るってはオリーブを木から落としていました。

私もこの棒を降ってオリーブを枝から落とす作業に加わったのですが、これが結構疲れる!棒を降ってもなかなかオリーブは落ちないし、高いところは長い棒じゃないと届かないのでずっと棒を上にかざした状態でいなくちゃいけないし・・・。

そんな労働の後は、燦々と輝く太陽の下で、畑でピクニック!事前に女性が家で用意してきた温かいタジンとパンを中心に囲んで、お昼を楽しみました。太陽が暖かくって気持ちいいし、自然に囲まれてみんなで食べるお昼ご飯は美味しいし、最高でした☆


日本では普段東京という大都会で暮らしていたので、季節によって異なる作物を収穫するなんてことなかったけど、こうやって季節の変わり目を自然の中で感じて、自然の恵みを頂いて、自然と共存して生きる生活もいいなと思いました。

日頃から思うけど、モロッコの集落の家庭では、いろんな自然のものを上手に利用・再利用して生活している。そんな生活は、今まで都会に住んで来た私なんかが見習うところがたくさんあるなと思います。モロッコの田舎での生活の知恵は、また別途いつか書きたいと思います。


2013/12/09

国際ボランティアーデーに参加してきました! / International Volunteer Day

毎年12月5日は、国連が定める「国際ボランティアーデー」です。

今年はモロッコの首都ラバトにて、国連ボランティア(UNV)が主催で、「国際ボランティアデー」のイベントがあり、ボランティア派遣事業を行っているJICAも参加することになりました。JICA以外にも、Amnesty International, UNICEF(ユニセフ)、UNV(国連ボランティア)、UNHCR(国連難民高答弁務官事務所)、その他モロッコでボランティア活動を展開しているNGOなどが複数参加していました。

参加が決まったイベント1ヶ月前から、このイベントの準備と参加をしてくれる隊員を募集して、任意で集まった約10人が参加することになりました。とはいっても、日頃はモロッコ各地に散らばって活動している隊員たちなので、準備はほぼ全部メールでのやりとりで、あとは当日前日にラバトで集まって内容を詰めて、準備して、本番に挑む!という結構バタバタな感じでした(笑)。

このイベントでは、アトリエと言われるワークショップと、ボランティア活動を紹介するためのブースの2つの面で参加することが決まっていました。結局、アトリエでは、JICAボランティアが日頃行っている活動をモロッコ人に理解してもらおうということで、寸劇をやることになり、ブースでは、モロッコ隊員の分布図の展示や、医療隊員が活動で使っている教材や、村落隊員が開発した商品の展示などをやることになりました。
JICAモロッコボランティアの分布図(2013年12月現在)
私が活動している女性団体の商品展示 
医療隊員たちが使っている教材の展示

アトリエの寸劇では、直前まで準備があまりできずに、結局当日前夜4時頃までミーティングが続く程羽目に・・・。でも、さすが協力隊員たち!めげずに夜遅くまで、楽しく、時には真面目に、寸劇の内容を考えて、考え直して、一度試してみて、また見直したりして、準備に励みました。

私たちのメッセージとしては、ボランティアが主体の活動をするのではなくて、モロッコ人と一緒に何が良いか考えて進めて行く参加型の活動を行っていますよ、ということだったので、それをより分かりやすく伝えられるような寸劇を目指して、試行錯誤して寸劇の内容を考えたのだけど、結局それが観客には伝わったのかな・・・?最後、時間切れになってしまったこともあり、微妙に理解してもらえなかった部分もあるかもしれないけど、あの時私たちにできることは精一杯やった気がするな・・・。

イベント後にJICAスタッフから聞いた話によると、参加していた他の団体からはJICAに関する良い評価をもらったそうです。良かった!

普段はモロッコ各地に隊員たちが散らばっていて、なかなか一緒に活動をする機会はないのだけど、今回参加した約10人で、みんなで協力して一緒に何かを創り上げることができたのは大きな糧になりました。寸劇を創るにあたっては、自分たちの活動を客観的に振り返って考えることもできたし、他の隊員がどんな活動をしているのか知るきっかけにもなったし、良かったです。
国際ボランティアデーに参加した隊員たちと★

もう今年も残すところあと少し・・・。
年末まで引き続き活動など諸々全力で進めます!