12月19日でスーダンは革命開始から一年を迎えました。19日当日は、首都ハルツームでは革命の犠牲者を追悼するようなイベントがあったり、革命一周年を祝って多数の人が集まっていたようです。
ちょうど11月の終わりの頃に、ハルツームからナイル川を挟んで北にあるBahriという地区にある、Sudan Peace and Music Festivalというのに友人何人かと行ってきました。これは有志のスーダンの若者アーティストたち数人が企画して、音楽や芸術を通してスーダンの革命を祝福するというような趣旨のイベントでした。
開始予定の時間にこういうイベントは始まった試しがないので(笑)、開始から1時間半程経って行ってみたけど、まだ準備中みたいな感じで(やっぱり・・・)、待っている間に一緒に行った友人が主催者アーティスト一人の知り合いってことで、彼が親切に私たちグループにイベント会場の案内をしてくれました。
彼は革命中に軍からの襲撃に遭い、銃の弾丸が自分をかすったが、親友に当たって親友が命を落としたと言っていました。そう語る彼の瞳は涙ぐんでいました。その親友以外にもたくさん革命中に命をなくしたスーダン人はおり、その人たちを称えるために、フェスティバルの会場に革命の犠牲者を追悼するための壁画があったり、植林をする活動が行われてました。植林の際には、命を落とした犠牲となったとある若者のお母さんによるスピーチがありました。
会場で演奏される音楽もジャンルは様々で、スーダンの民族音楽グループもあれば、ラジオ局の有名なDJによる西洋風の音楽も流れれば、スーダン人によるレゲエグループの演奏などもあり、時間が遅くなればなるほど会場は盛り上がりを増していきました。その中でも印象的だったのは、スーダンでの革命に関して歌った一曲のYoutubeのビデオが流れた時。これまで流れてた音楽とは曲想が異なり、会場で元気に踊っていた若者も一気に静かになり、携帯でライトを照らし手を掲げ、左右に曲と合わせて降っていました。近くにいた女性が突然地面に崩れ落ち、その周りで彼女を支えるように囲む人たち。何事かと思って見ていたら、どうやらこの音楽は革命で亡くなった犠牲者たちがプロモーションビデオの一部になっているようで、巨大画面で映される映像を見て初めてわかりました。その場で泣き崩れ落ちた女性は、おそらく誰か親しい人を革命で亡くした人なんだと察しました。そのプロモーションビデオはこちら↓
2019年9月には新政権が発足し、情勢もだいぶ安定し、2018年12月〜2019年6月までにあったような大規模なデモや、道路封鎖や軍の戦車、タイヤがあちこちで燃やされたり、催涙ガスがあちこちで撒かれていたことが、今では信じられないいくらいほとんど落ち着いたけど、スーダン人の多くにとっては、まだ革命は続いているということを、この音楽イベントでひしひしと感じました。
このような音楽・芸術イベントをスーダンで若者が開催すること自体が、前政権では難しかったけれども、新政権ではこのように若者が自由に表現をできるような場が増えていったらいいなと思います。そして、スーダンの若いアーティストたちの今後の活躍にも期待したいところです。
ちょうど11月の終わりの頃に、ハルツームからナイル川を挟んで北にあるBahriという地区にある、Sudan Peace and Music Festivalというのに友人何人かと行ってきました。これは有志のスーダンの若者アーティストたち数人が企画して、音楽や芸術を通してスーダンの革命を祝福するというような趣旨のイベントでした。
開始予定の時間にこういうイベントは始まった試しがないので(笑)、開始から1時間半程経って行ってみたけど、まだ準備中みたいな感じで(やっぱり・・・)、待っている間に一緒に行った友人が主催者アーティスト一人の知り合いってことで、彼が親切に私たちグループにイベント会場の案内をしてくれました。
彼は革命中に軍からの襲撃に遭い、銃の弾丸が自分をかすったが、親友に当たって親友が命を落としたと言っていました。そう語る彼の瞳は涙ぐんでいました。その親友以外にもたくさん革命中に命をなくしたスーダン人はおり、その人たちを称えるために、フェスティバルの会場に革命の犠牲者を追悼するための壁画があったり、植林をする活動が行われてました。植林の際には、命を落とした犠牲となったとある若者のお母さんによるスピーチがありました。
主催者の親友で、革命中に命を落とした若者の肖像画 |
メッセージを自由に描けるようになっている |
会場で演奏される音楽もジャンルは様々で、スーダンの民族音楽グループもあれば、ラジオ局の有名なDJによる西洋風の音楽も流れれば、スーダン人によるレゲエグループの演奏などもあり、時間が遅くなればなるほど会場は盛り上がりを増していきました。その中でも印象的だったのは、スーダンでの革命に関して歌った一曲のYoutubeのビデオが流れた時。これまで流れてた音楽とは曲想が異なり、会場で元気に踊っていた若者も一気に静かになり、携帯でライトを照らし手を掲げ、左右に曲と合わせて降っていました。近くにいた女性が突然地面に崩れ落ち、その周りで彼女を支えるように囲む人たち。何事かと思って見ていたら、どうやらこの音楽は革命で亡くなった犠牲者たちがプロモーションビデオの一部になっているようで、巨大画面で映される映像を見て初めてわかりました。その場で泣き崩れ落ちた女性は、おそらく誰か親しい人を革命で亡くした人なんだと察しました。そのプロモーションビデオはこちら↓
2019年9月には新政権が発足し、情勢もだいぶ安定し、2018年12月〜2019年6月までにあったような大規模なデモや、道路封鎖や軍の戦車、タイヤがあちこちで燃やされたり、催涙ガスがあちこちで撒かれていたことが、今では信じられないいくらいほとんど落ち着いたけど、スーダン人の多くにとっては、まだ革命は続いているということを、この音楽イベントでひしひしと感じました。
このような音楽・芸術イベントをスーダンで若者が開催すること自体が、前政権では難しかったけれども、新政権ではこのように若者が自由に表現をできるような場が増えていったらいいなと思います。そして、スーダンの若いアーティストたちの今後の活躍にも期待したいところです。