私の新しい任地、コンゴ民東部にある町ブニアでの生活も、あと数日で1ヶ月が経ちます。
最初は頻繁な停電や家のベッドの大量のダニ問題などもあって若干苦労しましたが、先週末には新しい家に引越し、やっと落ち着いた生活ができそうな気がしてきました。停電はブニア全体のことなので、引っ越しても停電の頻度は変わりませんが、最近じゃむしろ家で数時間連続で電気があれば珍しいと思ってくるようになりました(苦笑)。
新居の建物の屋上に行くと、ブニア郊外まで見渡せる |
ただ、仕事はすごく忙しく、ただでさえ忙しい時期なのに、いきなり首都のカントリーオフィスやDRC東部を管轄するサブオフィスから全く予告なしに、「至急!●●に関する報告書、明日までに提出求む!」、「今日の17時までにXXを至急提出するように!」(そしてそのメールが送信された時間見ると、同日14時(怒!)みたいなメールが立て続けにきたりして、その度に上司と相談して、大急ぎでうちの事務所のインプットを書き上げ、依頼主の同僚に提出するといったことがここ2週間で何度もありました。。。
そんなバタバタな中、ここ1週間でブニア近郊にある国内避難民(IDP)の居住地区三箇所に急遽視察に行くことができました。ブニアがあるイツリ州は、以前から民族間の争いによる暴力が続き、また反政府武装勢力とコンゴ民政府軍の間での暴力などもあり、国内避難民(IDP)が県内だけで170万人程います。暴力が続くイツリ州北部から主に逃れてきた避難民たちは、ブニア周辺やその他の村の土地に自ら藁や土を使って畳4畳ほどもない小さな丸い小屋を作り、そこで1家族平均5人が暮らしています(少ないところは2人、多いところは8人ほど)。
私が今回訪問した3箇所では、一つ目は約4000人が、二つ目は約13000人、そして三つ目は約3000人が住んでいるとのことでした。特に二つ目のところはブニア中心地からもそこまで離れておらず、家と家の間がかなり密集していて、子どもたちは泥だらけの中靴も履かず走り回り、生活環境は最悪でした。ここにいる人たちは既に2年間ほどそこで住んでいると同僚が言っていました。三つ目のところは、2019年秋ごろに移動してきた避難民が住んでおり、まだ藁と土壁の家を作る前の段階で、UNHCRのロゴが入った、よく難民キャンプで見るビニールシートでできた簡易的な緊急シェルターの家が区画通りに並んでいました。
1箇所目の居住地区。中央の建物は、避難民コミュニティの管理所。 2箇所目と3箇所目のところはあまりにも環境が酷かったのと、 夕暮れ時で薄暗くなっていたので写真は撮れませんでした。 |
COVID-19の予防対策の一環で、コミュニティに簡易手洗い用バケツと石鹸を配布 |
同僚たちは、みんな難民キャンプの方がよっぽど居住環境がいいと口を揃えていうくらい、ブニア周辺のIDPの居住地というのは酷いものでした。
スーダンのハルツーム事務所で勤務していた時は、過去のブログにも書いた通り現場に行く機会が少なく、難民や国内避難民の人たちがどういった環境で生活をしているかがなかなか想像しにくかったのですが、「百聞は一見に如かず」という通り、やはり自分の目で現場の様子を見るのはとても大事だと思いました。
自分の職務の性質上、プロジェクトの予算管理や進捗状況の報告など、事務作業だけで追われていっぱいいっぱいになってしまいがちなのですが、現場の視点も持ちながら職務に取り組まないといけませんね。
ちょっと暗い話になってしまったので、最後はちょっとだけ明るい(?)話を。
新居に引越して1週間しか経ってないのですが、どうやら近所にいる野良猫がうちが気になったのか、気づかないうちに2度もドアから家の中に入ってきてました(笑)。わりと人を恐れていない子だったので、撫で撫でして持ち上げてみたら、どうやら授乳中のお母さんなのか、おっぱいが大きくなっていました(体はわりと小さいし細いのでまだ若い猫?)。食べ物が欲しくてうちに入ってきたのかと思われます。
どこにいっても猫には寄ってこられるようで、癒されます❤️。職場以外ではまだ誰とも友達になれてないので、この子とまずは仲良くなろうかな(笑)。ハルツームで同僚の家で今もお留守番している我が子サミラも早く連れてきたいところです🐈。